23/10/22
新NISAの証券会社、楽天・SBI・マネックスの3社をプロが徹底比較
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新NISAの金融機関として、楽天証券・SBI証券・マネックス証券を選ぶのはおすすめです。いずれも大手ネット証券として実績があり、サービスの質が高いからです。しかし、新NISAは1人1口座。新NISAの口座開設はどこか1つの金融機関でしかできません。
そこで今回は、新NISAを始めるなら、楽天証券・SBI証券・マネックス証券のどれがおすすめかを徹底比較。マネーコンサルタントの頼藤太希さんとファイナンシャルプランナーの高山一恵さんにポイントを聞いてきました。
●教えてくれたのは…
頼藤太希さん
(株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書累計120万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
高山一恵さん
(株)Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー
一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。全国で講演活動、多くのメディアで執筆活動、相談業務を行ない、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。月400万PV超の女性向けWebメディア『Mocha(モカ)』やチャンネル登録者1万人超のYouTube「Money&YouTV」を運営。著書は『11歳から親子で考えるお金の教科書』(日経BP)、『マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書累計120万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISAの特徴は?
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISAに関するサービスを表で比較してみましょう。
●楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISA比較表(2024年3月11日時点)
(株)Money&You作成
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISA売買手数料は?
新NISAでは、積立投資専用の「つみたて投資枠」と、積立投資も一括投資もできる「成長投資枠」の2つを併用可能。つみたて投資枠では投資信託・ETF(上場投資信託)、成長投資枠では上場株式・ETF・REIT(不動産投資信託)・投資信託に投資ができます。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券では、いずれも新NISAでの売買手数料が無料です。他の金融機関では有料のところが多いなか、楽天証券・SBI証券・マネックス証券を選べばそれだけで売買手数料を抑えた投資ができる、というわけです。
なお、楽天証券では手数料コースを「ゼロコース」にすることで、課税口座(特定口座または一般口座)での国内株式手数料も0円に。SBI証券も同様で、取引報告書や各種交付書面の受取方法を電子交付に切り替えることで「ゼロ革命」の対象になり、課税口座での手数料が0円にできます。マネックス証券では課税口座の手数料がかかりますが、2024年からの新NISAでの投資では手数料がかかりません。
手数料は投資の利益を確実に減らすので、できるだけ安いに越したことはないのですが、楽天証券・SBI証券・マネックス証券であれば新NISAの取引は無料ですので、とてもお得です。
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楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISAつみたて投資枠のサービスは?
新NISAのつみたて投資枠では、金融庁の定める基準を満たした投資信託・ETFに投資ができます。2023年10月13日時点で254本あります。ただ、どの金融機関でもつみたて投資枠対象のすべての商品に投資できるわけではありません。金融機関によって、扱いのある商品は異なります。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券は、多少の本数の違いこそありますが、いずれもつみたて投資枠の対象商品の大部分を扱っています。「この投資信託に投資したい」というときに選びやすいでしょう。
つみたて投資枠の積立の頻度は、多くの場合「毎月」だけですが、楽天証券・SBI証券・マネックス証券では「毎日」を選ぶことができます(SBI証券では「毎週」も選べます)。
実は、わずかな差ではあるものの、毎日積立のほうがパフォーマンスがよい傾向にあります。楽天証券・SBI証券・マネックス証券を利用するなら、「毎日」にしておくとよいでしょう。
また、楽天証券・SBI証券・マネックス証券では、つみたて投資枠の投資代金をクレジットカードで支払うクレカ積立が可能。クレカ積立のサービスは、3社で少々異なります。
●楽天証券
楽天証券では楽天キャッシュ決済・楽天カードクレジット決済によるクレカ積立が可能。楽天キャッシュ決済では、楽天カードからチャージして支払うことで一律0.5%の楽天ポイントがもらえます。また、楽天カードクレジット決済をすることでも0.5%から1%の楽天ポイントがもらえます。「ハッピープログラム」では、投資信託残高に応じて楽天ポイントが受け取れます。
●SBI証券
SBI証券では三井住友カードを利用したクレカ積立が可能。Vポイントが0.5%から5%(カードの種類により異なる)貯まります。また、投信マイレージサービスによって最大で年0.25%(JALのマイルは最大で年0.125%)のTポイント・Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイルがもらえます(どのポイントを受け取るかは自分で選べます)。
●マネックス証券
マネックス証券ではマネックスカードを利用したクレカ積立でマネックスポイントが貯まります。基本還元率は1.1%と高いのがうれしいですね。また、保有する投資信託の残高に応じて、最大年率0.08%のマネックスポイントが貯まります。マネックスポイントはAmazonのギフト券やTポイント、航空会社のマイルなどと交換できます。
現状、楽天証券では楽天キャッシュ決済・楽天カードクレジット決済を併用して最大月10万円、SBI証券とマネックス証券では最大月5万円までクレカ積立ができます。報道によると、クレカ積立の上限が30万円まで引き上げられる可能性も出てきています。今後の動向に注目しておきましょう。
クレカ積立を利用すれば、買付代金を入金する手間が省けるうえ、ポイントも貯められてお得なので、ぜひ設定しておきたいですね!
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楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISA成長投資枠のサービスは?
楽天証券・SBI証券・マネックス証券とも、日本株の単元株の取引には大きな差はありません。1株から株が買える単元未満株のサービスも3社とも展開しています。ただ、細かなサービスには多少違いがあります。
●楽天証券の単元未満株「かぶミニ®︎(単元未満株取引)」
楽天証券の国内株式の単元未満株取引サービス「かぶミニ®︎(単元未満株取引)」では、約1600銘柄を1株単位で購入できます。さらにそのうち約700銘柄は市場の取引時間にリアルタイムで取引できるようになっています。単元未満株のリアルタイム取引は大手証券会社初のサービスとなるそうです。また、3,000円から株の積立投資ができる「かぶツミ®︎」のサービスもあります。楽天ポイントで株を買うこともできます。売買手数料は無料ですが、スプレッドと呼ばれる手数料の上乗せ(売買価格の0.22%)があります。
●SBI証券の単元未満株「S株」
SBI証券の国内株式の単元未満株取引サービス「S株」では、東証に上場する銘柄の売買ができます。S株も売買手数料が無料のうえ、スプレッドも存在しないので、手数料ゼロで単元未満株の売買が可能です。
●マネックス証券の単元未満株「ワン株」
マネックス証券の「ワン株」では、東証・名証に上場する銘柄の売買ができます。購入時の手数料はゼロ、売却時には約定代金の0.55%(最低手数料52円)の手数料がかかりますが、2024年からの新NISA口座ならば売買ともに手数料が無料になります。スマホアプリの「ferci」(フェルシー)では、マネックス証券の投資SNSで他の投資家と交流しながら1株での投資ができます。
また、米国株のサービスにも違いがあります。
●楽天証券の米国株
楽天証券では米国株・ETFを積立購入できる「米株積立」を利用することで、あらかじめ設定した条件で自動的に米国株・ETFを買い付けることができます。また、楽天ポイントは米国株の購入代金や手数料としても利用可能。1ポイント=1円として、ポイント投資ができます。楽天証券での米国株投資は国内株と同じスマホアプリ「iSPEED」でできます。
売買手数料は約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)(税込)、為替手数料は片道25銭となっています。
●SBI証券の米国株
SBI証券でも「米国株式・ETF定期買付サービス」を利用することで米国株・ETFの積立購入が可能。「米国株アプリ」を使ってスマホで簡単に米国株の売買ができます。米国株売買時の為替手数料は25銭ですが、SBI住信ネット銀行を使うことで6銭にできます。
●マネックス証券の米国株
マネックス証券では「米国株定期買付サービス」で米国株・米国ETFの積立投資ができます。米国株・米国ETF購入時の為替手数料が無料(売却時は25銭)となっており、手数料を抑えた取引ができます。また、「配当金再投資サービス」を利用すると、得られた配当金で自動的に同じ銘柄を購入できます。
米国は世界経済の中心で、世界的な大企業もたくさんあります。将来、投資したくなったときに投資できるよう、米国株・米国ETFの取り扱いが多い金融機関を選んでおくとよいでしょう。その点、楽天証券・SBI証券・マネックス証券はいずれも米国株のサービスが充実しています。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券のその他のサービスは?
楽天証券は楽天銀行、SBI証券は住信SBIネット銀行とのスイープサービスが用意されています。両金融機関の口座を連携させることで、銀行口座に入金したお金をそのまま投資に使うことができます。そのうえ、楽天銀行の預金金利は0.1%(300万円を超える部分は0.04%)、住信SBIネット銀行の預金金利は0.01%にアップします。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券は、無料の投資情報も充実しています。いずれもウェブサイトでさまざまなニュースを配信しているほか、「投資家のバイブル」ともいわれる会社四季報をネットで見ることもできます。会社四季報は、書店で買うと2400円します。それが無料で見られる、というわけです。さらに、楽天証券ならば「日経テレコン」や、楽天koboと連携したおすすめマネー本なども利用できます。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の口座開設は無料でできます。そして、売買手数料も無料にもかかわらず、有料の情報まで無料になってしまうのですから、うれしいですね。
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楽天証券・SBI証券・マネックス証券で新NISAをはじめよう
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の新NISAに関わるサービスを比較して紹介してきました。楽天証券・SBI証券・マネックス証券、いずれも充実していますので、どこではじめても新NISAをお得に利用できるでしょう。このなかから、自分にあった証券会社を探してまずは口座開設を行いましょう。
楽天証券では2023年11月13日、SBI証券では2023年11月18日から新NISAでの積立投資の設定ができるようになりますので、早めに口座を用意することで、2024年からの新NISAでの投資に備えることができます。
なお、証券口座の開設自体は無料でできますので、楽天証券・SBI証券・マネックス証券の証券口座を開いて、操作感を確かめてからNISA口座をどこで開設するかを決めるのもひとつの方法です。
資産を増やすためにも、まずは行動することが大切です。ぜひ積極的にとりくんでみてくださいね。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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