24/01/27
コストコ利用者の9割が損!? 損しないための5つのポイント
米国生まれのコストコ(Costco)は、世界871店舗、日本にも33店舗ある大型スーパー。会員数も世界約1億2790万人(以上コストコのウェブサイトより)とのことですから、行ったことのある方も多いでしょう。筆者もコストコの会員で、休日に家族でコストコに出かけることもあります。地元の店では見たことないような大容量の商品や、割引率の高い品々がずらっと並んでいて、見て回るだけでも楽しいスーパーです。
しかし、これは筆者の肌感覚ですが、コストコに何の考えもなしに足を運ぶと、9割の人が損してしまいます。今回は、筆者の体験を交えながら、コストコで得したいなら心がけるべきポイントを5つご紹介します。
コストコで損しないためのポイント1:普段使っているものを買う
後ほど改めて紹介しますが、コストコは有料会員制です。それでいながら、朝のオープン時間前後を狙っても、入店待ちの行列ができているときもあります。筆者が行くコストコでは、その行列が2階の立体駐車場まで続いている場合も。ですから、ようやく店内に入れたら、それだけで特別な感じがします。
すると、「せっかくコストコに来たのだから」と、つい財布のひもが緩み、余計なものを購入してしまうというわけです。普段は買わないような商品を、コストコでつい気軽に買っていませんか?
コストコに行く際は、あらかじめ買うものを決めておきましょう。コストコのおすすめ商品は、食品でも日用品でも、普段使っているものだけ買うことです。これならば、相場感がわかっているので、購入時に「これは安い」「思ったより高いな」と判断できるでしょう。買うものをメモして持っていくのも効果的です。余計なものは、コストコがなかったら普段は買わないものなのですから、買わないことです。
コストコで損しないためのポイント2:単価を冷静にチェックする
筆者がはじめてコストコで買った商品は、掃除機です。同じ型の掃除機が、近所の家電量販店よりも7000円近く安く売られていたのです。これは安いと購入できたのはいい経験なのですが、コストコの商品はなんでも安い、というわけではありません。
たとえば、コストコで炭酸水を1箱、箱買いしようとしたところ、1本あたりの単価が71円だったので驚きました。実は、近所のイオンでは1本68円で売られていることを知っていたからです(しかもここからスマホアプリのクーポン提示で1本10円引き・計240円引きに)。
コストコのレジ前などで、他の人の山盛りになっているカートを見ると舞い上がって「あれもこれも買わないと損では」と思ってしまうかもしれません。しかし、カートに入れる前に落ち着いて、コストコの単価と普段のスーパーの単価と比べてみてください。
コストコで損しないためのポイント3:使いきれないものは買わない
コストコの商品は「豚バラ肉3kg」「キッチンペーパー20ロール」「歯ブラシ30本」などと、いずれも大容量。人気のロティサリーチキンは1羽丸ごとですし、ディナーロール(ロールパン)も36個入りです。しかし、いくらまとめ買いで単価が安いからといって、使いきれなくてだめにしてしまえば、元も子もありません。豚バラ肉3kgも、半分腐らせてしまえば、単価は2倍になった計算になります(筆者の経験です)。
ですから、コストコで得したいのであれば、いくら単価が安くても、使いきれないものは買わないことに尽きます。コストコで購入してきたらすぐに小分けにして、使わない分は冷凍保存などして、とにかくなるべく使い切る工夫をしましょう。
コストコで損しないためのポイント4:無駄に使わない
コストコに限らず、買ったものは使い切るのが鉄則なのですが、だからといってたくさん買ってきたコストコの商品を無駄に消費するようでは本末転倒です。
普段1杯しか飲まないコーヒーを2杯飲んでみたり、洗剤を目分量でたくさん入れてしまったり……。ストックが多いと、安心してつい使ってしまいがちなのですね。筆者も、ひげ剃りの替刃がたくさんあったので、つい短期間で付け替えてしまいましたが、今思えば、ちょっともったいなかったかもしれません。
「使い切らないと損」なのは確かにそのとおりですが、不必要に使うのでは、使いきれないのと同じです。コストコで大量に買ってきたとしても、その後はいつも通りの生活を心がけることが大切です。
コストコで損しないためのポイント5:会員制度をチェック
上記を踏まえて、それでもコストコを利用するならば、会員制度を見直しましょう。
コストコの個人会員には、「ゴールドスター会員」と「エグゼクティブ会員」の2種類があります。主な違いは次のとおりです。
●ゴールドスター会員
・全世界のコストコ倉庫店で利用可能
・無料の家族会員カード1枚
・コストコグローバルカードを使って、キャッシュバックリワードを獲得
・年会費4840円(税込)
●エグゼクティブ会員
・全世界のコストコ倉庫店で利用可能
・無料の家族会員カード1枚
・年間購入金額の最大2%のエグゼクティブリワードを獲得
・コストコグローバルカードと併用で、リワード還元率3.5%(最大)
・年4回以上実施されるエグゼクティブ会員限定の特別割引クーポン
・年会費9900円(税込)
大きな違いは「リワード」と年会費にあります。
リワードは、コストコだけで利用できるポイント。1リワード=1円で支払いにあてられます。エグゼクティブ会員の場合は、年間購入金額の2%のリワードが受け取れます。また、どちらの会員でも、コストコと提携するクレジットカード「コストコグローバルカード」で買い物をすると、購入金額の1.5%のリワードがもらえます。つまり、エグゼクティブ会員の場合、コストコグローバルカードを併用することで還元率を3.5%にできるというわけです。
仮にコストコグローバルカードを利用して買い物をした場合、月1万2048円(年14万4576円)以上コストコで買い物をするのであれば、ゴールドスター会員よりもエグゼクティブ会員の方がお得。リワードの額が年会費の差額を上回るからです(なお、コストコグローバルカードを利用しない場合は、月2万1083円(年25万2996円)以上となります)。
ですから、コストコで上記の金額以上に買い物する方であれば、エグゼクティブ会員になったほうがよりお得に買い物ができます。
コストコの年会費の節約は難しい状況に…
コストコのある自治体では以前、ふるさと納税の返礼品として入会・更新に利用できるクーポンを用意しているところがありました。このクーポンを利用すれば、実質的に自己負担2000円でコストコの会員になることができた、というわけです。
しかし、ふるさと納税の返礼品のルールが変更された2023年10月より、コストコのクーポンの返礼品はすべてなくなってしまいました。今後、もしかしたら再開されることもあるかもしれませんが、現状その動きはみられないので、望み薄でしょう。
また、コストコのプリペイドカードがあれば会員にならなくても買い物ができる仕組みがありましたが、こちらもすでに廃止されています。
コストコに入店するには、コストコの会員になるか、会員の人と一緒に行くか(会員1人につき非会員2人+18歳未満の子ども(人数制限なし)まで入店可能)が現実的です。
裏ワザ的ですが、会員になって買い物をした後に退会すれば年会費が返金されます。しかし、退会後12か月間は再度入会できなくなります(なお、同じ住所の家族も同様に入会できなくなります)。
したがって、コストコの会員になる際は、上で紹介したようなルールを守れるか、無駄遣いをしないようにできるかをよく考えた上で判断するのがよいでしょう。
コストコは楽しいスーパーですが、お得に活用するには、買い物するときや使うときなどに工夫が必要。今回ご紹介した5つのポイントをぜひ生かした上で、コストコを使ってみてくださいね。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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