24/10/17
最近届いた「資格情報のお知らせ」があればマイナ保険証はなくてもよい?
2024年12月2日をもって、従来の健康保険証の新規発行が終了します。発行済みの現行の保険証は最長1年間(2025年12月1日まで)は使えますが、以後は使えなくなり、マイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移行します。
マイナ保険証の登録を済ませた方には「資格情報のお知らせ」が届くのですが、これは一体何に使うの?という疑問が生じるかもしれません。
そこで今回は、資格情報のお知らせの役割と、マイナ保険証を利用する際の注意点について詳しく解説します。
資格情報のお知らせとは?
「資格情報のお知らせ」は、自身が加入している健康保険の資格情報を確認するためのA4版の書面です。
<資格情報のお知らせのサンプル>
協会けんぽのウェブサイトより
資格情報のお知らせには、被保険者の氏名、保険者番号、資格取得年月日などが記載されています。また、企業などの健康保険組合ではマイナンバーの下4桁も記載されている場合もあります。
この書類は、健康保険の資格を証明するためのものであり、特にマイナ保険証の登録が完了していることを示す重要な書類です。
マイナ保険証を利用する際の注意点
マイナ保険証は、従来の健康保険証に代わるものであり、オンラインでより迅速かつ正確な資格確認が可能です。これにより、医療機関での手続きが簡素化され、被保険者が適切な医療サービスを受けることができるようになります。
一方で、マイナ保険証には注意点も存在します。
オンライン資格確認ができない医療機関では、従来の健康保険証や「資格情報のお知らせ」を併用する必要があります。このため、全ての医療機関で一貫して利用できるわけではありません。
また、マイナ保険証の読み取りができる端末が全ての医療機関で導入がされるまでには、一定の期間が必要です。この間は、従来の健康保険証や「資格情報のお知らせ」との併用が求められることになります。
そのうえ、マイナ保険証の利用には、マイナンバーカードの取得が前提となります。マイナンバーカードを取得していない人や、取得に抵抗がある人にとっては、マイナ保険証の利用が難しくなる場合があります。
資格情報のお知らせのおすすめ保管方法
資格情報のお知らせは、マイナ保険証が読み取れない場合や、オンライン資格確認ができない場合に備えて、いつでも提示できるようにしておくことが重要です。資格情報のお知らせの下部左側(右側の場合もあり)に記載情報がまとめられた箇所がありますので、ミシン目に沿って切り離し、マイナンバーカードと一緒に保管しておきましょう。
重要な書類でもあるため、保管方法はしっかりと決めておく必要があります。たとえば、専用のファイルやフォルダーを使って保険証と一緒に保管しておくとよいでしょう。
資格情報のお知らせが届かないのはどうして?
一方で、資格情報のお知らせが届かない人もいます。この人は、マイナンバーカードをマイナ保険証として利用する登録が完了していない可能性があります。この場合、代わりに「資格確認書」が届くことになります。
<資格確認書のレイアウトイメージ>
※決定したものではありません
協会けんぽの資料より
資格確認書は、マイナ保険証を持っていない人が医療機関で保険診療を受ける際に使用する書類です。資格確認書は、従来の健康保険証と同様のカードタイプ。提示することで、医療機関での保険診療を受けることができます。ただし、マイナ保険証と異なり、オンラインでの資格確認はできないため、医療機関側での手続きがやや煩雑になる場合があります。
つまりは、これまでの健康保険証と同じ役割を果たす書類になりますので、これまで同様に大切に保管しましょう。
資格情報のお知らせも出せるようにしておこう
マイナ保険証は、医療機関だけでなく、薬局や介護施設などでも利用可能です。これにより、医療・介護サービスの一元化が進み、被保険者にとってより便利な環境が整っていくことでしょう。
資格情報のお知らせは、マイナ保険証が何らかの理由で使えなかった場合に提示することで医療・介護サービスを受けられるようになります。もしものときに備えて保管して、出せるようにしておきましょう。
【関連記事もチェック】
・親が年金を受け取らず68歳で逝去…子は親の年金を受け取れる?
・「60歳以上男女に聞いた「やっておけばよかった」ベスト3 運動・貯蓄を抑えて1位になったのは?
・「申請し忘れで200万円以上損」する年金、受給するにはどんな手続きが必要なのか
・自己破産しても絶対に免除されない6つの支払い
・申請を忘れると大損…定年前後の手取りを増やす「絶対やるべき」6つの手続き
KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士
長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう