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25/01/02

家計・ライフ

100万円を安全に増やすなら絶対活用したい「高金利」の預け先7選

プロが教える「最初の100万円」預け先7選

2024年はどんな年だったでしょうか。年始に立てた貯蓄計画が達成した人も、しなかった人も、気持ちを新たに計画を立てられるといいですね。

100万円の貯蓄ができたら、何に使おうか考えるのは、とても楽しい悩みです。しかし、その100万円が「最初の100万円」なら、使うのはもう少し待ちましょう。
何かあった時のために、収入の3カ月~6カ月分は、手元に置いておきたいお金です。
つまり、最初の100万円は使うより貯蓄。では、どこに預けるといいのでしょうか。

生活費口座とは別に、貯蓄口座を作る

貯蓄を続けるコツは、生活費のための口座と、貯蓄のための口座を分けて管理することです。
生活費の口座に残高が多くあると、気持ちが大きくなってつい使い過ぎてしまう経験は、多くの人が持っているのではないでしょうか。
もし、貯蓄用の口座を作らないまま生活費の口座の残高が100万円を超えた、という場合は、できるだけ早く貯蓄用口座に100万円を移しましょう。

貯蓄用の口座は、生活費の口座とは別の金融機関で作ります。
同じ金融機関で普通預金と定期預金、それぞれの口座を開設することもできますが、総合口座扱いだと、普通預金のお金が足りなくなっても定期預金の範囲内でもお金を引き出すことができます。
つまり、定期預金をしていても、その分使ってしまうので実質貯蓄が少なくなってしまうのです。

最初の100万円は、何かあった時に引き出しやすい口座が適していますので、普通預金でもOK。ただし、キャッシュカードは普段持ち歩かず、あくまでも緊急予備資金としてキープしておきましょう。
普通預金でも、金利の高い金融機関を選べばおトクに貯めておけます。

とはいえ、当面使う予定のないお金であれば、定期預金のほうが金利が高くおトクです。
では、具体的にどこに預けたらいいのでしょうか。1年もの定期預金金利とともに、7つ紹介します。なお、以下は2024年12月23日時点の情報をもとに作成しています。

最初の100万円の預け先①:SBI新生銀行・金利0.85%

SBI新生銀行では、新規に口座開設した人を対象にした、「スタートアップ円定期預金」があります。キャンペーン期間は、2024年12月10日~2025年3月10日まで。3カ月ものであれば金利年1.20%(税引前)、1年ものは金利年0.85%(税引前)と、大手都市銀行の0.125%などといった定期預金金利と比べるとその差は歴然です。

100万円を3カ月ものに預けたら、3カ月後の利息収入は税引後で2391円です。
100万円×1.20%×(3カ月÷12カ月)=3000円(税引前利息)
3000円-609円(税)=2391円(税引後利息)

金利1%はおトクですが、3カ月だけなので、100万円を使う予定が1年先まで特になければ、1年ものに預けておきましょう。
金利は0.85%なので、100万円を預ければ税引後利息で6774円の受取額になります。
100万円×0.85%=8500円(税引前利息)
8500円-1726円(税)=6774円(税引後利息)

スタートアップ円定期預金は、新規に口座を開設した月を含む、3カ月目の末日までが対象期間です。たとえば、1月5日に口座開設をしたら3月末日までが優遇金利の対象期間。
のんびりしていて口座開設が1月30日になっても、対象期間は3月末日までなので、早めのアクションが吉ですね。

店頭での預け入れでは1口あたり300万円以上1円単位ですが、インターネットバンキングであれば30万円以上1円単位で預け入れができます。
また、期間中には一口30万円以上なら、何度でも預け入れができます。たとえば、3カ月ものに50万円、1年ものに50万円、といった預け方も可能です。

資金を使う予定と金額で、預入の期間や口数を計画するのもいいでしょう。
1年のはじめに資金計画を立てておくと、有意義な年が過ごせそうですね。

さらに、キャンペーン期間中に新規口座開設すると、最大3万1000円をプレゼントするウェルカムプログラムの特典があります。
これは、口座を開設した月を含んだ3カ月目の末日までに、ウェルカムプログラムにエントリーする必要があります。

最大3万1000円の内訳は、以下のとおりです。

1.新規口座開設とエントリーで1500円
2.SBI証券と連携する、SBI新生コネクトの設定(無料)と1回3万円以上の入金で3000円
3.SBI証券と米ドルの1回1000ドル以上の入出金で1500円
4.給与振込で5000円
5.スタートアップ円定期預金、2000万円以上の設定で1万円
6.円から米ドル定期預金、1000万円以上の設定で1万円

1と2は比較的ハードルが低いので、合計4500円は受け取れるのではないでしょうか。
2ではSBI証券の口座が必要ですが、まだ開設していなければこの機会に作ってもいいですね。

最初の100万円の預け先②:auじぶん銀行・金利0.85%

生活費用のお金でなければ、少しでも金利のよい定期預金に預けるのが基本です。ほったらかしでも普通預金よりはおトクですし、急に資金が必要になって引き出しても、金利が普通預金なみになる程度のデメリットであれば、決して損であるとは言えないでしょう。
ただし、預ける時には金利のよい金融機関と口座を選ぶように比較検討することが大切。あとはほったらかしでいいのですから、最初だけは少し頑張ってみてください。

auじぶん銀行は、スマートフォンアプリで使える便利なインターネットバンク。KDDIと三菱UFJ信託銀行が共同出資して設立された銀行です。
auユーザーではなくても使えるので、利用しやすい銀行です。

auじぶん銀行では、2024年12月4日~2025年2月28日までのキャンペーン期間に新規で口座を開設すると、3カ月ものであれば金利年1.0%(税引前)、1年ものは金利年0.85%(税引前)です。
金利は①SBI新生銀行と同じですが、キャンペーン期間が2025年2月28日までと、10日ほど早く終了します。

特別金利を利用するには、100万円を預ける時に画面に表示される「利用可能なキャンペーン・プログラム」から、「冬の1年もの特別金利+円預金増やして優遇キャンペーン2024」を選択する必要があります。
通常の金利は年0.40%ですが、キャンペーンを利用すれば年0.85%にアップします。

金利が年0.85%ですから、100万円を1年間預ければ、税引後の利息は6774円です。
100万円×0.85%=8500円(税引前利息)
8500円-1726円=6774円(税引後利息)

キャンペーンの選択を忘れて通常の1年もの定期預金なら、金利0.40%ですから、受取金額は3188円です。
100万円×0.40%=4000円(税引前利息)
4000円-812円=3188円(税引後利息)

さらにうっかりして普通預金のままにしてしまったら、金利は0.11%ですからほんの877円に。
100万円×0.11%=1100円(税引前利息)
1100円-223円=877円(税引後利息)
ですから、選択を忘れないようにしましょう。

ちょっと面倒…、と思うかもしれませんが、自分の時間をとりやすい時期に腰を据えて手続きし、金利収入アップ計画をすすめてはいかがでしょうか。

最初の100万円の預け先③:東京スター銀行・金利0.70%

東京スター銀行でも、新規に口座を開設した人を対象にした、優遇金利を適用するプラン「インターネット限定新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金」があります。
利用するには、口座開設日から翌々月の末日までに申し込みが必要です。

金利が年0.70%ですから、100万円を1年間預ければ、税引後の利息は5578円です。
100万円×0.70%=7000円(税引前利息)
7000円-1422円=5578円(税引後利息)

多くの銀行が、初めて口座開設をする人に、金利を優遇するキャンペーンをしています。
どこの金融機関がいいのか悩ましいところですが、ATMの設置数や時間外手数料などの利便性は、普通預金口座の開設ほどの優先事項ではありません。

普通預金口座では生活費全般を管理するので、利便性は大切なチェックポイントです。
一方で定期預金口座は、基本的にしばらく預けておくので頻繁に出し入れしません。
ですから、利便性よりも金利を重視して選んでよいでしょう。

キャンペーンでは、金利だけではなく、キャッシュバックなどのプレゼントもあります。
総合的に見て、よりメリットがあるところを選びたいですね。
対象となるには条件があるので、時間をかけて比較検討することが大切です。

最初の100万円の預け先④:オリックス銀行・金利0.70%

オリックス銀行には、インターネット取引専用の「eダイレクト預金」があります。
定期預金の優遇金利を受けるには、eダイレクト預金口座を新規に開設し、優遇金利定期預金作成期間中に「優遇金利定期の申し込み」から申し込みをする必要があります。

対象者には、お客さま専用ページの上部に、「優遇金利定期預金申し込み」の専用ボタンが表示されますので、そこから手続きをしていきましょう。
優遇金利では、6カ月もので年1.00%、1年もので年0.70%です。

100万円を6カ月ものに預けたら、6カ月後の利息収入は税引後で3985円です。
100万円×1.00%×(6カ月÷12カ月)=5000円(税引前利息)
5000円-1015円(税)=3985円(税引後利息)

金利1%はおトクですが、6カ月だけなので、100万円を使う予定が1年先まで特になければ、1年もののほうが、金利は小さくても満期後の受取金額は増やせます。

金利は0.70%なので、100万円を預ければ税引後利息で5578円の受取額になります。
100万円×0.70%=7000円(税引前利息)
7000円-1422円(税)=5578円(税引後利息)

金利だけではなく、預ける期間も大切ですね。
時間を味方につけた運用を、最初の100万円から意識していきましょう。

また、オリックス銀行には2週間定期預金があります。
いつ使うかわからないお金だと、定期預金の期間の設定に迷ってしまいますが、オリックス銀行eダイレクト預金なら2週間だけの定期預金で金利年0.12%(税引前)が適用されます。
この金利でも、大手都市銀行の普通預金金利(0.10%)よりも高いですよね。利用する価値はあるでしょう。

2週間定期預金は、50万円以上から預けられるので、「とりあえず預けておく」感覚で始められるのがいいですね。

100万円を2週間定期預金に預けたら、14日後の税引後利息は37円です。
100万円×0.12%×(14日÷365日)=46円(税引前利息)
46円-9円=37円(税引後利息)

2週間後にどうするかは、預け入れる時に、次の3つのいずれかを選べます。

・元利自動継続
元金に税引後の利息を加え、前回と同一の預入期間で自動継続される。
つまり、2週間複利。

・元金自動継続
前回と同一の預入期間、預入金額で自動継続します。
利息はeダイレクト普通預金へ入金される。
つまり、単利運用。

・自動解約
元金と税引後の利息はeダイレクト普通預金へ入金される。

すぐに使う予定がなければ、2週間複利の「元利自動継続」を選ぶとよいでしょう。
2週間預けた利息は37円なので、「元金自動継続」にして利息だけ普通預金に入金しておいても、利息収入としての存在感に乏しいのではないか、と思うからです。

最初の100万円の預け先⑤:イオン銀行・金利0.62%

イオン銀行では、2024年12月10日~2025年2月9日まで、「冬の定期預金 金利上乗せキャンペーン」をしています。
これは、キャンペーン期間中に新たに預け入れた定期預金が対象です。
金利は、1年ものが0.62%です。

1年ものは年0.62%なので、100万円を預ければ税引後利息で4941円の受取額になります。
100万円×0.62%=6200円(税引前利息)
6200円-1259円(税)=4941円(税引後利息)

イオンは、銀行だけではなくスーパーやドラッグストアなどもある一大グループです。
イオン、まいばすけっと、マルエツ、ミニストップ、ウエルシアなど、買物に利用している人も多いのではないでしょうか。

定期預金の預け入れだけではなく、クレジットカード(イオンカード)を作れば、毎日の買物でもおトクが増えます。
イオングループ対象店舗での買物には、毎月20日・30日はお客様感謝デーなので5%オフです。また、WAONポイントが200円に1円分貯まりますが、イオングループ対象店舗ならいつでも倍の2円分です。

200円に1円ということは、0.5%。2円ならその倍ですから1.0%です。
WAONポイント現金と同じように買物に使えますが、金利ではないので税金(20.315%)の差引きはありません。
また、預金金利ではないので月日もかからず、買物をしたら貯まります。

総合的に考えると、イオン銀行の利用がおトクになる人も多いのではないでしょうか。
いつもどんなところで買物をしているか、振り返って考えるのも有効です。

最初の100万円の預け先⑥:個人向け国債固定5年・適用利率約0.7%

投資にも興味があるなら、個人向け国債もいいでしょう。
個人向け国債は郵便局はじめ、銀行や証券会社など各金融機関で取り扱っています。
個人向け国債は元本割れがなく、国が発行しているので安心です。

個人向け国債には、変動10年、固定5年、固定3年の3種類あります。変動10年の利率は、半年ごとに実勢金利に応じて見直されますが、固定3年と5年は、購入した時に金利が決まります。金利は最低でも0.05%が保障されていて、発行後1年経てば1万円単位で中途換金も可能です。中途換金の際には、直近2回分の利子相当額が差し引かれますが、どの国債を購入しても元本割れはしません。

最初の100万円であれば、固定5年で計画的に運用すると、将来の受取金額がはじめに計算できる点がメリットです。

個人向け国債は毎月売り出されており、その都度適用利率は変わります。固定5年でも、2024年10月は0.46%、11月は0.60%、12月は0.71%と、徐々に上がってきています。

そこで、適用利率を0.7%として考えてみましょう。
国債の利払いは半年後ですから、元本100万円なら3500円、1年で7000円です。
半年ごとに見てみると、税引後の受取金額は2789円です。
100万円×0.7%×(6カ月÷12カ月)=3500円(税引前利息)
3500円-711円=2789円(税引後利息)

1年間では、5578円になります。
2789円×2=5578円(税引後利息)

2025年1月の個人向け国債の募集期間は、1月9日~1月31日まで。適用利率は1月8日発表です。
発表された利率を確認してから購入したらよいのではないでしょうか。

個人向け国債は、投資とはいえ元本保証の安心の債券です。1万円単位で購入できて、購入金額に上限はありません。投資の第一歩に適した金融商品と言えるでしょう。

最初の100万円の預け先⑦:個人向け国債変動10年・適用利率約0.7%以上

とはいえ、金利は上昇傾向です。せっかく貯めた100万円であれば、さらに増やせる方法を選びたいですね。せっかくならもっと有利に運用したい、と思うなら、同じ国債でも変動10年にしてもいいでしょう。

変動10年の金利は、2024年10月は0.57%、11月は0.65%、12月は0.71%と、5年固定よりは高めの設定です。ただし、2024年12月は5年固定と同じです。

とはいえ、金利は徐々に上がってきています。
変動10年の利率は、半年ごとに実勢金利に応じて見直されます。今後の情勢次第で、金利が上がれば、より有利に運用できるでしょう。

いったん国債を購入したら、その後は基本的にほったらかしになりそうなら、固定5年がいいかもしれませんが、金利チェックをマメにできるなら変動10年がおススメです。
初めの100万円を足掛かりに、資産運用にもチャレンジしていくのであれば、変動10年はピッタリの金融商品でしょう。
金利が下がっても、元本保証があるのは、投資初心者にとって、大きな安心材料です。

その次の100万円は?

最初の100万円を無事に預けたら、その次はどうしたらいいでしょうか。
まずは、最初の100万円をどうやって貯めたか振り返ってみましょう。今後も同じように貯めてもいいのですが、さらにペースアップできる工夫があれば、ぜひ試してみましょう。

すでに100万円あるのですから、次の100万円はつみたて投資をしながら貯めていく方法も検討してみてください。

個人が少額から始める投資には、NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)の利用がオススメです。NISAは、投資の運用益に通常かかる20.315%の税金がかからなくなるのが大きなメリットです。

NISAは2024年に制度がリニューアルして、これまでよりも利用しやすくなりました。
NISAでは、「つみたて投資枠」で年120万円、「成長投資枠」で年240万円まで投資できます。このうち、投資初心者向けなのは「つみたて投資枠」です。
購入できるのは、金融庁の基準を満たした、手数料が安い投資信託がメインです。名前のとおり、毎月などの頻度でコツコツと積立投資ができます。

自分にあった預け先で資産を増やそう

大切なお金を預けるには、できるだけ有利なところを選びたいですね。
元本100万円だと、利息収入といってもまとまった金額になることは難しいのが現状です。
しかし、お金をただでくれる人は、それが10円だったとしても誰もいませんよね。
資金を適切なところに預けるから、お金を生み出しているのです。

お金を生み出したのは、預け先を決めて、実際に預けたあなたです。
ぜひ自分にあった預け先を見つけて、資産を増やしていってください。

タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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