25/01/21
金持ち会社員が持っている「本業以外の4つの収入源」
ゆとりのある暮らしをするには、ある程度の収入は必要です。
今よりもゆとりを感じたい、と思えば、収入アップはぜひともかなえたいところ。
とはいえ、会社員にとって給料アップは簡単なことではないでしょう。
そこで考えたいのが、収入源を増やすこと。
会社員の、安定や社会保障の充実といったメリットはそのままに、上乗せでの収入が得られるような方法なら、ローリスクで始められそうです。
今回は、お金持ちの会社員が持っている、給料以外の収入源についてお伝えします。
給与所得だけではない、10種類の所得とは
会社員にとって、自分が稼ぐお金はお給料だけ、という人も少なくないでしょう。
しかし、所得には10もの種類があります。
どのような所得があるのか、詳しく見ていきましょう。
●会社員が受け取るメインの所得
1.給与所得:給与とボーナス、各種手当
2.退職所得:会社を退職する時に受取る退職金
●貯蓄や投資などで得られる所得
3.利子所得:貯蓄などで受け取れる利子
4.配当所得:株式の配当や投資信託の分配金
5.不動産所得:保有している不動産を賃貸に出した家賃など
6.山林所得:保有している山の木を売って得た利益
7.譲渡所得:株式や不動産を売って得た利益
8.一時所得:保険の満期金やクイズの懸賞金など
●副業的な所得
9.事業所得:モノやサービスを売って得た利益
10.雑所得:その他の所得
こうしてみると、所得には給与所得以外にも多くの種類があることがわかりますね。つまり、稼ぐ方法もいろいろあるというわけです。
給与を受け取りながらでも得やすい収入は?
給与以外の収入を得るといっても、勤務先に副業禁止のルールがあったり、時間がなかったりすると、「なかなか難しいのでは?」と思うかもしれません。
しかし中には、会社に勤めながらでも得やすい所得があります。お金が貯まる人は、給与所得だけではなくこれらの所得も上手に活用しています。
●給与以外の収入源①利子所得
利子所得とは、貯蓄などで受け取れる利子のことですので、金融機関にお金を預けておけば得られる所得です。利子所得を得るためにやるべきことは、少しでも金利の高い金融機関や金融商品を探して、お金を預けるだけです。
大手都市銀行の普通預金金利は、金利上昇の流れを受けて、2025年1月時点で0.10%(税引前)です。
ゼロ金利政策がとられていた頃の、0.001%といった金利と比べれば100倍にもなりましたが、せっかくなら金利がより高いところに預けた方がおトクです。
たとえば、SBI新生銀行では、新規に口座開設した人を対象にした、「スタートアップ円定期預金」のキャンペーンをしています(キャンペーン期間:2024年12月10日~2025年3月10日まで)。金利は、円定期預金1年ものが0.85%です。
定期預金は金利がおトクですが、1年間も預けるのは長すぎると感じるなら、オリックス銀行のeダイレクト預金の6カ月定期預金という選択肢もあります。
金利は0.50%ですが、新規口座開設者限定の金利優遇プログラムを利用すれば、1.0%です。
オリックス銀行には、さらに短期の2週間定期預金もあります。金利は年0.12%。
普通預金口座に預けっぱなしにしておくくらいなら、こういった口座を利用するのもいいですね。
あるいは、個人向け国債もオススメです。個人向け国債は国が発行する債券(国債)を個人でも買いやすくしたもの。毎月発行されており、1万円から購入することができます。
個人向け国債には、変動金利の「変動10年」と、固定金利の「固定5年」「固定3年」の3種類があります。中でもオススメは「変動10年」。金利が半年ごとに見直されるからです。
本稿執筆時点で販売されている「変動10年」は表面利率が0.75%(2025年1月募集の第178回)です。満期は10年ですが、発行後1年たてば、いつでも換金ができて元本割れはありません。こちらも今後、金利が高くなっていくことが期待されますので、動向には注目しておきたいですね。
なお、金利が高くても外貨預金には要注意です。円を外貨に両替するときに為替手数料がかかりますし、為替レートの変動による損失(為替差損)を抱える可能性もあります。金利が高くてもトータルではプラスにならないことも考えられます。
●給与以外の収入源②配当所得
配当所得とは、株式の配当や投資信託の分配金です。配当所得を受け取るには、株式や投資信託を買って投資をすることが前提です。投資ですから元本保証ではありません。
はじめは、リスクの小さな投資信託からスタートするといいでしょう。目標とする利回りは、3%前後を目安にします。2024年にスタートした新NISAのつみたて投資枠で購入できる投資信託には、投資初心者でも比較的安心して投資できる手数料の安い商品が揃っています。
たとえば、国内と先進国、新興国の株式に投資をする「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」はオルカンと呼ばれて人気の高い投資信託です。オルカンのトータルリターンは1年で29.21%、3年(年率)で18.29%、5年(年率)で17.97%と高くなっています。
幅広く投資するためにリスクが抑えられ、投資のなかでは堅実な運用ができる商品とされています。しかし、日々の値動きには上下があり、時には大きく下げる場合もあります。
会社員が本業のかたわらに投資をするなら、一喜一憂せずに、また手間をかけずに続けられるようにしておくことがポイントです。
それには、積み立てタイプの投資がいいので、新NISAのつみたて投資枠を利用するといいでしょう。投資先の投資信託の選択には時間をかけても、その後は積み立てのペースと、1回に積み立てる金額を設定すれば、あとは自動的に投資ができます。
配当所得には、通常20.315%の所得税がかかりますが、NISA口座の配当所得は非課税であることもメリットです。
投資をするなら、新NISAのつみたて投資枠を優先的に活用しましょう。
証券会社によっては、クレジットカードでの積立ができ、ポイントを貯めながら投資することも可能です。値動きをチェックしつつも、あまり一喜一憂せず、少しずつでも続けていくのがコツです。
●給与以外の収入源③不動産所得
会社員をしながらでも得られる所得には、不動産所得もあります。たとえば、ワンルームマンションを購入して賃貸に出せば、賃料が入ります。この賃料が、不動産所得です。
ワンルームマンションの購入には住宅ローンが利用でき、ローンの金利は経費にできます。
賃料が安定して入るためには、駅近で環境のよいところを選ぶことが大切。
実際に住んでよかった地域など、物件選びには経験も活かすことができます。
住んだことのある土地であれば、自治体の取組みにも詳しくなっているのではないでしょうか。
災害時の対応が手厚いところだと安心です。
都内の不動産投資の利回りは3~5%程度と言われています。投資する金額が大きいので、リスクをおさえた投資をと考えると、リターンはあまり大きく設定しないことがポイントです。
また、不動産を所有していると管理にもコストがかかります。
人口減少が進むなか、外国資本が入ってくるなど、不動産市場の先行きは見通しにくいかもしれません。
初期投資、リスクとも抑えるのであれば、不動産投資信託(REIT)という投資先もあります。
視界を広く保つことも、投資を安全に続けるコツです。
●給与以外の収入源④雑所得
自分の得意分野を生かして副業を始めるものいいですね。
副業は、勤務先で禁止している場合もあるので、まずは確認が必要です。
副業がOKであれば、手作りの雑貨や、ウェブ記事のライター、イラスト製作、Webデザインなど、やってみたかったことがあるなら、ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。
事業として続けるには不安でも、単発の仕事としてはじめてみることも、インターネットを利用すればハードルはそれほど高くないのでは。
事業化できるようになったら、開業して事業所得にする道もあります。
品物を販売するなら、まずはメルカリやヤフーオークションに出品するところから始めてもいいでしょう。このような出品数の多いサイトだと、値段の相場や、どんな品物が売れやすいのか知ることができます。
値段を変更したり、写真やタイトルを工夫したりといった試行錯誤をしながら、売れるコツがつかめるのではないでしょうか。
手作りの品物だけではなく、問屋街で安く仕入れた品物を売る方法もあります。
たくさんの売上げが立ったら、気を付けるのは所得税の納税です。
1年間で20万円超の利益が出た場合、確定申告をして所得税を払う必要があります。
ただし、20万円というのは「売上」ではありません。
売上から経費を差し引いた、利益が20万円超、ということです。
ですから、売上げるためにかかった経費の領収証はきちんと保管しておきましょう。
手作りの品物であれば材料費、仕入れの代金、仕入れに行った交通費などです。
ライターやイラスト製作、Webデザインの仕事であれば、パソコンで使用するアプリも経費になるでしょう。
給与所得以外にも得られないかを考えてみよう
会社員として働いていても、所得は給与だけと決めつけるのは禁物です。所得には10種類あり、中には勤務をしながらでも得やすい所得もあります。お金が貯まる人は複数の収入源を持ち、貯蓄を効率よく増やしています。はじめは少額からでもいいので、新たな収入源を探してみてはいかがでしょうか。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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