17/03/24
【セルフメディケーション税制】市販薬で対象になるもの・ならないものまとめ

2017年1月から始まった、セルフメディケーション税制。なんだか難しい響きですが、医療費控除の特例として薬局で買った薬でも税金が還付されることになる税制優遇措置になります。よく使っている医薬品やこれから買う医薬品で該当するものをチェックしてみると意外に対象の医薬品に該当しているかもしれませんよ。
医療費控除の特例「スイッチOTC薬控除」とは?
医療費控除ができると税金がちょっと返ってくる、でも1年間に医療費10万円を超えることはない、お医者さんにはなかなか行けないから市販薬で風邪を治している、そんな方には朗報かもしれません。医療費控除の特別制度として、セルフメディケーション税制が2017年1月からスタートしました。医療費控除の特例「スイッチOTC薬控除」のことです。
1年間に1万2000円を超えるスイッチOTC医薬品を購入した場合、超えた分が所得控除されるという制度になります。
また、自主的に健康管理をしている人をサポートしようというのが、制度趣旨でもあることから、健康診断や予防接種などの取り組みを条件としているのも特徴です。
<条件>
・健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行っている証として、証明書が必要
・平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間
・自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る一定のスイッチOTC医薬品の購入の対価を支払った場合
・1年間に支払った金額が1万2000円を超えるとき
<結果>
・超える金額について総所得金額等から控除する。ただし、8万8000円までが上限。
マークをチェックしながら薬を選ぶ? レシートにもマークあり
厚生労働省から、各店舗に対して、スイッチOTC薬かどうか対象を明確にしてほしい旨の要望がなされています。そのため、対象医薬品については店頭にマークがついていることが多くなっています。買ったときに交付されるレシートにも特定のマークがつけられるようになっています。医薬品メーカーの公式ホームページなどにもマークなどの記載がつけられているので、見つけやすくなっています。
ただし、全部の商品が対応しているわけではありませんので、不明な場合は店員に確認することをおすすめします。

実際に利用例をシミュレーションしてみよう!
それでは、実際にいくら税金の優遇がなされるかシミュレーションしてみることにしましょう。年収600万円、所得税率20%で計算してみます。
<購入例>
・花粉症の場合、例年関東だと2月から4月上旬までスギ花粉のピークになっています。
花粉症の薬として人気の高い「アレグラFX28錠(久光製薬)」は、2036円。1回1錠、1日2回なので、1月半だとだいたい5箱買うことになります。合計1万180円。
また、鼻づまり対策には点鼻薬ということで「エージーノーズアレルカットM15ml(第一三共ヘルスケア)」を1本購入すると1280円。


・頭痛などの痛み止めに「バファリンプレミアム40錠(ライオン)」を1箱購入すると、1706円。ただし、通常の「バファリンA」は対象外となります。

・風邪を引いたときには、「パブロンSゴールドW微粒24包(大正製薬)」を利用すると、 1箱2030円、年2回くらい風邪を引くことを想定すると2箱で4060円。ただし、スタンダードタイプの「パブロンゴールドA微粒」は、同じ第2類医薬品なのに対象外になります。また、栄養ドリンクやマスクも対象外になります。

・胃痛などもたまにはあるでしょうから、「ガスター10 S錠 12錠入(第一三共ヘルスケア)」が1箱1480円。ただし、一般的な胃腸薬で知られている「太田胃散」や「第一三共胃腸薬」は対象外となります。

これらを合計すると年間1万8706円になります。そのため、6706円が所得控除されることになり、税率20%の場合は、1341円税金が還付されることになります。もちろん1万2000円超える場合はさらに所得控除されることになり、超えた金額が8万8000円までを上限として控除されることになります。上限金額ならば、1万7600円の税金が還付されることになります。ぜひ利用して節税しましょう。
該当医薬品があったらレシートを必ず取っておく
医療費控除は10万円を超えた分の金額が所得から引かれます。これに対してセルフメディケーション税制は1万2000円を超えた分になります。そのため、どちらがより控除が多いか計算して有利な方で申請することをおすすめします。どちらか片方でしか申請はできません。セルフメディケーション税制用にBOXかファイルを用意するなどし、レシートは捨てずに取っておくと良いでしょう。
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高橋 麻美 金融系フリーライター
行政書士、証券外務員1種、FP2級保有。お茶の水女子大学卒業後クレジットカード会社に入社、リスク管理部等に所属して法的折衝などに従事。CSRプロジェクト参加から社会貢献に目覚め国民生活センターに転職、消費者保護制度であるADR立ち上げに尽力。現在は金融系ライターとして役立つ情報を提供している。

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