19/05/04
高年収エリートにありがちな5つの隠れ貧乏
年収1000万円以上あるような高収入家庭でも、毎月赤字で貯蓄ゼロ、ということは決して珍しくありません。しかも、本人は高収入であるがゆえに、なんとかなると考えていることが多いのも特徴的です。
毎月赤字で貯蓄ゼロの理由は様々ですが、共通しているのは、支出にちょっとしたこだわりや贅沢などがあり、しかも本人は「たいしたことない」と思っていること。しかし、こうした出費の積み重ねが、隠れ貧乏の原因となっています。
では、具体的に、どのような隠れ貧乏があるのでしょうか。
高年収エリートにありがちな隠れ貧乏1:自己投資貧乏
高収入の人ほど、向上心が旺盛で勉強熱心の傾向があるようです。しかし、あまり多いのも考え物。将来、役に立つと考えて、英会話やヨガ、お料理などの教室に次々申し込んでいる人がいますが、それではお金がいくらあっても足りず、自己投資貧乏におちいってしまいます。
投資と言うからには、かけたお金に対してのリターンを見込んで始めるべきです。
リターンは、たとえば英会話ができると職場での評価があがり収入アップにつながるとか、ヨガでリフレッシュすることで仕事のパフォーマンスがあがるとか、そういったことです。リターンと投資額のバランスはしっかりとらなくてはいけません。
リターンが欲しいのではなく、やりたいからする、というのであれば、それは投資ではなく趣味の範囲になります。
高年収エリートにありがちな隠れ貧乏2.趣味貧乏
趣味にはお金がかかるものからリーズナブルなものまで、各種あります。お料理教室に趣味で通うにしても、自治体が開催している1回数千円のものから、複数回で1コースになって何万円するもの、ホテルなどで開催される講師が一流シェフのものなら10万円以上することも。
そんな時、高収入の人は予算に合わせて教室を選ぶのではなく、「せっかく通うなら吟味された食材と調理器具を使い、一流のシェフに教えてもらいたい」、と思い、実行に移すようです。
一流の技を教わるのに、10万円では割安なのかもしれません。しかし、どんな支出も予算を考えることを忘れてはいけません。
高収入だと、払おうと思えば払えるので、つい「よりいいもの」を選び、ついには趣味貧乏になってしまうのかもしれません。
高年収エリートにありがちな隠れ貧乏3.見栄張り貧乏
高収入というプライドがあると、庶民的と思われることをやりたがらないようです。
たとえば、スーパーに買物に行っても見切り品で値引きになっているものは買わない、ランチでは一番安いコースではなく高いほうを注文する、化粧品をドラッグストアではなくデパートで買う、などなど。
ひとつひとつは大きな金額ではなくても、常に見栄を張っていると積もり積もって家計を圧迫し、見栄張り貧乏になってしまいます。
また、自動車やマンションなどの大きな買物の時も、見栄を張る心理になりがちです。プライドが高い人ほど営業トークにコロリと落とされやすく、決して得ではない買物をすることも。
ある程度の見栄は向上心の表れとも言えますが、行き過ぎた見栄張りは自分の首を絞めてしまうのです。
高年収エリートにありがちな隠れ貧乏4.教育費貧乏
高収入ではなくても出費がかさみがちな教育費。子どもの希望を叶えてやりたい気持ちは、どの親でも持っているのではないでしょうか。
しかし、小さいころから塾、スイミング、ピアノなどに通い、その後受験して私立の学校に進学したものの、大学進学の費用の準備がまったくできていないケースがあります。
高収入だと、高校までは学費や子どものおこづかいなども、なんとか払える範囲かもしれませんが、大学進学はまとまった資金が必要になるものです。その時になって教育費貧乏になっていたことに気づいても、充分な貯蓄はなく、教育ローンに頼らざるを得ない、と考える人も多いようです。
そうなると、その後にはローンの返済がありますので老後資金の準備ができず、老後貧乏の予備軍になってしまいます。
家計の中では聖域になりがちな教育費ですが、予算を守ることはどんな支出にも必要です。
高年収エリートにありがちな隠れ貧乏5.健康志向貧乏
健康は何より大切という考えに異論はありませんが、そのために貧乏になってしまっては元も子もありません。
定期購入しているサプリメント、有機農法の野菜、無農薬の飼料で育った牛肉など、高くても健康によければ病気にならずにかえって節約になる、という考え方もありますが、いきすぎると健康志向貧乏になってしまいます。
食にこだわると、月の食費が10万円、20万円になるのはあっという間です。高収入だと、これくらいのことは当然と、さして贅沢している意識もなく、食費が膨らみ続けます。
食にこだわるなら、食材よりも調味料を優先させると、家計にやさしく長続きしやすくなります。調味料はどの料理にも使うものなので食全体に効果的ですし、少量ずつ使えば長持ちします。
まとめ
いくら高年収でも、お金は使えばなくなります。
一般的な年収であれば、しっかり意識して支出を引き締め、貯蓄も増やしていく人が多いのに対し、高収入だと油断してしまうのではないでしょうか。
収入が高いので、普通よりもちょっといいものにお金を使い、それが当然のことになってくると、「贅沢はしていないはずなのに、毎月赤字で貯蓄ができない」という状況になってしまいます。
家計のベストバランスは、家庭の数だけあり、誰にでもあてはまる正解があるわけではありません。しかし、毎月赤字は明らかに正解ではないでしょう。
高年収だからこそおちいる、「お金を使いすぎて貧乏生活」という矛盾、決して他人事ではないかもしれません。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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