18/06/11
20万円ですぐに1万円儲かる!資産運用の「はじめの一歩」とは
お金を増やすために何か始めたいと思っても、どのようなことから始めてよいかわからず時間だけが経過していませんか?
資産運用は、「お金を増やす」ということ。お金を増やすことは投資だけではありません。実は自分のお金を整えると、運用して利息を得るより大きなメリットがあることもあります。今回は、まず始めたいお金の整理について紹介します。
資産運用する前にすべき「お金の整理」
すでに1000万円のお金がある人と10万円しかない人では、資産が増えたり減ったりするブレ幅の許容度が違います。余裕資金があれば多少値動きがあっても我慢できますが、なけなしの資金で運用するとなるとそうはいきません。このブレ幅のことを金融用語で「リスク」と言い、リスクが許容できる範囲を「リスク許容度」と言います。
資産運用をする前に自分の資産がどこにいくらあるのか確認しましょう。貯金や保険などプラスになる資産はもちろん、奨学金やリボ払いなど「マイナスの資産」も確認します。
資産運用の「はじめの一歩」は負債の整理でもOK
現在、一般の銀行定期預金金利は0.01%でネット銀行でも0.1%前後ですから元本保証で増やそうと思ってもほとんど増えません。そこで、プラスとマイナスの資産が確認できたら、まず始めたいのが高い金利がついている「マイナスの資産」の整理です。
仮に、30万円をリボ払いしている例で考えてみましょう。
リボ払いを月2万円に設定すると15か月で利息をつけて支払うので負担は少なく感じます。しかし1か月目は、2万円に手数料3205円プラスした金額を支払うので手数料はかなり高いことがわかります。(別表参照)JCBカードの実質年率は15%です。(2018年6月8日現在)
このケースで、6か月目の支払いというタイミングで繰り上げ返済するとしましょう。残りの支払い回数は10回で20万円です。それを繰り上げ返済すると表の黄色部分の手数料合計1万3721円を今後支払わなくて済むことになります。
タイトルにある「20万円で1万円儲かる!」とはこのことです。20万円を一般銀行で1年間定期預金に預けていても金利0.01%ほどですから税引き前で20円しか利息は付きません。「プラスの資産」を運用してもこれだけ即効性はありませんが「マイナスの資産」の繰り上げ返済をすることでかなり利子負担を抑えることができます。「マイナスの資産」残高と金利を確認して、負担の大きいものから整理していきましょう。
奨学金は無利子の場合やかなり金利が低いケースもあるので無理に返済に回さない方がよいこともありますし、住宅ローンの場合は死亡のみではなく大きな病気の時に返済不要になる団体信用生命保険がついていると「保険つきの住宅費」と考えることもできます。
「マイナスの資産」が複数ある場合は、なんでもかんでも返済すれば良いというわけではなく、優先順位を考えて整理していきましょう。
まとめ
資産運用を始めようと考えるとまず良い利率の預金はないか、増える保険はないかなど預け先を考えがちです。しかし「マイナスの資産」を整理して利子負担を抑えることで即効性のある運用効果のあるお金の仕分けができるのです。「プラスの資産」と「マイナスの資産」の整理することから始めてみましょう。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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