19/10/24
キャッシュレス還元、損せずに受け取るための3つのステップを欠かすな
消費税増税からしばらく日がたちましたね。政府主導で始まったキャッシュレス決済のポイント還元制度も始まり、店舗で目印の赤いマークを目にした方も多いのではないでしょうか。
しかし、制度がやや複雑なこともあり、完全に理解して使いこなしている方はまだまだ少数派。そこで今回は、ポイント還元をおトクに受け取るための方法を3つのステップに分けてご紹介します。
キャッシュレス決済のポイント還元制度をざっくり理解!
(経済産業省「キャッシュレス・ポイント還元事業 消費者向け説明資料」より)
※以下画像の出典はすべて同様
2019年10月1日から2020年6月30日まで、対象の中小店舗において、消費者が登録されたキャッシュレス決済で買い物をすると、最大で5%のポイント還元を受けられるというのがキャッシュレス決済のポイント還元制度(以下ポイント還元制度)です。
このポイント還元制度のお金の出所は、国のお金です。経済産業省によると10月1日からの一週間で約60億円分が消費者に還元されたと発表がありました。
今後、対象の中小店舗はますます増え、約50万の参加中小店舗が10月末に61万店近くに増えることも明らかになっています。
今から始めるための3つのステップ
とはいえ、なんだか難しそうでまだ始めてない…という方向けに、今から還元を受けるために押さえておきたい3つのステップをご紹介します。
●ステップ1:「対象店舗」を知る
まずは、生活圏内に対象店舗があるかを探すことからスタートです。
いつも買い物や食事をするお店の店頭に、この赤い目印マークを見つけたら、そこがポイント還元の対象店舗です。
還元率も忘れずに確認しておきましょう。還元率は2%と5%の2パターンあります。
2%還元はフランチャイズのチェーン店やガソリンスタンド、5%還元は個人経営の小売店などに限られています。店外 (窓・ドア)や 店内(レジ周り)のポスターやステッカーで還元率が確認できます。
対象店舗は事前に地図アプリで検索してみることをおすすめします。普段利用していないけれども5%還元のお店が近くにみつかる可能性大です。同じ買い物をするなら還元率の高い5%のお店を選んで賢く使えば日々の生活費を抑えられるはずです。
経済産業省が提供しているポイント還元の公式ウェブサイトや公式アプリの地図機能ならお店の位置情報、還元率、対象決済手段がとても簡単に確認できます。ウェブサイトなら、5%のみに絞って探せます(2019年10月18日現在)。
例えば、対象店舗で1万1000円(税込)のお買い物をした場合、以下のような流れで最大550円分のポイント還元が受けられます。原則として、税込価格からポイント還元が行われます。
●ステップ2:「決済手段」を知る
対象の店舗がわかったら、次に決済手段も押さえておきましょう。
ポイント還元を受けるには、「キャッシュレス還元対象店舗」に行き、「指定された決済手段」で支払う必要があります。決済手段には、クレジットカード、デビットカード、電子マネー(プリペイド)、QRコードなどがあるのですが、その店舗が登録している決済手段でないと還元の対象になりませんので注意が必要です。
こちらも前述した公式ウェブサイトや公式アプリを使えば確認できます。
還元方法や上限設定などはキャッシュレス決済手段ごとに異なるため少々複雑ですが、還元方法には大きく4パターンあることだけでも知っておきましょう。
ステップ3:「キャンペーン」を知る
さらに今回、押さえておきたいのが、決済事業者による独自キャンペーンが行われていること。上手に組み合わせると、還元率をさらに大きく引き上げることができます。いいかえれば、どの支払い手段を選ぶかによって還元率が大きく違ってくるのです。一つの店で複数の決済手段がある場合、迷ってしまうという方は、なるべく有利になるキャンペーンを活用するといいでしょう。
例えば、QRコードのアプリには還元率の比較的大きなキャンペーンが見られます。
PayPay(ペイペイ)は11月末まで5%還元の店舗で利用するとさらに5%追加される(つまり合計10%還元される)キャンペーンを行なっています。
楽天ペイは2%還元の店舗・還元対象でない店舗でも5%のポイント還元が受けられるようにしています。
決済手段を選ぶときは、このような「〇〇ペイ」のキャンペーンを利用できるかどうかをまず調べるとよいでしょう。
なお、〇〇ペイの残高チャージには、クレジットカードを活用しましょう。そうすれば、チャージした金額に応じたクレジットカードのポイントもつけることができますので、さらにおトクです。
クレジットカードをまだ持っていない方や、チャージ用に新たなクレジットカードを用意したい方は、入会特典として数千円分のポイントや金券がもらえるといったキャンペーンもあります。
このように、キャンペーンを組み合わせたり、お得な方法を探したりするつもりで、色々と気軽に試してみるのが良いでしょう。
まとめ
今回のキャッシュレス決済のポイント還元制度はやや複雑ではありますが、知れば知るほどトクな制度となっております。キャンペーンの時期、店舗によって還元率が変わることを知り、いつでも柔軟に対応できるよう、複数の決済手段を持っておくことが大切ですね。
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KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士
長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。
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