26/04/03
住宅ローン控除が終わると税金はいくら増える?

住宅ローン控除は、マイホーム購入時の税負担を大きく軽減できる制度です。しかし、この控除は一定期間で終了するため、その後の税負担がどの程度増えるのか気になる人も多いでしょう。制度は近年の税制改正で内容が変わっており、最新ルールを理解しておくことが重要です。 本記事では2026年の住宅ローン控除の概要を整理したうえで、控除終了後に税金がいくら増えるのかについて解説します。
住宅ローン控除とは?最新の制度内容を確認
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用して住宅を取得・リフォームした場合に、所得税や住民税が軽減される制度です。適用を受けるための入居の期限は2025年12月31日までとなっていましたが、2030年12月31日まで延長されることが決定しています。
住宅ローン控除の内容は、これまで何度も変更がありました。ここでは、2026年度からの制度内容を確認しておきます。
●控除額
控除額は「年末時点の住宅ローン残高×0.7%」です。まず所得税から差し引かれ、控除しきれなかった分は住民税からも一定額まで控除できます。
●控除期間
控除の適用が受けられる期間は、入居した年から13年(※省エネ住宅でない中古住宅のみ10年)です。2025年度までは中古住宅は一律10年でしたが、2026年度から原則13年に延長されています。
●借入限度額
借入限度額とは、住宅ローン控除が適用される借入残高の上限です。借入限度額を超える部分には、控除の適用はありません。
借入限度額は住宅の種類によって変わります。また、子育て世帯(19歳未満の子がいる世帯)及び若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが40歳未満の世帯)では借入限度額の優遇があります。
2026年入居の場合の借入限度額及び控除期間をまとめると、次のようになります。
【新築住宅・買取再販住宅】

筆者作成
【既存(中古)住宅】

筆者作成
住宅ローン控除が終わると税金はいくら増える?
住宅ローン控除の期間が終了すると、それまで軽減されていた税額がそのまま負担として戻ってきます。
たとえば、年末時点の住宅ローン残高が3000万円、年収600万円(独身)の会社員のケースで考えてみましょう。所得税・住民税の概算と住宅ローン控除の控除額は次のとおりです。
・所得税19万円、住民税29万円
・住宅ローン控除の控除額 21万円(3000万円×0.7%)
住宅ローン控除の適用により、所得税から19万円、住民税から2万円を控除できるため、21万円分の税金を軽減できます。控除が終了すると、この21万円分の税負担が新たに発生することになります。
なお、住宅ローン残高は年々減少するため、控除額は毎年同じではありません。借入残高が借入限度額を下回れば、徐々に小さくなります。それでも、控除終了後は年間数万円から十数万円の負担増加となる可能性があります。
控除終了後の負担増にどう備えるか
住宅ローン控除終了による負担増は避けられませんが、事前に対策を講じることで、その影響を抑えることは可能です。
まず検討したいのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用です。iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となるため、課税所得を減らし、所得税や住民税を軽減できます。住宅ローン控除が終了後の節税手段としても活用できる制度です。
ふるさと納税の活用も検討してみましょう。ふるさと納税は、自治体への寄付額のうち2000円を超える部分について、所得税や住民税から控除を受けられる仕組みです。たとえば3万円を寄付した場合、自己負担2000円を除いた2万8000円を控除できます。実質的な節税というよりは「税金の使い道を選びつつ返礼品も受け取れる制度」ですが、家計の満足度を高めながら負担感を和らげる効果が期待できます。
控除終了は家計の転換点と捉えよう
住宅ローン控除が終わると、これまで軽減されていた税負担が戻り、家計の負担が増えます。控除終了をきっかけに、家計の見直しを進めることで、負担の増加は抑えられます。控除終了は不安材料ではなく、家計を整える転換点と捉え、次のステップにつなげていきましょう。
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森本 由紀 ファイナンシャルプランナー(AFP)・行政書士・離婚カウンセラー
Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。法律事務所でパラリーガルとして経験を積んだ後、2012年に独立。メイン業務の離婚カウンセリングでは、自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、離婚してもお金に困らないマインド作りや生活設計のアドバイスに力を入れている。
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