22/12/20
マイナポイント第2弾、最大2万円分をもらわない人の残念な3つの思考
2022年6月30日、最大2万円分のポイントがもらえるマイナポイント第2弾が本格的にスタートしました。しかし、まだ半数以上の人がマイナポイントのスタートラインにすら立っていないのが現状です。
今回は、マイナポイント第2弾、最大2万円分をもらわない人が陥りがちな3つの思考と、そこから抜け出してマイナポイント第2弾をもらったほうがいい理由を考えていきます。
国民の半分も持っていないマイナンバーカード
マイナポイントは、電子マネー・QRコード決済・クレジットカードといったキャッシュレス決済で利用できるポイント。マイナポイントの対象になるのは、マイナンバーカードを取得して所定の手続きをした方で、1人最大2万円分です。マイナンバーカードは年齢制限なく誰でも作れますので、誰でも2万円分がもらえるチャンスといっていいでしょう。
しかし、肝心のマイナンバーカードの交付枚数は、2022年6月末で約5,731万枚(総務省「マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について」より)。日本の人口をざっと1億2500万人と見積もっても、まだ人口の半分もマイナンバーカードを持っていないのです。国はマイナンバーカードを「2022年度末までにほぼ全国民に行き渡ること」を目指しています。マイナポイントもその一環であることは間違いありません。しかし、1人2万円分のポイントがもらえるといっても、目標達成には程遠い状況です。
総務省は2022年7月26日から9月初旬にかけて、マイナンバーカードをまだ持っていない人およそ5,500万人に対して、順次QRコード付きの申請書を送付します。
●マイナンバーカードの申請書
総務省のウェブサイトより
申請書のおかげで、マイナンバーカードの申請はとても簡単に。右下にあるQRコードをスマホなどで読み取ることで、わざわざ自治体に足を運ぶことなく申請ができます。また、同封されている紙の交付申請書と返信用の封筒を使えば、郵送での申請も可能。切手を貼る必要もありません。
申請書の送付はこれが3回目で、報道によると70億円程度の費用がかかるとのこと。全国民にマイナンバーカードを行き渡らせようと、国が本腰を入れている様子がうかがえます。
マイナポイント2万円をもらわないのはどうして?
マイナポイント2万円をもらうためには、以下の3つの手続きをする必要があります。
①マイナンバーカードを新たに取得し、マイナポイントを申請する:最大5000円分
※マイナポイント第1弾をもらった方は対象外
②マイナンバーカードに健康保険証の利用登録を行う:7500円分
③マイナンバーカードに公金受取口座の登録を行う:7500円分
①は、対象のキャッシュレス決済を登録して、そのキャッシュレス決済でチャージまたは買い物を行うことで、その利用額の25%(最大5000円分)のマイナポイントが付与されるというもの。②と③は、登録するだけでマイナポイントがもらえます。
誰でも2万円分がゲットできるのですから、もらわない手はない…はずなのですが、日本人の半数以上がマイナンバーカードを持っておらず、マイナポイントももらっていません。物価上昇にあえぐ日本にあって、マイナポイント2万円をもらわないのはどうしてなのでしょうか。
●マイナポイント2万円をもらわない理由1:面倒だから
「とにかく忙しくてやる気がしない」とは筆者の知人の弁です。運転免許証も保険証もあるのに、今さらマイナンバーカードをもらったところで使う必要性を感じないし、使う気もない。マイナポイントも、キャッシュレス決済が怖いから(?)やらないというのです。
確かに、マイナンバーカードの取得やマイナポイントをもらうための手続きはあります。でも、いずれもとても簡単になっています。マイナンバーカードの申請は前述の申請書を使えば簡単ですし、スマホ・パソコン・まちなかの証明写真機・郵便による申請も可能です。
マイナンバーカードが手元にきたら、スマホにマイナンバーカードを読み込ませてキャッシュレス決済の登録・健康保険証の利用登録・公金受取口座の登録と一気にやってしまいましょう。どれも驚くほど簡単です。案内にしたがって操作すれば、5分〜10分ほどで作業が完了します。これだけで2万円分なのですから、やらないのはもったいないですよね。
●マイナポイント2万円をもらわない理由2:よくわからないから
筆者はスマホの専門家ではありませんが、通りいっぺんの操作は問題なくできるので、マイナポイントをもらうのに困ることはありませんでした。
しかし、「キャッシュレス決済なんてそもそも使っていない」「キャッシュレス決済を登録する方法なんてわからない」という方もいるようです。特に高齢の方に多いように感じます。
しかし、これも簡単に解決します。
もしもマイナポイントの申し込み手続きがわからないならば、全国に約7万箇所ある「マイナポイント手続スポット」に行ってみましょう。マイナポイント手続スポットは総務省のウェブサイトより検索可能。お住まいの市区町村の役所・役場はもちろん、近くの郵便局・コンビニ・電気店・携帯ショップなどでも手続きができます。よくわからないから「やらない」のではなく、使えるものはなるべく活用して、お得を手に入れていきましょう。
●マイナポイント2万円をもらわない理由3:個人情報が心配だから
マイナンバーカードの制度がスタートした当初から、情報漏えいやセキュリティを懸念する声が根強くあります。個人情報が国に一元管理されることで不利益を被るのではないか、マイナンバーカードを不正利用されてしまうのではないか、という心配を持っている方は、少なくないように感じます。
また、保険証や銀行口座などの情報を登録しないとポイントがもらえないのは、何か裏があるのではと考える人もいるようです。
しかし、マイナンバーカードを作ろうと作るまいと、マイナンバー制度自体は2016年から始まっていて、一人ひとりの情報はマイナンバーで管理されています。それに、健康保険証の情報は健康保険組合、銀行口座の情報は税務署といった国の機関が把握しています。これらがいまさらマイナンバーと結びついたからといって、大きなリスクはありません。むしろ、健康保険証や口座の情報を登録することで、マイナンバーカードが健康保険証として役立ったり、給付金がスムーズにもらえたりするほうがメリットが大きいでしょう。
マイナンバーカードの申請は2023年2月末までに!
マイナポイントは1人最大2万円分が国からもらえるお得な制度。でも、マイナンバーカードの取得者がまだ半分にも満たず、マイナポイントをもらっていない人も多いことを紹介しました。しかし、マイナポイントをもらわないのははっきり言って損です。物価の上昇が相次ぐ中、2万円分のポイントは家計の大きな足しになるでしょう。ですから、何かと理由をつけてやらないのではなく、積極的に活用することをおすすめします。
なお、マイナンバーカードの申請期限とマイナポイントの申込期限には要注意。
まだマイナンバーカードを持っていない人がマイナポイントをもらいたい場合、マイナポイントの対象となるマイナンバーカードの申請期限は2023年2月末までです。また、マイナポイントの申込期限は2023年5月末までとなっています。
したがって、マイナンバーカードをまだ作成しておらず、マイナポイントを手に入れたいのであれば、なるべく早くマイナンバーカードを申し込み、手続きを忘れずに行いましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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