21/11/14
株主優待狙いのおすすめ証券会社はこの3社で決まり
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株式投資の大きな楽しみのひとつといえば、株主優待ですよね。最近では株主優待をめあてに株式投資をする方もいます。
株主優待が欲しいなら、証券会社に口座を開設し、株を買う必要があります。そこで今回は、株主優待狙いに向いている証券会社を選ぶ4つのポイントと、おすすめ3社を紹介します。
株主優待ってそもそもどんなもの? どうすればもらえる?
株主優待は、会社が自社の株を持っている株主に贈るプレゼントのようなものです。すべての会社が株主優待を実施しているわけではないのですが、それでも約1500社もの会社が株主に対して何らかのプレゼントを贈っています。
株主優待のプレゼントの内容は実にさまざま。自社の商品やサービスの割引券(無料券)をプレゼントする会社もあれば、株主側が使い方を選べる金券やカタログギフトを贈呈してくれる会社もあります。株主優待でしか手に入らないものを配る会社もあるなど、各社趣向を凝らしています。なかには、株を長期間持ち続けることで株主優待の質や量がグレードアップする会社もあります。
株主優待は会社にとって、株主により自社のことを知ってもらう機会になっています。そして株主は、会社のことを知って、お得な思いをして、より応援しようと考える、というわけです。
株主優待を手に入れるには、各社の定める「権利確定日」の2営業日(権利付き最終日)までに株を買い、保有するだけ。たとえば、2021年12月末(12月30日(木))に権利確定日を迎える会社の株主優待を手に入れたければ、その2営業日前の12月28日(火)までにその株を買っておけばいいというわけです。なお、翌営業日の29日(水)の「権利落ち日」には、株を売ってしまっても株主優待は手に入ります。
株主優待狙いにおすすめの証券会社4つのポイント
株主優待自体は、どの証券会社で株を買ってももらえます。しかし、株主優待をよりお得に手に入れるならば、次の4つのポイントを踏まえて証券会社を選ぶのがおすすめです。
●株主優待狙いの証券会社のポイント1:株の売買手数料が安い
証券会社で株を売買するときには、売買手数料がかかります。売買手数料の手数料体系には、注文が成立する(約定する)に支払う「約定ごと」と、1日の約定金額の合計金額に応じて手数料を支払う「定額制」の2つのパターンがあります。大半は、どちらを利用するか選択できます。
株は、どこで買っても同じものですから、売買手数料はなるべく安い方が有利です。
証券会社は大きく分けて、街に店舗を構える「店舗証券」と、スマホやパソコンで取引を行う「ネット証券」の2種類があります。このうち、手数料が安いのはネット証券。ネット証券の中には、定額制の手数料を一定額まで無料にしているところがあります。こうしたネット証券を選べば、よりお得に株主優待を手に入れられます。
●株主優待狙いの証券会社のポイント2:株主優待の情報が充実している
株主優待で知りたい情報といえば、まずは何より株主優待の内容。次に気になるのは、権利確定日・権利付き最終日・最低投資金額といった、購入前に押さえておきたい情報でしょう。
ネット証券のサイトの中には、株主優待の情報が充実しているところがあります。銘柄名や証券コードで株主優待を検索できるのはもちろん、株主優待のジャンル別・権利確定月別に検索できたり、株主優待を手に入れるのに必要な最低投資金額(多くは100株の投資金額)を表示してくれたりします。株主優待の情報が充実していれば、株主優待も選びやすいですね。
●株主優待狙いの証券会社のポイント3:貸株で優待の自動受け取りができる
「貸株」とは、自分の保有している株を証券会社に貸し出すサービスです。株を貸し出すことで、所定の金利を受け取れます(金利は銘柄によって異なります)
証券会社の貸株サービスの中には、株を貸し出しながら株主優待も受け取れるところがあります。特に長期間保有して、株主優待を繰り返し受け取りたい株の場合は、ただ持っているよりも貸株サービスを利用して金利を受け取りながら株主優待も手に入れたほうがお得ですよね。
●株主優待狙いの証券会社のポイント4:信用取引の手数料が安い
少し上級者向けなのですが、株主優待を上手に手に入れる「クロス取引」(つなぎ売り)という方法があります。株主優待の銘柄は一般に、権利付き最終日に向かって株価が上がり、権利落ち日に株価が下がる傾向にあるため、「権利付き最終日に買って権利落ち日に売る」といった取引をすると、株主優待は手に入っても株価の下落で損してしまう可能性があります。
クロス取引では、株を買う注文(現物取引)と売る注文(信用取引)を同時に行います。そして、権利落ち日になったら、信用取引の売りを現物株の返却(現渡)で決済します。こうすることで、値下がりのリスクを抑えて株主優待を手に入れられるのです(なお、逆日歩と呼ばれるコストがかかることがあるので注意が必要です)。
クロス取引を実践したいのであれば、信用取引の手数料が安い証券会社を選ぶといいでしょう。
株主優待狙いにおすすめの証券会社3社を紹介
以上を踏まえて、株主優待狙いにおすすめの証券会社を3社、紹介します。なお、以下は2021年11月12日時点の情報です。
株主優待狙いにおすすめの証券会社1:楽天証券
●楽天証券の株主優待概要
①売買手数料:「ゼロコース」で株式売買手数料0円
②株主優待情報:優待のジャンルや権利確定月などで検索可能。「株主優待NEWS」 も充実
③貸株サービス:あり(株主優待優先可能)
④信用取引手数料:「ゼロコース」で株式売買手数料0円
楽天証券は、2021年5月に口座開設数が600万口座を突破。多くの人に選ばれているネット証券です。株式投資はもちろん、債券・投資信託・FX・金投資など、主だった投資はひととおりできます。つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)でも人気があります。
楽天証券では2023年10月1日より国内株式手数料が0円になります(適用には手数料コース「ゼロコース」の選択が必要)。
そのうえ株主優待の情報提供も充実。スマホ・パソコンで検索できるだけでなく、同社の情報提供サイト「トウシル」にある「ブロガーとプロが教える株主優待NEWS」では、優待マニアやアナリストが注目の銘柄を教えてくれます。
>>楽天証券はこちら
株主優待狙いにおすすめの証券会社2:SBI証券
●SBI証券の株主優待概要
①売買手数料:「アクティブプラン」で1日の約定代金合計100万円まで手数料0円
②株主優待情報:優待のジャンルや投資金額などで検索可能。「優待全力応援」で毎月の対象銘柄がピックアップ
③貸株サービス:あり(株主優待優先可能)
④信用取引手数料:「アクティブプラン」で1日の約定代金合計100万円まで手数料0円
SBI証券はネット証券最大手の証券会社。こちらも口座開設は600万口座を誇ります。SBI証券でも、株式投資だけでなくさまざまな投資ができます。株式投資ではIPO(新規公開株)の幹事を多数務めているほか、iDeCoのサービス提供実績も15年以上と、定評があります。
SBI証券では2023年9月30日発注分からの国内株式、2024年1月からの新NISAの米国株式・海外ETFの売買手数料が無料になります(取引報告書・各種交付書面を電子交付に切り替える必要あり)。株主優待情報のうち、検索機能は楽天証券の場合口座開設なしで利用できますが、SBI証券では口座開設後のログインが必要になっています。どちらの情報が見やすいかは、個人差もあるので一概にはいえませんが、両方を見比べてみるのもおすすめです。
>>SBI証券はこちら
株主優待狙いにおすすめの証券会社3:マネックス証券
●マネックス証券の株主優待概要
①売買手数料:「約定ごと」は110円から、「定額」は550円(約定100万円まで)
②株主優待情報:優待のジャンルや投資金額などで検索可能。「マネクリ」に株主優待情報掲載
③貸株サービス:あり(株主優待優先可能)
④信用取引手数料:「約定ごと」は99円から、「定額」は550円(約定100万円まで)
最後はマネックス証券。楽天証券・SBI証券同様、主だった投資はおおよそできる大手ネット証券です。昔から、最近話題の「米国株」に定評のある証券会社でもあります。
売買手数料は現物の場合110円から、定額でも100万円まで550円と比較的リーズナブル。信用取引ならば99円からとなっています。また、株主優待の検索画面が見やすいこと、同社のニュースサイト「マネクリ」にも株主優待情報が充実していることなど、情報を得やすい証券会社だといえます。
まとめ
株主優待狙いにおすすめの証券会社を選ぶ際のポイントと、おすすめの証券会社を紹介してきました。口座開設は無料でできますので、まずは口座を開設して、使ってみるのがおすすめです。株主優待、ぜひお得にゲットしましょう!
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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