17/04/04
【投資女子への道】第28話 テクニカル分析①〜日本発!ロウソク足の見方(基本編)〜
この連載を読んでいけば、一流の「投資女子」になれること間違いなし!?
OLの神崎美穂(37)と山口玲奈(33)は、株式投資のスクールに通っています。
今回の講義は、「ロウソク足チャートの見方」、講師はチャート博士・岡田ですが……。
ローソク足の見方のおさらい
(出所:筆者作成)
玲奈「……無理ですよ、先輩」
美穂「どうして?いつもの玲奈ちゃんらしくない!」
玲奈「あのオタクぶりでは、お花見なんて誘ったって来ませんよ」
美穂、玲奈、アツく講義をしているチャート博士・岡田を見る。
岡田「ローソク足チャートは江戸時代の日本で生まれ、米相場の取引にも利用されていたという歴史があります。今や、世界中で『キャンドル・チャート』として使われています。ああ、なんて日本人、素晴らしいんだ!」
美穂「確かに、難しいかも(汗)」
岡田「ではここでローソク足チャートをおさらいしてみましょう。図の通り、ローソク足は『始値』『高値』『安値』『終値』で構成されています。朝、取引が始まって、終値が始めの値段より高ければ白、安ければ黒ローソクでしたね!」
玲奈「白は『陽線』、黒は『陰線』、またローソク足の上下に伸びているのは『ひげ』で、上に伸びているのが高値、下が安値でしたよね!」
美穂「どーしたの、玲奈ちゃん。凄い」
玲奈「勉強致しましたの。わたくし」
ローソク足の5つのパターン
(出所:筆者作成)
岡田「ローソク足の凄さは、一目見ただけで1日の相場の動きがわかると同時に、今後の株価動向がイメージできてしまうことです。まずは基本の足型をご説明しましょう。足型は、大きく分けて5つあります」
美穂「5つ、ですか」
岡田「はい。『大陽線』と『小陽線』、『大陰線』と『小陰線』、『十字線』です」
玲奈「確かに、江戸っぽい」
岡田「『大陽線』は始値から終値まで大幅に上昇した場合、つまり白い部分の幅が大きいものをいいます。これは今後の相場の勢いが強いシグナルで、『大陰線』の場合は、黒い部分が大きく、相場が弱気になったシグナルといわれ、今後株価が下がる確率が高いといえます」
美穂「白はラッキーの上昇、黒は残念の下落、ですね」
岡田「『大陽線』・『大陰線』共に、ひげの有無などで様々なバリエーションがあり、例えばひげのない『陽の丸坊主』はさらなる上昇が期待できるとか、その『陽の丸坊主』の下にひげがついたら、もっと力強い上昇が期待できるなど、ローソクの足型で今後の株価の動向がイメージできるのです」
玲奈「すごーい」
岡田「『小陽線』、『小陰線』は始値と終値の差があまりなく、株価の動きが少ない状態を表し、ひげの有無や長さで様々なシグナルに分かれます。『十字線』は始値と終値が全く同じ価格ですから、底値で現れた時は上昇、高値で現れた時は下落、と相場の転換点を表すといわれています」
玲奈「足型が、『ここから変わるよ!』って、教えてくれるんですね」
岡田「(頷く) これを江戸時代に発明したなんて、凄いですよね」
美穂「本当に。先生、もっと江戸文化への造形を深めるために、これからお花見行きませんか?和船に乗って花見酒、いかがです?」
岡田「おっ、風流ですね。行きたいです」
玲奈「さっすが、先輩!」
(続く)
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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