24/10/20
買えば貧乏を加速してしまう5つ
筆者のところにマネー相談に来られる方から「やりくりしているのに貯まらないんです」とよく言われることがあります。そのようにいう人の共通点は、がんばって節約しようとして、逆に損して貧乏になりかねないものを買ってしまっていることです。今回は、そんな貧乏を加速する5つのものと、貧乏を防ぐ対策を紹介します。
貧乏を加速するもの1:割引商品
「バーゲンで半額になっている服を見つけたとき、さほど欲しくなくてもお得だから買ってしまった」「夜のスーパーで割引だからといって必要もないお惣菜・お弁当・食材などを買ってしまった」そんな経験のある方はいませんか?
「デザインがよいから」「着心地がよいから」という理由ではなく、「値段が安いから」という理由で買った服は、いざ着てみると「ここが気に入らない」「あまり似合わない」などとなりがち。ほとんど着ずにタンスの肥やしになってしまいがちです。
お惣菜やお弁当も同じで、割引であることを理由に買い物をすると、いらないものまで買いかねません。「おいしくなかった」「食べきれなかった」と使い切れず捨ててしまえばただのゴミ。いくら割引で買ったとしても損でしかありません。
●貧乏を防ぐ対策
割引になっていなかったとしても「欲しい」と思えるものを買うようにすることに尽きます。欲しいものは大切に扱い長く使うので、たとえ定価で買ったとしても最終的なコスパはよくなります。何より、自分が気に入ったものですから、それを使っている気分もいいものです。割引になったお惣菜・お弁当・食材も同様です。おいしく食べられるもの、使い切れる量を買うようにしましょう。
貧乏を加速するもの2:その時限定のもの
旅行に行った先でしか買えないものや、コンサートで売っているグッズなど、「その時限定」のものは魅力があります。その時限定のものは、買わなかったら後悔しそう、今だけだから、思い出だからという理由で「買っておかなくちゃ」という思考が働きがちです。しかし、いつしかその思考も薄れ、時間が経ってからそっと捨ててしまった…という経験のある方は多いのではないでしょうか。
●貧乏を防ぐ対策
いくら思い出があるとはいえ、断捨離候補になりそうなものはご法度です。買って後悔しないもの、家にあっても置いておいてワクワクするものを選びましょう。
また、コンビニスイーツなどにある期間限定のものも同様です。「期間限定」と言われると、一度は食べておかなければとなりがちですが、その期間は短く、毎週のように新しい「期間限定」が登場するのでキリがありません。「食べるな」とまではいいませんが、予算を決めてその範囲内で楽しむのがよいでしょう。
貧乏を加速するもの3:送料無料の商品
オンラインショッピングが普及し、24時間いつでもどこでも買い物ができるようになりました。そこで気になるのが送料です。数百円のモノに対し1000円以上の送料がかかるとなると考えものですよね。そんな時、送料無料にしようとして特に必要のないものを買い物してしまうことはありませんか?
メインの買い物以外であっても困らないだろう、買っておけばいつか使うだろうという送料無料のための商品は意外と使わず放置されがちです。
●貧乏を防ぐ対策
「送料無料」をめざす買い物はやめましょう。送料無料にするための追加商品を選ぶと無駄遣いになりがちです。使わないものを買って使わなかったり、長く家のスペースをとったりするならば、送料を払ってでも本当に必要なものを買ったほうが安上がりです。
どうしても送料が気になるのであればリアルの店舗で買うのも一案です。
貧乏を加速するもの4:まとめ買い
たとえば、洗剤をまとめ買いしたとします。しかし、帰ってみたら自宅の収納がいっぱいで保管場所がありません。そこで、別の場所に保存した結果在庫が把握できなくなり、また買ったあとに在庫を見つけるという負のスパイラルに陥ることもあります。
また大容量商品の場合(筆者がやってしまった失敗ですが)、洗剤を補充するときこぼしてしまい結局もったいないことをしてしまうケースもあります。
食品の場合は、まとめ買いして冷凍したとしても保存していたことを忘れ化石のようにしてしまうことも。これでは、いくらまとめ買いしても無駄になってしまいます。
●貧乏を防ぐ対策
大容量のまとめ買いは、在庫管理ができる範囲までにしましょう。あらかじめ「あと1パックになったら購入する」などと、購入するタイミングを決めておいて、使い切る少し前に買うようにすると保管場所も不要です。食品も、冷蔵庫の中身から献立を決めるようにすると、化石になる前に消費しやすいでしょう。
貧乏を加速するもの5:宝くじ
当たったら夢のような大金が手に入る宝くじは、当たった時何をしようか想像するだけでも楽しいものです。「お金がないから夢を買う」という考えは、悪くはないかもしれません。しかし現実をみてみましょう。よく当たるといわれる宝くじ売り場に一粒万倍日を狙って行列に並び、やっと買った宝くじが当たった人がどれくらいいるでしょう?
●貧乏を防ぐ対策
宝くじはお楽しみのひとつなので否定はしませんが、宝くじの収益のうち当せん金として支払われているのはわずか46.9%(宝くじ公式サイトより)。夢を壊すようで恐縮ですが、かなり分の悪いギャンブルなのです。宝くじを買うとしても、買って損したと思わない程度の金額までにしましょう。
できれば、宝くじを買うのをやめて、買ったつもりで貯金箱に入れる、運用に回すのがおすすめ。コツコツ続けると、思いがけない金額になります。
「お金持ちを加速する方法」を取り入れよう
お得になりそうなことをしていても実は貧乏を加速していることがよくあります。この5つの反対をしていけば「お金持ちを加速する方法」になります。ものを大切にする意識で無駄のないシンプルな買い物をするのがお金持ちへの一歩です。がんばっているのにお金が貯まらないという方は、ご自身の生活をチェックしてみてください。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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