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20/12/11

資産運用・経済

普通預金より増やしたいけど減らしたくない人の手堅い運用先4選

いまやマイナス金利時代で普通預金に預けていても大した金利がつかないことは多くの人が知っているところだと思います。ですが、お金をふやすためといえども、リスクを取りたくないという人も多いはず。そこで今回は、お金を減らしたくないという人向けの手堅い運用先についてご紹介します。

利率が比較的高めに設定されているネット銀行の預金

ネット銀行の金利は、大手の都市銀行よりも比較的金利が高めに設定されています。2020年11月27日時点で三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の普通金利が年0.001%、定期預金でも年0.002%という状況である一方、ネット銀行は10倍以上高い金利に設定しているところも多いのです。

たとえば、あおぞら銀行のBANK支店では、「あおぞらネット定期預金」という定期預金を設定しており、預入期間は6か月、1年、3年、5年から選べます。定期預金ですが、預入金額は50万円以上からで、1年50万円預け入れた場合には年0.2%の金利が付くのです。
50万円以下で定期預金に預けてみたいという人にはソニー銀行がオススメです。1万円以上の預け入れで定期預金が利用でき、1年預け入れると0.02%の金利が付きます。
また、オリックス銀行の「eダイレクト預金」というネット取引専用預金の場合、普通預金は0.01%ですし、100万円以上の定期預金は1年もので0.12%、5年ものだと0.28%となっています。

投資するよりはリターンが見劣りしてしまうかもしれませんが、ネット銀行の預金ならリスクなく、都市銀行よりも金利が得られるという大きなメリットがあります。1円たりともお金を減らしたくない、という人はネット銀行への預け入れも検討してみてはいかがでしょうか。

個人向け国債・社債で手堅く運用

個人向け国債や社債も手堅い運用先の一つです。債券とは一般的に企業や団体が銀行などからお金を借りたときに発行される借用書の一つです。国債は国が発行しており、国債を購入するということは国にお金を投資することとなります。

個人向け国債は、1万円から購入できるうえに、最低金利は0.05%なので、都市銀行の普通預金金利に比べると金利が高いことがわかります。国が発行している債券なので安心感がありますよね。元本割れもありません。ただし、発行後1年経過後でなければ中途換金はできません。

一方、社債はその名の通り企業が発行する債券です。こちらの利率は企業によってかなり差があります。証券会社や銀行のWebサイトに掲載されていますので、簡単に利率を見ることができます。債券には格付があり、信用力や発行体の事業環境、財務状況などに応じてランクがつけられます。一般的に、リスクが大きくなると利率が高くなる傾向があります。

iDeCoでじぶんの年金を用意しておこう

iDeCo(イデコ)も比較的手堅い運用先の一つですね。iDeCoは、じぶんでお金(掛金)を積み立てて運用していくしくみです。60歳以降に受け取ることになっており、それまでは原則引き出しができないためしっかり老後資金を貯めていくことができます。

定期預金や投資信託、保険などの金融商品の中からじぶんで運用する商品を選べるのも大きな特徴です。しかも、掛金が全額所得控除されるため、じぶんの老後資金を貯めながら所得税や住民税を安くすることができるのが大きなメリット。そのうえ、得られた利益も非課税ですし、受け取るときにも税金の優遇を受けられます。月額5,000円から1,000円単位で掛金を選べ、少額から老後資金を積み立てることができます。

iDeCoの場合、選ぶ運用商品によって利回りが変わります。運用益が非課税になることを考えると、お金が増える可能性がある投資信託がおすすめ。もちろん、多少のリスク(値上がりしたり値下がりしたりすること)はありますが、長期間取り組むことで、リスクを抑えつつ投資できるでしょう。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

つみたてNISAなら節税効果も期待できる

つみたてNISAもiDeCoと同じく、節税効果が期待できます。通常なら投資で利益を得たら、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%の合計20.315%の税金がかかります。ですが、つみたてNISAで利益が出た場合にはこの20.315%の税金がかからないのです。たとえば年間10万円の利益が出たとしても、通常なら手取りは8万円足らずとなるのですが、つみたてNISAなら税金が課されないので10万円そのまま利益となるのです。これは大きなメリットですよね。

ただし、つみたてNISAにはいくつかの制限があります。非課税で投資できる金額は年間40万円まで、投資できる商品は投資信託だけです。しかも、その投資信託は国が定めた一定の要件を満たした投資信託だけなので、すべての投資信託から自由に選べるわけではありません。
ただ、少額から積み立てていけるうえに節税効果を期待でき、投資信託という比較的手堅い商品を運用していくという点では大きなリスクを危惧する必要はないと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか。投資というと株式投資やFXなどを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、これらは比較的ハイリスク。投資には、もっとリスクの低い、手堅い方法もあるのです。筆者がもしこれから手堅い運用をスタートするとしたら、iDeCoやつみたてNISAといった節税できる制度を活用し、長期間かけてじっくり取り組みます。まずは普通に運用するより有利な制度を使いこなすのがおすすめです。

お金は、増やそうとしないと増えない時代です。自分に合った方法を検討し、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種

新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。

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