25/03/24
ゴールド免許にある意外な7つの特典

自動車免許には、無事故無違反などの条件を満たした優良ドライバーだけが持つことのできる「ゴールド免許」があります。ゴールド免許のメリットは「優良ドライバーであることをさりげなくアピールできる」だけではありません。実は、意外と知られていないおトクな特典もあるのです。今回は、ゴールド免許にある意外な7つの特典をお伝えします。
ゴールド免許を手に入れるには?
免許証には、グリーン・ブルー・ゴールドの色分けがあります。新規取得者はグリーン、初回更新者・違反運転者・一般運転者はブルー、そして優良運転者はゴールドです。
優良運転者となり、ゴールド免許となるには「5年以上継続して免許を受けている」「判定期間内の過去5年間、無事故無違反」といった条件をクリアしなければなりません。
新規取得者は、3年後に迎える初めての免許更新でブルー免許(初回更新者)となり、さらに3年後に迎える2回目の免許更新で条件をクリアしていればゴールド免許(優良運転者)になります。ゴールド免許を手に入れても、その後に軽微な違反などをした場合はブルー免許に戻ります。しかし、その後再びゴールド免許の条件をクリアすれば、ゴールド免許を手に入れることができます。
ゴールド免許の7つの特典
ゴールド免許には、次に紹介するようなさまざまな特典があります。
●ゴールド免許の特典1:免許の更新が5年に1度でよい
ゴールド免許と一般運転者免許(過去5年間で違反点数3点以下の軽微な違反1回)
であれば、免許の更新は5年に1度でよくなります。その他の免許の場合は、3年に1度の更新になります。免許の更新には費用も時間もかかりますから、免許の有効期限が長いのはメリットです。
●ゴールド免許の特典2:更新時の講習手数料が安い
運転免許証の更新時には、更新手数料と講習手数料がかかります。
このうち、更新手数料は一律で違いはありません(後述します)が、講習手数料は運転者の種類によって変わります。ゴールド免許の優良運転者は、一番安く、おトクです。
【更新時の講習手数料】
・優良運転者…500円
・一般運転者…800円
・違反運転者…1400円
・初回更新者…1400円
さらに、優良運転者と一般運転者は、2025年3月24日からオンラインで講習が200円で受けられるようになります。ゴールド免許なら5年に1度の更新ですから、手数料の負担はさらに少なくなります。
●ゴールド免許の特典3:更新時の講習時間が短くなる
ゴールド免許の講習費用が安いのは、講習時間が短いからです。
優良運転者は無事故無違反で免許を更新しているため、講習内容が少なくて済みます。講習時間は30分となっています。ついで一般運転者の講習時間が短く、1時間です。初回更新者や違反運転者は、優良運転者の4倍、2時間の講習を受ける必要があります。
また、優良運転者と一般運転者は、特典2で紹介したオンライン講習を利用すれば、スマートフォンやパソコンで好きな時間に受講することもできます。
●ゴールド免許の特典4:警察署でも免許更新できる
警察署でも免許更新ができるのは、優良運転者のみです。
通常は運転免許試験場や、運転免許センターへ行く必要がありますが、運転免許試験場や運転免許センターは各都道府県に数ヶ所程度しかなく、アクセスが悪くて不便なこともあります。
その点ゴールド免許の優良運転者なら警察署で更新できるメリットがあります。
ただし、指定の警察署でないと免許証の即日交付ができない場合があるのでご注意ください。
●ゴールド免許の特典5:自動車保険の保険料の割引がある
ゴールド免許は、車両事故を起こす可能性がほかの人に比べて小さいと考えられるため、任意保険料が安くなる場合があります。割引率は保険会社や契約内容などにより細かく異なりますが、おおむね10~15%程度が相場のようです。
たとえば、ソニー損保の自動車保険の場合「ゴールド免許割引」の割引率は12%です。
●ゴールド免許の特典6:レンタカーが割引になる
ゴールド免許保有者は、レンタカーを割引価格で借りられる場合があります。
たとえばトヨタレンタリース名古屋やトヨタレンタリース浜松ではゴールド免許の場合基本料金が20%割引、バジェットレンタカーでは500円引きに。
どのレンタカー会社でも適用されるというわけではないですが、もし割引があればぜひ活用しましょう。
●ゴールド免許の特典7:SDカードの特典が受けられる
SDカードとは、安全運転者(Safe Drive)であることを証明するものです。SDカードは、無事故無違反が1年以上続いていたら誰でも発行できます。自動車安全運転センターの窓口やアプリ、警察署や交番にある申込書より申請可能。発行には670円かかります。
SDカードは、全国1万6000軒以上の提携店舗で提示することで割引などの特典が受けられます。たとえば、
・イエローハット
(3000円以上の買い物時に提示することで550円のメンテナンスパックが無料)
・AOKI
(全商品価格の5%引き)
・ビッグエコー
(カラオケの室料30%引き)
などの優待を受けられます。優待内容は自動車安全運転センターのサイトにある「SDカード優遇店検索」で検索できますので、ぜひ確認してみましょう。
マイナ免許証でさらにおトク?
2025年3月24日から導入されるマイナ免許証は、マイナンバーカードと運転免許証が一体化した新しい形の免許証です。マイナ保険証とは違い、従来の運転免許証は廃止されませんので、従来の運転免許証を選ぶかマイナ保険証を選ぶかは自由です。従来の運転免許証とマイナ免許証の両方を持つこともできます。
もっとも手数料が安く済むのは、マイナ免許証のみにした場合です。
<2025年3月24日からの更新手数料>

筆者作成
そして、ゴールド免許であればオンライン講習にすることもできますから、さらに安くなります。
<免許更新に必要な手数料の比較>

筆者作成
ただし、マイナ免許証では券面に有効期限などが記載されません。ゴールド免許と一見しただけではわからないので、さみしいと感じる人もいるでしょう。また、紛失した場合には、マイナンバーカードの再発行手数料(800円)と、運転免許証の再交付手数料(1500円)がかかり、手間がかかってしまう点には注意が必要です。
ゴールド免許には、更新にかかるお金や時間が節約できるだけでなく、店舗などでの割引の特典もあります。ですから、まずは安全運転を心がけて、ゴールド免許を目指しましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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