18/04/12
大手企業での経験を、フリーランス転向時にうまくアピールするコツは?
働き方や今後のキャリアについての悩みや不安――どう考えて、どう対処していったらいいでしょう?30代40代の働く女性に対するサポート経験が豊富なキャリアカウンセラー・島谷美奈子さんがお答えします。
【今回のお悩み】
大手企業での経験を、フリーランスとしてうまくアピールするコツはありますか? (36歳・フリーランス・経理)
大手食品メーカーの経理部でグループマネージャーを勤めていました。退職し、フリーランスに転向しましたが、なかなか希望する仕事が決まりません。大手企業での経験をうまくアピールするには、どんなことに気を付ければいいでしょうか?
企業から企業への転職の際は強みになる“大企業の看板”ですが、フリーランスになると必ずしもポジティブに捉えられるわけではないようです。せっかく積み上げてきたキャリアを、ムダにはしたくないですよね。そこで今回は、大手企業出身のキャリアを活かしてフリーランスの仕事につなげる、PRの工夫をご紹介します。
フリーランスで評価が高いのは、他社でも通用する“ポータブルスキル”
フリーランスで仕事を受ける際には、時として「大手企業出身」であることが、ネックとなり仕事に繋がりにくいこともあります。正社員での転職の時とは違う視点で企業からは見られているからです。
金額や人数の規模が大きいプロジェクト経験や、有名企業との取引経験をPRされる方も少なくありませんが、フリーランスで評価されるのは「自社内だけではなく、他社でも通用するスキル」すなわちポータブルスキルです。
「自分が主役」として語れる、主体的に実績を出した経験をPR
既存の企画に沿って、プロジェクトリーダーの元、メンバーの一人として確実に業務を遂行した経験をPRしたとしたら、受け取る側は「お膳立てがあればやるべきことはできる人材」という認識で終わってしまいますよね。
他社でも何ができる人なのかを具体的に伝えるためには、自らのアイデアを取り入れた企画を立上げ、社内外を巻き込み運用まで実施した経験、新たな施策の導入で売上増につなげた経験など、主体的に動き実績を出した「自分が主役」として語れる経験をPRし、どの領域で何ができる人かを言語化する必要があります。
正社員の採用と違って、企業の反応が薄いと感じたら、レジュメや面談のやり方を修正していきましょう。
企業が知りたいのは、ポジションではなくリーダーシップの内容
マネージャー、ディレクターなどのタイトルの説明には工夫が必要です。マネジメントのみ担当しているのか、プレイングマネージャーなのか、部下が不在のタイトルなのか、グローバル企業でのアジア拠点の責任者なのか等、企業の特長によって権限や職域が異なるからです。
事業企画、多様な価値観のメンバーのマネジメント、グローバルプロジェクトの推進等、ご自身がリーダーシップを発揮した経験を伝え、フリーランスとしても売りとなるスキルを言語化してきましょう。
また、管理職経験が長い方の場合は、上流工程しか希望しないのではないか、プライドが高く他のメンバーが気を遣うのではないか等の不安を持たれてしまうことも。
大企業として取引先や関連会社に接していた時とは違い、「一人のフリーランス」として人と接することの意味を忘れないようにしたいですね。
業務内容にフィットせず、オーバースペックや経験違いの問合せが続いたとしたら、タイトルの伝え方も修正するとよいでしょう。
自分のスキル、何のプロなのかを言語化し、発信する
大企業の看板が外れた後に勝負できるスキルは何か、何のプロなのか言語化していく必要があります。そのためには、人脈を広げ、自分を客観的に捉える機会を増やしておくとよいでしょう。また、普段から自分は何ができるのか、何をやりたいのかを発信してきましょう。
フリーランスは、受身ではなく自分で仕事を獲得しキャリアをデザインする働き方だからです。
記事提供:Cue
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『女性×総合職系フリーランス』のリアルボイスを発信しながら、 新しい生き方・働き方を選ぶ女性たちを応援します。
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