22/12/02
iDeCoのおすすめ商品を「3つのタイプ別」に紹介!金融機関選びのポイントも解説
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iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は節税のメリットを生かしながら老後の「自分年金」を作れる制度。老後資金に多くの方が不安を抱えるなか、すでに264.2万人の方が利用しています(国民年金基金連合会「iDeCoの加入者数等について」2022年9月時点)。さらに、2022年10月からは企業型確定拠出年金(企業型DC)の利用者もiDeCoを併用しやすくなったことで、ますます利用者が増えるとみられます。
しかし、いざiDeCoを始めたいと思っても「どんな商品で運用すればいいの?」「どの金融機関がいいの?」と悩んでしまう方もいるかもしれません。そこで今回は、iDeCoの商品選びと金融機関選びのポイントを紹介します。
iDeCoの商品は3種類
iDeCoでは、自分で出した掛金を自分で運用して、その成果を60歳以降にもらいます。iDeCoの商品には大きく分けて次の3種類あり、どの商品で運用するかを自分で決める必要があります。
●iDeCoの運用先①:定期預金
定期預金は、一般の銀行の定期預金と同じく、1年・3年・5年などの一定期間お金を預ける商品です。定期預金が満期になると、利息が元本に加えられて自動的に継続されます。ただ、今は金利がとても低いため、増える金額もごくわずかです。
●iDeCoの運用先②:保険
「保険」というと、万が一の保障を用意するものと思われがちですが、iDeCoの保険は貯蓄を重視した商品です。定期預金と同じく、積み立てたお金に利息がつき、満期になると元本が戻ってきます。ただ、定期預金同様金利が低いため、ほとんど増えないのが現状です。
●iDeCoの運用先③:投資信託
投資信託は、投資家から集めたお金を専門家が運用してくれる商品です。運用で得られた利益は、投資家に還元されます。通常、1本の投資信託は数十から数百もの投資先に投資しています。投資先の多くは国内・海外の株式・債券・不動産などですが、どの資産にどのく来投資するかは、投資信託ごとに異なります。
投資信託は、定期預金や保険よりもお金が増える可能性がありますが、逆に値下がりして損してしまう可能性もあります。また、保有中には信託報酬という手数料がかかります。
【3つのタイプ別】iDeCoのおすすめの投資先は?
各金融機関のiDeCoの商品ラインナップには、定期預金や保険といった元本確保型の商品が必ず1つ以上あるほか、数十本の投資信託が用意されています。しかし、特にこれまで投資をしたことがない方の場合、どんなタイプの商品を選べばいいか悩んでしまうこともあるでしょう。
そこで、3つのタイプに分けておすすめの投資先を紹介します。
●タイプ1:iDeCoで「絶対にお金を減らしたくない」なら定期預金がおすすめ
「自分で出した掛金を自分で運用」といっても、正直運用なんてしたことないので自信がない……。運用で絶対にお金を減らしたくないというのであれば、定期預金を選ぶのがおすすめです。
本稿執筆時点(2022年11月29日)、iDeCoの定期預金の金利はおおむね年0.002%〜0.01%です。100万円を1年間預けても、増える金額はわずかに20円〜100円ですから、お金を増やす期待はほぼできません。しかし、逆に運用でお金が減ることもありません。
さらに、iDeCoでは毎年の掛金が全額所得控除でき、所得税や住民税が安くできます。
たとえば、所得税5%、住民税10%の方が毎月2万円(年24万円)iDeCoの掛金を出した場合、1年間で所得税24万円×5%=1.2万円、住民税24万円×10%=2.4万円、合わせて3.6万円税金を減らせます。この節税効果は、定期預金であっても毎年得られますので、その分お得になるというわけです。
ただし、物価上昇(インフレ)が進むと、お金の価値は目減りしてしまいます。定期預金のように、金利がとても低い商品では、物価上昇よりもお金が増えるスピードのほうが遅いため、お金の価値が目減りしてしまう可能性がある点は押さえておきましょう。
●タイプ2:iDeCoで「コストをなるべくかけたくない」ならインデックス型の投資信託がおすすめ
インデックス型の投資信託とは、ある市場やグループなどの値動きを大まかに表す指数・指標(インデックス)と同じような値動きをすることを目指す投資信託です。たとえば、日本株のインデックスには日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国株のインデックスにはダウ平均株価(ダウ工業株30種平均)やS&P500などがあります。インデックス型の投資信託は、これらのインデックスとおおむね連動するというわけです。
インデックス型の投資信託は、保有中にかかる信託報酬が安いのが特徴です。おすすめは国内の株式、または米国の株式に投資するインデックス型の投資信託。中には、年0.1%を切るものもあります。投資信託が利益を出せるかどうかは未来にならないとわかりませんが、信託報酬のような手数料は前もって自分で選べますので、できるだけ安いものを選ぶといいでしょう。
【おすすめの投資信託の例】(データは2022年11月28日時点)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国の代表的な株式指標のひとつ、S&P500に連動することを目指す投資信託です。S&P500は米国市場の時価総額の約80%をカバーしています。
純資産総額:16552.10億円
基準価額:19,747円
信託報酬(税込):年0.0968%
3年トータルリターン(年率):19.04%
●タイプ3:iDeCoで「手間をなるべくかけたくない」ならバランス型の投資信託がおすすめ
バランス型の投資信託とは、たとえば「国内・外国の株式と債券に25%ずつ投資」という具合に、1本で複数の資産に投資する投資信託です。
バランス型は、運用で資産の配分が偏ってきても自動的に直してくれるので、メンテナンスの手間がかからないのもメリットです。以前は、手数料も相応に高かったのですが、今はだいぶ安くなっています。
おすすめは、なるべく広くさまざまな資産に分散して投資する、手数料の安い商品です。今後、どれが値上がりするかは誰にもわかりません。それならば、なるべく広くさまざまな資産に投資しておいたほうがいい、というわけです。
【おすすめの投資信託の例】(2022年11月28日時点)
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
国内・先進国・新興国の株式と債券、国内外の不動産(リート)の計8資産に12.5%ずつ均等に投資するバランス型の投資信託です。
純資産総額:1703.19億円
基準価額:13,659円
信託報酬(税込):年0.154%
3年トータルリターン(年率):5.84%
iDeCoの商品のラインナップは、金融機関によって異なります。上にあげた商品は、SBI証券やマネックス証券で購入可能です。その他の金融機関をお使いの場合は、同様の商品のなかから、もっとも手数料の安いものを選ぶといいでしょう。
iDeCoの金融機関はどこにする?
iDeCoは、銀行や証券会社といった金融機関でスタートできます。金融機関を選ぶ際には、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
●iDeCoの金融機関選びのポイント1:運営管理手数料は安いか
iDeCoでは、どの金融機関でも、口座を作るときに2829円(税込)、加入中(掛金拠出中)に「口座管理手数料」として毎月171円(税込)の手数料がかかります。
これに加えて、金融機関の中には、加入する金融機関に支払う「運営管理手数料」がかかるところがあります。運営管理手数料は、無料にしているところもあれば、年5,000円程度かかるところもあります。仮に年5,000円かかったとしたら、30年では15万円もの差が生まれるのですから、できるだけ減らしたいですね。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行といった金融機関では、運営管理手数料が無料ですので、もっともコストを押さえてiDeCoを利用できます。
●iDeCoの金融機関選びのポイント2:商品のラインナップはどうか
iDeCoの投資信託の投資先は商品によって違いますが、おおよそ日本・先進国・新興国の3地域、株式・債券・不動産の3資産に分類できます。投資先の国や資産がバランスよく揃っていて、投資信託の保有コストが安い商品が多いところを選びましょう。
●iDeCoの金融機関選びのポイント3:サービスが充実しているか
iDeCoの手続きや商品選びなどで迷ってしまうこともあるでしょう。そうしたときに、相談できる体制が整っていると安心です。サイトの見やすさ、FAQの充実度はもちろん、
平日夜や土日などでも窓口・電話などで相談ができるかをチェックしましょう。
>>楽天証券はこちら
>>SBI証券はこちら
まとめ
iDeCoで投資できる3つの商品とタイプ別のおすすめ商品、iDeCoの金融機関選びのポイントまで紹介してきました。iDeCoは節税しながら老後のお金を準備できる、おすすめの制度です。老後資金をより手厚く用意するためにも、ぜひ活用していきましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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