23/12/05
お金の貯まらない「ダメ習慣」を簡単にやめる方法
お金の貯まらない「ダメ習慣」とは、たとえば、無駄遣いや衝動買いといったことです。
貯蓄をしようと思っているのに、ついお菓子を買い過ぎたり、新しいコスメを揃えたりはまだ少額。むやみにラグジュアリーな旅行計画や、ハイブランドのバッグなどの高額出費は、後から顔が青くなってしまいそう。
それでもこんな「ダメ習慣」をやめられないのは、一体なぜなのでしょうか。
「ダメ習慣」は気持ち次第
お金の支出には2種類あります。それは、理性で判断する支出と、気持ちに流される支出。
なんとなく欲しいような気持ちがしても、「今は必要ない」とか「もっと安いものがある」などの理性的な判断が強ければ、気持ちに流されて買ってしまうことを防げます。
理性の判断を強くするためには、何事もリサーチが大切です。
たとえば新しいエアコンを買おうと思ったら、理性的な判断には次のような情報が必要です。
・エアコンの性能と設置する部屋とのバランス
・電気の消費量から計算するランニングコスト
・最安値のお店や、ポイント付与率
一方、気持ちに流されてしまうと、次のようなきっかけで買ってしまいます。
・今だけのおトクな値引き
・最後の一台
・オシャレな広告動画
よりよい製品をコスパよく買えるのは、理性で判断する支出であることは言うまでもありません。
「ダメ習慣」は気持ちに流される支出です。「その場の気分で買ってしまい、後から損に気付いた」という経験をお持ちの方も多いでしょう。
「ダメ習慣」はやめなくてOK
それでは、気持ちを強くすれば「ダメ習慣」はなくせるのでしょうか。
さきほどのエアコンの例で考えてみましょう。
気持ちだけで衝動買いをしてしまうと、本来必要だった性能が備わっていなかったり、電気代が高すぎたりして、決しておトクではない買物になりがちです。
とはいえ、実際に買う時の最後の決め手は気持ちだとも言われています。
購入するべき製品を絞り込むのは理性でも、それだけで購買につながるとは限りません。
販売スタッフが感じよかった、プレゼントキャンペーンをしていた、そんな理由が最後の一押しになることは珍しくありません。
つまり、感情=気持ちも大切な購買のための一要素。
気持ちに流される支出をやめようと思っても、なかなか簡単にやめられないのは、そのためなのです。
とはいえ、どんなに理性が「役に立つ」と判断しても、気持ちが「イイ感じ」と思わなくては買ってもつまらないですよね。
ですから、感情に流される「ダメ習慣」は、無理にやめなくてOKです。
ただし、安心して感情に流されるためには、それなりに「イイ習慣」の準備が必要です。
「ダメ習慣」には「イイ習慣」で対抗
「ダメ習慣」は使えるお金があれば、気持ちのままに使ってしまいますが、お金がなければ使いようがありません。その特徴を逆手にとった「イイ習慣」で対抗しましょう。
●貯蓄は先にする
貯蓄は先にするとは、具体的には、使えるお金を少なくしておくことです。
給料が入ったらまず貯蓄用口座にお金を移動して、生活費用口座には1カ月分の生活費程度しか残さないようにします。
貯蓄は先にしているので、安心して残りのお金を使えます。
コツは、貯蓄を大きくしすぎないこと。
生活費の見積もり額が少なすぎると、月の途中で貯蓄を取り崩すことになります。すると、いったん貯蓄はしても、すぐに取り崩す習慣ができてしまうので逆効果です。無理のない金額で、貯蓄を先にするようにしましょう。
●後払いのクレジットカード利用はひかえる
クレジットカードで使い過ぎるなら、利用方法の見直しをしましょう。
クレジットカードは後払いですので、借金の一種です。借金が大きくなると、貯蓄ができないどころか家計が破綻しかねません。クレジットカードの利用を一定額以内にコントロールすることが難しいようなら、いったんクレジットカードは封印したほうが安全です。利用枠を小さくするよう、クレジットカード会社に申し込むのもよいでしょう。
●先払い・即時払いの決済を使う
クレジットカードは使わなくても、キャッシュレス決済は使いたい…という場合は、先払い・即時払いの決済を使うのがよいでしょう。
たとえば、チャージ式の電子マネーや「◯◯Pay」を使えば、残高がなくなれば使えませんから、「ダメ習慣」があっても、一定額以内の利用に収まります。また、決済と同時に銀行口座からお金が引き落とされる「即時払い」のデビットカードでも、口座残高までしかお金が使えないので、使いすぎを防げます。
ダメ習慣をやめるより共存できる仕組みを取り入れよう
無理に気持ちを強くしようと頑張っても、「ダメ習慣」はゼロにはなりません。
水清ければ魚棲まず、ということわざもあります。「ダメ習慣」はやめるより、共存できる仕組みを取り入れましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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