18/03/24
気になる初任給の金額。いくらもらっている?
社会人デビューの方にとっては、最初のお給料がいくらもらえるのかは気になりますよね。
今回は、これまでの日本の初任給の推移から、気になる初任給事情を探っていきます。
2017年初任給の大卒は20万6100円、高卒は16万2100円
2017年11月に公表された厚生労働省「賃金構造基本統計調査(初任給)」によると、2017年の初任給は、大卒初任給平均は20万6100円(前年比1.3%アップ)、高卒初任給平均は16万2100円(前年比0.5%アップ)と4年連続の増加となり過去最高額となっています。
男女別は以下の通り。
大学卒 男性 20万7800円(前年比 0.9%アップ)
女性 20万4100円(前年比 2.1%アップ)
高校卒 男性 16万4200円(前年比 0.4%アップ)
女性 15万8400円(前年比 0.8%アップ)
しかし約10年前の2009年の初任給平均は以下の通りで、あまり差がないのですが、手取り額に明確な差がでてきています。
大学卒 男性 20万1400円
女性 19万9400円
高校卒 男性 16万8000円
女性 15万3000円
同じ給与額でも手取り額はこれからも下がる可能性あり
前述の各初任給平均額は給与総額であり、実際に受け取る手取り額とは異なります。
4月の実際に受け取る手取り額は、給与総額から所得税と雇用保険が差し引かれたものとなります。5月からは厚生年金や健康保険の社会保険料も引かれるようになります。
初任給が20万円で扶養家族がいない場合、現状、雇用保険料600円、所得税4770円です。給与額面20万円から雇用保険と所得税の合計5370円が天引きとなり4月は19万4000円くらいの手取り額となるでしょう。
5月からは、東京都を例にしますと健康保険料9900円、厚生年金保険料18300円、所得税は3770円となり雇用保険料を入れた合計天引き額は32570円。手取り額は16万7430円です。
一方、10年前の初任給が20万円の場合の手取り額を計算してみます。
4月は、雇用保険料は800円、所得税4670円が20万円から差し引かれますので19万4530円の手取りです。
5月からは、同じく東京の場合、健康保険料8180円、厚生年金保険料15704円で所得税は3200円となり雇用保険を入れた合計天引き額は27884円。手取り額は17万2116円でした。
手取り額が減った要因は、約10年で、税金や社会保険料負担が増えたことによります。
実際に使えるお金は手取り額ですので、税金や社会保険料の負担額、さらには今後も負担が増える傾向にあることを認識しておくことはとても大切なことです。
では気になるのは2018年この春の初任給はどうなるのでしょうか。
2018年初任給は大学卒20万5000円、高校卒17万2900円予定
東京労働局「2018年3月新規学校卒業者の求人初任給調査結果」によると、大学卒の初任給は20万5000円(前年比0%)、高校卒は17万2900円(前年比1.6%)です。
大学卒は前年並みということですが、高校卒の1.6%のアップ率は目を引きます。多くの企業で給与等の待遇面を良くして人材を確保しようという動きは継続していると見ていいでしょう。全体的に2018年の初任給も継続してアップする可能性はありそうです。
まとめ
手取り額は、給与総額や扶養家族の有無、会社が採用している社会保険制度等により変わります。今回のお話が、ご自身の初任給の手取り額を知るヒントにしていただければ幸いです。
寺野 裕子
てらのファイナンシャルプランニングオフィス代表 CFP ・1級FP技能士、投資助言業
2008年FP相談業務開始。2014年事務所運営スタイルを金融機関等からの紹介手数料を一切得ず、報酬は顧客からの相談料のみとするフィーオンリーへ移行。「ファイナンシャルプランニングは100人100様」をモットーにライフプランの実行支援を行っている。FP Cafe登録パートナー
記事提供:moneliy
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moneliy マネリー
「すべての女性を笑顔にする、マネーケア。」
マネーケアで生活に彩りを与え、女性が笑顔でいられる社会を目指すための情報を発信します。
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