18/02/19
資産や借金が2倍になるのは何年後?簡単にわかる「72の法則」とは
72の法則を使えば、2倍になるまでの期間や必要な金利がわかる!
「72の法則」をご存知でしょうか。
これは、お金が2倍になるまでの期間や必要な金利を計算できる算式です。
計算式は、「72÷金利(年利、%)=年数」または「72÷年数=金利(年利、%)」。
たとえば、元本100万円を年利6%で運用した場合なら、72÷6%=12年。
2倍の200万円にするには12年かかることが導き出されます。
また、20年で2倍にするには、何%の金利が必要か計算したいならば、72÷20年=3.6%となります。
大手都市銀行の普通預金金利の場合、2倍になるのに72000年!
大手都市銀行とは、一般にメガバンクを指し、「三菱東京UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほ銀行」のこと。金融機関は安全第一と考え、メガバンクをメインバンクにしている人も少なくないでしょう。しかし、普通預金金利は0.001%(2018年2月15日現在)。
これを、72の法則にあてはめると、72÷0.001%=7万2000年もかかってしまいます。
メガバンクの普通預金口座は、給与の振込みやクレジットカードの引き落としなど、生活費用の口座としては使い勝手がよいかもしれませんが、貯蓄用としては不向きです。
普通預金口座に給与が振り込まれたら、生活費に必要な分だけ残し、あとは貯蓄用口座に移しましょう。金利の高い口座に預けないと損をしてしまいます。
ネット銀行の定期預金でも、2倍になるのに360年!
では、貯蓄の定番とも言える定期預金の場合はどうでしょう。100万円を預けた場合の、1年満期の定期預金の金利を比べてみましょう。
インターネット銀行は、店舗を持たないことでコストが抑えられることもあり、メガバンクより高金利の傾向にあります。それでも全体的に低金利。
たとえば、住信SBIネット銀行の場合は、72÷0.20%=360年。
さらに金利の低い三菱東京UFJ銀行の場合は、72÷0.01%=7200年。
普通預金より期間が短いとは言え、気の遠くなるような年数がかかってしまいます。
投資信託なら約20年でお金は2倍に!
そこで、貯蓄から一歩進めて投資を考えてみます。投資にはプロ向けの商品もありますが、初心者にも始めやすい「投資信託」というものがあります。
投資信託とは、投資家から集めたお金をプロが運用してくれる仕組みの商品。投資先は国内外の株、債券、不動産などです。運用のプロが、投資家のリスク許容度に合わせた組み合わせで運用するので、細かいことはお任せできるところも始めやすいポイント。
投資信託は元本保証ではありませんが、ハイリスク・ハイリターンのものから、ローリスク・ローリターンのものまで幅広くあります。筆者は、ミドルリスク・ミドルリターンを狙うことをおすすめします。そのためには、国内外の株・債券・不動産に投資をしている「バランス型」を活用するのが良いでしょう。
バランス型投資信託の運用目安は、年利3〜5%。72の法則に当てはめると、14年〜24年と、約20年でお金が2倍になる計算です。
低金利が続く今、貯蓄だけではなく投資も必要なことがよくわかる数字ですね。
カードローンは、4年で借金が2倍に!
ここまでは資産を倍にする計算をしてきましたが、最後に借金のことも考えてみましょう。
カードローンや、クレジットカードのキャッシングの利息にも、72の法則が応用できます。法律上の上限金利18%で借金をした場合、72÷18%=4年。
なんと、放っておいたら4年で2倍の200万円になってしまいます。
使途を定めないフリーローンを12%で借りた場合は、72÷12%=6年で2倍です。借金はなるべく早く返すべきだと、改めて感じさせる年数です。
まとめ
貯蓄も借金も、金利を抜きには考えられません。金利の数字を見ても、いまひとつピンとこない時は、72の法則で具体的な年数や金額を計算してみると、イメージがしやすくなるのではないでしょうか。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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