24/09/08
ヤオコー、ロピア、OKストア…激安スーパーフル活用でも、お金が貯まらない5つの理由
テレビなどメディアでは、食品や嗜好品、生活雑貨を安く購入できるスーパーが度々取り上げられます。これらの店舗を上手に使うのは重要ですが、それだけではお金は貯まりません。極端な話、世帯収入が2,000万円あっても、生活に問題があれば貯金がゼロ、ということもあり得るので注意が必要です。
今回は、貯金ができない人は、何が理由で「激安スーパーを使ってもお金が貯まらない」という事態になっているのか解説します。
お金が貯まらない理由①:毎月の収入と支出を把握していない
貯金をするためには、毎月いくら収入があり、いくら支出が生じているかを把握しなくてはいけません。しかし、貯金ができない人はそもそも毎月の収入と支出を把握していないこともあり得ます。特に、支出が把握できていなければ、節約すべき無駄な費用が生じていないかもわかりません。たとえ激安スーパーを使っていても、安いからと大量に買ったり、あれもこれもとカゴに入れたりしていたら、お金は当然貯まりません。食材を無駄にしてしまうようならさらに問題です。
貯金をしたいのなら、大まかでも良いのでまずは毎月の収入と支出を把握しましょう。
毎月の収入と支出を把握するためには、やはり家計簿をつけるのが効果的です。最初からいきなり細かくつけようとすると挫折してしまうので、まずは大まかに把握できる程度で構いません。昔ながらのノート式の家計簿を使っても良いですし、レシートを撮影するだけで記録ができる家計簿アプリなど便利なものも出ているので、自分に合わせた方法を使ってください。
お金が貯まらない理由②:貯金のコツをわかっていない
節約を頑張っているのにお金が貯まらないという人は、もしかしたら貯金のコツをわかっていないのかもしれません。「節約を頑張っている」の中身が「激安スーパーを使っている」であれば、貯金できないでしょう。貯金ができない人は、あれこれやりくりし、余った分を貯金に回そうとしているからです。
貯金のコツとして意識して欲しいのが「先取り貯金」です。つまり、給料など収入が入ってきたら、先に貯金する分だけを取り分け、残った部分でやりくりすることを指します。こうすれば、残った部分をすべて使っても、お金は確実に貯金できます。
大半の人はお金があればある分だけ使ってしまうものです。ですから、余った分を貯金するというのは効率的ではありません。先取り貯金のしくみを取り入れましょう。
お金が貯まらない理由③:目標がない
ただ何となく「お金がないと不安だから」という理由で貯金をしていても、長続きはしません。貯金を続けていくためには、目標を持ちましょう。目標は何でも構いませんが、以下のようにできれば前向きなものにすることをおすすめします。
・自分の誕生日にずっと憧れていたアクセサリーを買う
・5年以内にマイホームを買うための資金を貯める
・結婚15周年記念に家族でハワイに行く
目標が立てられれば、そのために必要な金額もわかるので、「毎月〇万円貯める」というように、具体的な行動を起こしやすくなるのもメリットです。激安スーパーであっても、無駄遣いを減らすのに役立ちます。
お金が貯まらない理由④:ストレスを溜めている
貯金ができなくて悩んでいる場合は、ストレスを溜めていないかにも目を向けてみましょう。ストレスが溜まっていると、お金の使い方にも問題が出てきがちです。具体的には以下のような行動が考えられます。
・「自分へのご褒美」が最近増えている
・数百円の出費をする頻度が高い
・買い物でストレス発散をしているので衝動買いが多い
・「本当は欲しくないのに」と思いつつお金を使っている
激安スーパーを使ったとしても、こうしたお金の使い方をしているようであれば、やはりお金は貯まりません。当てはまる部分があるなら、まずは休息を取ることを優先しましょう。
ストレスを溜めたままにすると、依存症などの精神疾患を引き起こす原因にもなります。場合によっては貯金どころではなくなる恐れもあるので、常に自分や家族が過度なストレスにさらされていないか注意しましょう。
お金が貯まらない理由⑤:お金の知識が不足している
普段、問題なく生活できている人でも、お金の知識がないために、貯金に回せる金額が結果として減ってしまうことは十分に考えられます。日本にはさまざまな税金の優遇制度や補助金の制度がありますが、自分から知識を得て、手続きをしないとその恩恵に預かることはできません。
たとえば、1年間で支払った医療費の自己負担分が10万円を超えていたなど、一定の条件に当てはまれば医療費控除が受けられます。しかし、医療費控除を受けるためには確定申告を済まさないといけません。
また、最近流行しているふるさと納税は、自治体への寄附ができるうえに、返礼品も受け取れるお得な制度です。しかし、確定申告やワンストップ特例制度に基づく申請を済まさないと、所得税や住民税の還付・控除は受けられません。
せっかく激安スーパーで節約ができても、他の面で節約をしていなければ、せっかくの節約の意味も薄れてしまいます。お金の知識を身につけ、使える制度はもれなく活用しましょう。
激安スーパーの品物は確かに安くて魅力がありますが、お金のことを調べたり、勉強したりしたうえで活用しないと、節約につながりません。「もう少し貯金ができないかな?」と思ったら、激安スーパーの使い方からお金の使い方を見直してみましょう。
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荒井美亜 金融ライター/ファイナンシャル・プランナー
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融・マネー系の記事を主に手掛けるライターとして活動中。ゲームを通じて全国の高校生・大学生に金融教育を行うプロジェクト「Gトレ」の認定ファシリテーター(講師)として教壇にも立つ。
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