16/11/07
年末調整で「保険料控除証明書」を必ず提出! 生命保険料控除で確実に税金を取り戻そう
年末が近づくと、会社員が必ずする作業といえば、年末調整。
みなさん、何かしらの保険に加入しているとは思いますが、この時期に、保険に加入している人には、保険会社から重要な書類が送られてきます。
それは、「保険料控除証明書」です。
今回は、生命保険料控除について一緒に確認していきましょう。
生命保険料控除を適用させるためには、「保険料控除申告書」に記載する
勤め先から年末が近づく11月くらいになると「扶養控除等申告書」「保険料控除申告書」の記載、提出が求められます。
保険料控除申告書は、生命保険料や地震保険料などの所得控除を受ける書類です。ちなみに保険料控除申告書には個人番号の記載欄はありません。
この時に、保険会社から自宅に届いた「保険料控除証明書」は忘れずに添付します。この証明書ですが、「見ないで捨てている」という人が意外に多くて驚きます。普段届くようなチラシなどとは違って、税金を取り戻すのに必要な書類になりますので、絶対に捨てず、保管しておいてくださいね。
生命保険料控除が適用になると、税金が安くなる!
年末調整時に勤め先に、「保険料控除申告書」と「保険料控除証明書」を提出することにより税金が安くなります。
生命保険料控除は、加入している保険の種類や加入した年によって、取り扱いが異なるので注意が必要です。
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2011年以前に契約した人は、最高で一般の生命保険料5万円、個人年金保険料5万円の合計10万円の控除を受けることができます。
2012年以降に契約した人は、介護医療保険料が加わっているため、最高で一般の生命保険料4万円、個人年金保険料4万円、介護医療保険料4万円の合計12万円の控除が受けられます。
生命保険料控除はいくら税金を取り戻せる?
例えば、2012年以降に保険に加入した人で、所得税率が10%、生命保険料控除額が4万円だとすると、どれくらい税金が戻るのでしょうか。
実際に安くなる所得税の金額は、控除金額4万円に所得税率10%を掛けた4000円。税率は所得によって異なるので、源泉徴収票などで確認しましょう。
また、住民税も生命保険料控除が適用になり翌年の住民税(一律10%)が安くなります。
証明書を添付して申請するだけで確実に税金が安くなるので、忘れずに提出するようにしましょう。
意識を向けていなければ自分が必要な情報は入ってこないものです。
「生命保険料控除」に意識を向けたことをきっかけに、生命保険に意識を向け、自分の保険の加入状況がどうなっているか、保険を正しく理解しているかなど、一度棚卸ししてはいかがでしょうか。
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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