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25/03/17

家計・ライフ

「約7割が貯金額を伝えず…」パートナーに伝えないことで起こる悲惨な末路

「約7割が貯金額を伝えていない」パートナーに伝えないことで起こる3つの悲惨な末路

「お金のことは家族であっても話しづらい」と感じている人は多くいます。しかし、お金に関する情報を家族間・パートナー間で共有しないままだと、将来家庭にさまざまなリスクをもたらす可能性があります。今回は、家族に貯金額を伝えないことが引き起こす3つの悲惨な末路について解説します。

約7割の人が家族やパートナーに貯金額を伝えていない

みなさんは、自分の貯金額を家族やパートナーと話して共有しているでしょうか。また、家族やパートナーの貯金額を知っているでしょうか。「共有していない」と冷や汗をかく方もいるかもしれません。
三井住友銀行が20~40代の男女合計600名を対象に実施した「お金に関する意識調査」によると、家族やパートナーに貯金額を伝えている人の割合は「細かく伝えている」「大まかに伝えている」合わせて32.9%。残りの67.1%は「伝えていない」と回答しています。

<家族やパートナーに貯金額を伝えている割合>

三井住友銀行「お金に関する意識調査」より

また、貯金額に関わらず、家族やパートナーにお金の話題を相談する人の割合は、「いつも相談する」「たまに相談する」で合わせて21.9%しかいません。半数以上は「あまり相談しない」「まったく相談しない」と回答しているのです。

<家族やパートナーにお金の話題を相談する人の割合>

三井住友銀行「お金に関する意識調査」より

信頼関係が崩壊、夫婦げんかが絶えなくなるかも

家族間・パートナー間でお金の話をしないと、不信感が生まれ、関係がギクシャクする原因になります。なぜ貯金額を隠すのか不信感につながりますし、もし知らないうちに相手が大きな借金をしていたことが発覚すると、さらに信頼関係に深刻なダメージを受けることもあります。

たとえば、毎月の生活費や買い物代が多額になり、クレジットカードのキャッシングなどで補填を続けるうちに、気がつけば借金が数百万円に膨らんでいたなんてこともあるかもしれません。そんなとき、パートナーがカードの明細を見て借金が発覚し、大げんかになることもあるでしょう。お金の問題が解決しないまま関係は悪化し、最終的には離婚になんてことにもなりかねません。

こうした問題を防ぐには、お金の話はタブーという意識をなくし、日常的にオープンな会話をすることが重要です。毎月の収支や貯金額をざっくりでも共有することを習慣にしいておくだけで、信頼関係は大きく変わります。

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貯めていたはずなのに、老後破産

貯金額を共有していないと、お互いにどちらかが貯めているはずと思い込み、実際には十分な貯蓄がないまま老後を迎えるケースがあります。

ある夫婦は共働きだったこともあり、それぞれが自由に家計を管理していたためお互いに相手が老後資金を貯めているだろうと思い込んでいました。しかし、いざ定年を迎えてお互いの貯金を確認すると、想像以上に少なく、老後に自分が描いていた生活をすることが難しいことが発覚。そこで貯金を増やすため慌てて再就職を試みたものの、年齢の壁もあり、希望する収入を得ることはできず、結果として生活費を削る生活を送ることになってしまったようです。

こうしたトラブルを防ぐためには、夫婦で定期的に老後資金チェックをすることが大切です。具体的な貯金額や将来の生活費の見積もりを話し合い、目標額を共有することで、計画的に準備を進めることができます。また、貯金だけに頼るのではなく、NISAやiDeCoなどなどを使い、金融商品で資産形成し、リスク分散をすることも重要です。

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「貯金はあるから安心」が落とし穴に

夫が家計を管理していた家庭では、夫が亡くなった後に妻が財産の状況を把握できず、困ってしまう場合があります。

夫は生前、貯金は十分にあるから安心してと言っていたもの、実際どこの銀行にいくらあるのか、どの証券会社に投資をしていたのかを妻に伝えていませんでした。 そのため、妻はまず夫の通帳や書類を探すことから始めなければならず、思いもよらない手間と時間がかかりました。
さらに、夫が契約していた生命保険の存在も知らなかったため、しばらくしてから保険会社からの郵便物を見つけて請求手続きをするということになりました。

こういった問題を防ぐためには、夫婦のうちどちらか一方だけがお金の管理をするのではなく、基本的な情報は共有しておくことが大切です。 たとえば、金額までは必要ありませんが、どの銀行や証券会社に口座があるのか、どの保険に加入しているのかなどを一覧にしておくといいでしょう。

生前から夫婦でもしものときの話をしておき、お金に関する情報を整理しておくと、残された家族が安心して生活を続けられるようになります。

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今日から長期目線でお金の話を共有しよう

貯金額を家族やパートナーに伝えないことは、一時的には面倒を避けられると思うかもしれませんが、長期的には「老後破産」「夫婦関係の悪化」「相続トラブル」といった深刻な問題を引き起こす可能性があります。

また、貯金額の共有は単なるリスク回避だけでなく、家族・パートナーの全体の資産形成にもつながります。たとえば、共通の目標を持つことで、より計画的に貯蓄が進むこともあります。
将来のトラブルを避けるためにも、今日からでも家族・パートナーとお金について話し合う習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

黒須 かおり ファイナンシャルプランナー(CFP)

女性を中心に、一生涯を見守るFPとしてmoney&キャリアのコンサルティングを行う。幸せになるためのお金の知識など幅広い資金計画とライフプランのアドバイスを手がけている。金融機関にて資産形成のアドバイザーとしても活動中。FP Cafe登録パートナー

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