19/12/12
マクアケ、フリー、ランサーズ、ベイス…12月はIPOラッシュ! 株初心者でも簡単に稼げるIPO投資
12月は毎年、IPO(新規公開株)が多数出てくる時期です。
2019年も大ラッシュ。Makuake(マクアケ)<4479>、Freee(フリー)<4478>、ランサーズ<4484>、BASE(ベイス)<4481>など勢いのある有望ベンチャーが一挙上場となる予定で、個人投資家の熱い注目を集めています。
IPOとは何か、なぜ注目されるのか。銘柄の選別から実際の買い方まで、株初心者でも高確率で大きな利益が得られるIPO投資について詳しくお伝えします。
投資家の注目を大きく浴びるIPO
IPOとは、未上場の企業が株式市場に新しく上場すること。株は、株式市場に上場することではじめて、投資家たちが自由に売買することができるようになるのです。
その株を上場前に購入して、上場後に初めて付いた株価(初値)で売却することを「初値売り」といいます。
実際に、さまざまある投資法の中でも勝てる確率が高いのがこのIPOの初値売り。初値売りの勝率はなんと、約9割といわれています。
しかも、初値が大きく跳ね上がることも珍しくありません。
2018年の初値上昇率トップのHEROZ<4282>は実に988.9%の株価上昇を記録。買って初値売りするだけで約11倍になった計算です。また、2019年の上半期の平均初値上昇率を見ても、80.7%と非常に値上がりしています。
つまり、IPOで株を手に入れて、初値売りするだけで高確率で利益が出るのです。株の知識もさほど要らず、売買のテクニックも不要とあって、IPO投資は個人投資家に人気の高い投資法なのです。
「今までにないフレッシュな新星」に注目
とはいえ、IPOだからといって、必ず儲かるわけではありません。
実際のIPOの結果を見ると、値上がりしたものも多いのですが、値下がりしたものももちろんあります。
初値が大きく飛びやすい(上昇しやすい)銘柄の特徴として、新鮮味や革新性がある、規模が小さい、といったものがあります。
IPOは例えるならアイドルのデビューコンサートのチケットのようなものです。
今までにないフレッシュな新星と注目されれば、そのデビューコンサートは小規模であるほど希少価値がつくでしょう。チケットはプレミア化すると考えられます。
この「今までにないフレッシュな新星」というのがポイントです。
今までにないのですから、これまでのアイドル(=企業)と比べようがありません。過去に比較対象がいないのですから、どこまで成長するかはわかりません。夢はどこまでも膨らみます。そうした企業の株には、欲しい人が大勢押し寄せるため、株価が飛んでいきます。
また、デビューコンサートのチケット(=公開株数)が少なければ少ないほど希少性が増し、ますます欲しがる人が増えて株価は上昇します。
ですから、IPOを行う銘柄を選ぶ際には、
・革新的なサービスや商品を持っているのか
・公開株数(規模)
に着目するのがコツとなります。
先のHEROZの場合は、人気のテーマ「AI(人工知能)」の代表的な銘柄であり、また公開株数が極めて少なかったことが株価の暴騰につながりました。
一方で、どんなに業績の良い会社でも、有名企業であっても、規模が大きく新鮮味に欠ける場合、株価は冴えずに公募割れ(公募の価格より初値が下で値段がつくこと)を起こすこともあります。全体の1割が公募割れしている事実も念頭において投資することが大切になります。
抽選に当たるまでが大変!
すでに株式市場に上場している株式ならば、どこの証券会社でも買うことができます。しかし、IPO株は、そのIPOを手がける証券会社(主幹事証券会社・引受証券会社)に申し込まないと買うことができません。申し込み者が多数の場合は抽選なのですが、IPO投資はとても人気ですから、まず抽選になります。これに当選するのが最大の壁になるでしょう。
実際の申し込み手続きは、ネット証券会社の場合には、
1.ブックビルディング(IPOを行う株の購入申し込み)を行う
2.抽選結果を待つ
3.購入する
という流れになります。
ブックビルディングとは、新規上場の際の公募価格(いくらで売り出しますよ)を決定するための手法のひとつです。
投資家はIPO株ごとに定められた発行価格の仮条件(例:12/17新規上場のFreee<4478>は1800円〜2000円)に対して、「〇〇円で〇〇株(購入したい)」と申し込みします。
ブックビルディング後に公募価格が決定して、抽選が行われます。
その抽選に当選すれば、晴れてIPO株を買うことができます。
申し込み時や抽選の時に購入資金を用意しておかなければならない証券会社と、当選後に購入資金を用意すればいい証券会社があります。また当選しても、キャンセルすることが可能ですが、証券会社によっては、ペナルティのつくところもありますので注意が必要です。
残念ながらIPOは人気が高いために当選確率が大変低くなっています。これはと思った銘柄は、まずは申し込んでおくのも手かもしれません。そのために、主だった証券会社には口座開設をしておく必要があるでしょう。
IPOは初値で売るのが基本
無事に当選しIPO株を手に入れたら、株初心者の場合は、初値で売るのが基本です。
なぜなら、IPOは上場後に高値をつけた後、株価が急落するケースが多くあるからです。もともと、最初に定められた公募価格は企業の実力を算定して出されたものです。その株価が何倍にもなるのはまさに「IPOバブル」 なのです。いくらその会社が有望に見えても、その後の株価を見極めるのは困難だといえるでしょう。
IPOは投資家にとってはお祭りのようなもの。まずは抽選から、参加してみてはいかがでしょうか。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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