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25/09/15

家計・ライフ

贅沢ではないが貧乏でもない? 年金生活者のリアルな実態

贅沢ではないが貧乏でもない? 年金生活者のリアルな実態

老後の暮らしが不安なのは、いまひとつイメージできないからかもしれません。
今まさに年金暮らしをしている人に聞いても、「決して楽ではない」など、具体的にはよくわからない答えしか返ってこないことがほとんどです。
そこで今回は、総務省の家計調査のデータから、年金生活者のリアルな実態を考えてみたいと思います。

年金生活者の収入は?

総務省の調査によれば、2024年の高齢者の無職世帯、つまり年金生活者の収入は以下のとおりでした。

<高齢者無職世帯の収入(月)>

総務省「家計調査報告(家計収支編)2024年」より筆者作成

年金生活では、ひとりあたり10万以上の収入は確保できていることがわかります。
国民年金だけの受給金額は、満額で6万9308円(2025年度)ですが、会社員や公務員であれば厚生年金も受け取れます。

また、国民年金に国民年金基金を組み合わせたり、iDeCoなどの金融資産を持ったりすることで、安定した老後の収入を確保できます。

年金生活者の支出は?

では次に、支出の項目を見ていきましょう。

<高齢者無職世帯の支出(月)>

総務省「家計調査報告(家計収支編)2024年」より筆者作成

単身世帯も夫婦世帯も、最も多いのは食費で、それぞれ約4万2000円と約7万6000円です。

気を付けたいのは住居費の金額です。一見少なく見えますが、家賃を払っている世帯は、単身で11.1%、夫婦世帯で3.7%と少なく、持ち家率が高いのです。
もし、高齢になっても家賃を払い続けるのであれば、支出はその分増えると見込んでおくとよいでしょう。

ただ、家計を支出全体から見ると、贅沢ではありませんが、貧困かといわれれば、そうともいえません。

年金生活者の家計は赤字?

年金生活者の家計の収支を比較すると、毎月若干の赤字になります。

<高齢者無職世帯の収支(月)>

総務省「家計調査報告(家計収支編)2024年」より筆者作成

とはいえ、高齢世帯(二人以上)の貯蓄は平均で2509万円、中央値でも1658万円です(総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年」より)。多少の赤字にはなりますが、貯蓄を取り崩していくことを考えれば、それほど不安になることもなさそうです。

年金生活を左右するものは?

ここまで、年金生活の家計収支を見てきました。
年金生活は年金の受給額をはじめ、暮らし向きを左右する要素がいくつかあります。その主なものを見ていきましょう。

●年金の受給額

厚生年金の加入期間と、現役時代の給与の額によって年金額は変わります。
ねんきん定期便(年金定期便)などで受取金額をあらかじめチェックしておくといいでしょう。
年金の受け取り金額を増やすには、受給年齢を66歳以降にする「繰り下げ」が有効です。最長で75歳まで繰り下げることで、年金額は84%増加します。繰り下げによって増えた金額は一生涯変わりませんので安心です。
ただし、年金額が増えると、税金や社会保険料も上がります。「もうちょっと少なくてもよかったかも」と思っても後から減らすこともできませんので、総合的に考えることが大切です。

●働くことで得る収入

年金生活になっても、無理のない範囲で働けば収入が得られます。
年金だけでは不足する分を補うこともできますし、社会保険に加入できれば将来の年金額を増やすことにもつながります。
就労だけではなく、有償ボランティアによって社会貢献をしたり、不動産収入を得たり、収入を得るにはさまざまな方法があります。

●健康

身体を健康に保つことは、暮らしの質に大きく影響しますが、家計も同様です。
働いて収入を増やすのも、医療費や介護費がどのくらいかかるのかも、健康がカギになります。
適度な運動やバランスの取れた食生活など、健康によいことは取り入れていきたいですね。

●情報

そして、情報も大切です。
年金をはじめとした社会保険、税金、医療や介護の制度など、情報がなければムダな支出をしたり、得られるはずの助成金をもらえなかったり、損をすることにもつながります。
年金暮らしで外出が減ると、気楽な反面、新しい情報に疎くなることがあります。
社会制度はこれからも変わっていくでしょう。最新の情報を得られるよう、情報のアンテナを高めておきたいものです。

年金生活を家計の収支で見ると、決して悲観するものではありませんでした。収入と支出のバランスをとって、年金生活も自分らしい暮らしを実現させたいですね。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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