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16/04/15

キャリア

女性活躍推進法が施行 女性の柔軟な知恵と力を活かし、働きやすい社会へ

平成28年4月1日、女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が施行されました。
この法律により、労働者が301人以上いる事業主は自社の女性の活躍に関して情報を把握し、計画を策定してそれらを公表しなければならないことになりました。
今回は、この法律の概要と女性が働くということについて、筆者の経験や考えも交えてお話しします。

先輩女性たちの頑張りのおかげで、女性が活躍できる社会に

上司「えー!結婚するの?困ったなあ~。誰か人探さないと。」
私「いえ、子どもができるまでは頑張ります。」
上司「そうか、良かった。けど、どちらにしても誰か考えておかないとなあ~」

30数年前の私と上司との会話です。当時、女性は結婚したら仕事を辞めるのが当たり前。仕事が大好きだった私は、せめて子どもができるまでは働きたいと思っていましたが、それさえ前例は多くありませんでした。結局、私は妊娠9ヶ月まで仕事をしていましたが、妊婦用の制服がなくて、大きなサイズのものでしのいでいました。
仕事を辞めることは残念でしたが、不満と感じることはなく、当然のことと受け止めていました。私は今も昔も滋賀県で働いていますが、地方で、実際に産前産後休暇や育児休暇を取っているのは、教師などの公務員の方だけだったからです。
その後、昭和61年4月「男女雇用機会均等法」が施行され、営業職など男子だけだった職種にも女性が起用され始め、一般の会社でも少しずつではあるけれども、女性管理職が任命されはじめました。
とはいっても、やはりまだまだ男性社会の中、女性たちの奮闘は想像を絶するものであったことは間違いありません。男性以上の結果を求められ、「家庭と仕事の両立」はほど遠く、家庭か仕事か、どちらかの選択しかなかったのです。そんな中で仕事を頑張ってきた女性の先輩たちのお陰で、女性の実力が認められ、産前産後休暇や育児休暇が普通に取れるようになってきたのです。

女性活躍推進法の施行で具体的に何が決まったの?

 平成28年4月1日施行されたこの法律で、何が決まりどう変わっていくのかお話ししましょう。
一番の大きな目玉は、「女性の活躍推進企業データベース」ができたことです。
これは、厚生労働省「女性の活躍・両立支援総合サイト」の中に新しく設置され、各企業の「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5項目について女性活躍の見地から、割合など数字で示されているものです。
そして、その数字などから総合的に判断され、「企業認定」欄に認定マークが表示されるので、その企業の女性の活躍や育児への配慮が一目瞭然にわかるのです。その中の一例、「くるみんマーク」と「えるぼしマーク」は次のようなものです。

 「くるみんマーク」は、男性、女性ともに子育てサポートができている企業を示します。

画像:厚生労働省 東京労働局(左)、厚生労働省(中、右)

「えるぼしマーク」は、5項目の内の基準を満たした個数によって3段階に分かれています。

画像:厚生労働省 PDF(121KB)

女性の方は、これから就職、転職しようと考えている場合、このサイトを活用して応募先を選べば、入社してからのミスマッチも防げます。また、働く女性がこのサイトを活用することによって、企業側も「女性が活躍しやすくするほうが、男女ともに良い人材が得られる」という実績を積むことになり、女性にとってより働きやすい環境が整うということになるのです。

大企業で働く人だけの法律ではない

ここまでの説明を読んで、「301人以上いる会社で働く正社員のための法律でしょ」という声が聞こえてきそうですが、決してそうではありません。自分で起業した女性やパートや契約社員で働く女性にも大いに関係があるのです。
家事や育児を一人でするのは、とても大変です。それは正社員であろうと、自営であろうと、パートであろうと違いはありません。どうしても、パートナーや両親兄弟などの助けが必要になります。と考えたときに、助けてもらう人の勤務先が、女性活躍に理解のある会社であったら、とても救われますよね。
国が目指しているのは、「仕事を通して一人ひとりが生きがいを感じて、社会が成長する」ということなのです。

日本の政治・経済を、中心となって支え、ここまで成長を遂げることが出来たのは、「男性」の頭脳と努力の成果だということはまぎれもない事実。
この事実に、敬意と感謝の気持ちを忘れないこと。男性と女性の体の特性や、培われてきた歴史の違いをしっかりと認識すること。そして、何より忘れてならないのが、仕事への情熱。
その上で、女性が持つ「柔軟な知恵と力」を活かして、「男性、女性ともに働きやすい社会を目指す」。この法律が、そんな当たり前のことへ、男女ともに意識を変えるきっかけになってほしいと思っています。

小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。

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