20/10/25
貧乏人がついやってしまう「貧乏を招く」3つの節約
貧乏人は良かれと思って実践していても、実はあまり効果がない節約をしているものです。ときには、かえって損をしていることもあるのです。今回は、頑張っているのに残念な3つの節約を、お金持ちに導くヒントとともに紹介します。
貧乏を招く節約①:「少しはお得」と多くのキャッシュレス決済を使う
最近は、一日で「一度も現金を使わなかった」と思う日が多いのではないでしょうか? クレジットカード、スマホ決済の○○ペイ、Suicaなどの電子マネーなど、支払いのほとんどがキャッシュレス決済になってきています。
特にスマホ決済などは一時期、登録促進目的で20~50%ポイント還元などと大盤振る舞いしていたので、かなりお得でした。しかし最近は、一部の店舗やメーカーとタイアップする企画が少々あるくらいで、驚くような還元率のキャンペーンは少なくなっています。
魅力が薄れたにもかかわらず、「それでも少しはお得だから」と多くのキャッシュレス決済を使いわけていると、一日にいくら使ったかわかりにくくなってしまいます。また、後払いの場合、その代金がいつ、いくら、どこから引き落としになるのか把握しにくくなってしまい、翌月請求がきてから慌てがちです。さらに、キャッシュレス決済は現金よりも「お金を使った」という感覚が薄れるので、買いすぎでしまうこともあります。
●貧乏を招く節約にならないために…キャッシュレス決済は使った額を把握しよう
たった1%程度のポイント還元のために、これまで使わなかったはずのお金を使ってしまうようではかえって損です。冷静になって、キャッシュレス決済で使った金額がきちんとわかる仕組みを作りましょう。
・キャッシュレス決済の手段はよく使うものに絞る。
・一か月の上限を決め、使った金額を把握して使う。
・オートチャージは使いすぎの原因になるので、やめる。
貧乏を招く節約②:「安いからつい」とスーパーでまとめ買い・見切り品買い
やりくり上手は必ずやっていそうな、スーパーでのまとめ買い・見切り品買い。実はこれも残念な節約術です。まとめて買うと安くなる豆腐を3丁買って食べきれずに1丁捨てるなら、普通の値段で2丁買った方が無駄がありません。見切り品も同様に、価格に惹かれて買っても、すぐに使い切れずに傷ませて捨てるのであれば、そもそも買わない方がよいことになります。
●貧乏を招く節約にならないために…必要なものを必要な分買う
買い物をする時は価格につられて買いすぎないように注意。いつも必要な分だけ買うと食品ロスを防ぎ無駄遣いをせずにすみます。お得な買い物をしているつもりでも捨ててしまっては本末転倒です。
・使い切れる量の買い物にとどめる。
・まとめ買いをするなら冷凍保存など長期保存できるものにする。
・見切り品を買うならすぐ使う予定がある時限定で。
貧乏を招く節約③:「使わなきゃ損」とコロナによる施策を無理して使う
新型コロナウイルスによる景気回復のため、20~30%プレミアムがついた地域クーポンがあちこちで発行されています。数量限定ということもあって、「1時間以上並んでやっと買えた」というニュースも目にします。
しかし、1万円で3000円のプレミアムがつくクーポンを1時間並んで買って本当に節約といえるでしょうか? 自宅から売り場まで往復1時間、並んだ時間1時間とすると、時給1500円です。さらに、その売り場まで行く交通費などを考えるともっと安くなります。しかも、地域クーポンには利用期限があるため、使い切る必要ために必要のない買い物をする可能性もあるのです。GoToキャンペーンもしかり。安さにつられてさほど興味のない旅行に無理して行っても楽しくないかもしれませんし、無駄遣いになってしまいます。
●貧乏を招く節約にならないために…必要性があるか検討する
プレミアム商品券もGoToキャンペーンも、プレミアムがついたり割引されたりと、かなりお得です。しかし、どちらもそもそも「お金を使う」ことが前提です。割引になった金額を払ってもよいと思えることにお金を使わないと無駄使いに繋がります。
・長時間並ばないと手に入らないようなプレミアム商品券は、費用対効果を考えて買わない。
・期限付きプレミアム飲食券は、使い切ることに追われる可能性があるため計画的に。
・GoToキャンペーンは、行きたい旅行・必要な出張で使う。
まとめ
一見、とてもやりくり上手にみえる節約術ばかりですが、気をつけなければ無駄遣いにつながり残念な結果になりかねません。お金持ちに近づくために、本当の節約術になるよう意識してやりくりしていきましょう。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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