19/04/13
既婚の身で婚活パーティーに参加する最低の旦那! 離婚事由にはなぜならない?
Nさん(30代・女性)は、夫に激怒し離婚を検討しています。その理由は、既婚者にもかかわらず婚活パーティや相席居酒屋などに頻繁に出かけ、独身女性とやり取りしていたこと。
独身のふりをしていたことにNさんは激怒。そのことを問い詰めると、「あくまでも参加していただけ」「メッセージのやりとりだけで不貞はしていない」と話しているそう。
実際に「交際している」「不貞があった」という証拠はないのですが、そんなことは信じられないNさんは、離婚したいと考えています。
このような場合、離婚は認められるのでしょうか? 銀座ウィザード法律事務所の小野智彦弁護士にお聞きしました!
Q.夫が独身のふりをして婚活パーティや相席居酒屋に頻繁に出入り! 離婚は認められる?
A.基本的には難しい
小野弁護士:「基本的に離婚事由にはならないものと考えます。まず、相席屋や婚活パーティーに参加しているだけでは、「不貞行為」には当たりません。成功事例もないということなので、尚更です。離婚事由としては、「その他婚姻関係を継続し難い重大な事由」があるでしょうか。ここでのポイントは、これが原因で夫婦関係が破綻したと言えるかどうかです。
相席屋や婚活パーティーは、いわゆる冷やかしで参加する女性もたくさんおり、旦那さんとしても、キャバクラ感覚で参加しているのでしょう。その後連れ出して、デートでもできればラッキーくらいの感覚かもしれません。
もちろん、カップリングして、真剣にその方との結婚を考えるというのであれば、不倫関係にも発展し得ますので、その段階で破綻ということになるでしょうが、歯止めがかかっている限り、今の段階で破綻ということにはなりにくいものと思います。
奥様が、旦那さんに対して、何度も「行かないでほしい。」「今度行ったのが見つかったら離婚よ。」などと警告し、しかしながら、警告を聞かないで参加を続け、そのことが原因で夫婦関係が険悪な関係になり、その結果、破綻をするというような状況があれば、破綻を検討することも可能と考えますが、そうでない限り難しいのではないかと思います」
少々世知辛いような気もしますが、Nさんのケースでは離婚事由として認められない可能性が高いようです。それでも「離婚したい」と思う場合は、離婚に詳しい弁護士に相談してみるのもいいかもしれません。
取材協力弁護士:弁護士 小野智彦
銀座ウィザード法律事務所。浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。
取材・文: 櫻井哲夫
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記事提供:シェアしたくなる法律相談所
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