16/04/25
じっくりとつきあう相手を選ぶポイントは、恋愛も株式投資も同じ|恋株#05
普段みなさんは、男性を選ぶ際、どんな視点で選んでいますか?
外見重視、人柄重視、外見と人柄半々のバランス型など、いろいろですよね。では、結婚したい人はどんな人でしょうか?恐らく外見と人柄に加え、現時点の経済力や将来性、周りの友達や親なども判断基準になると思います。
今回は、恋愛や結婚と絡めながら、はじめて株式投資をしようとする方向けに、銘柄選びのポイントについてお伝えしたいと思います。
まずは、好きなサービス・商品を販売している企業の中から選ぼう!
外見だけで選ぶ恋愛を悪いとは言いません。イケメンと付き合うということがステータスとなり、周りに羨ましがられることはあるでしょう。「イケメンじゃないとありえない!」という人もいることでしょう。でも、長くお付き合いをするには、人柄や相性は重要ですよね。ましてや、結婚となれば、人柄をよく知らない人となんて、リスクが大きすぎます。
株式投資でも、同じことが言えます。何のビジネスをしているのかよく知らない企業、名前は知っていても業績は知らない流行りの企業などに投資をした場合、仮に儲かったとしてもそれは「たまたま」でしょう。株価が上がるか下がるかの単なるバクチです。自分の貴重なお金を投じるので、銘柄選びは慎重にしたいところです。
では、はじめて株式投資をする場合どのように選べばよいのでしょう。
はじめて株式投資をする場合、銘柄は「好きなサービス・商品を販売している企業の中から選ぶ」ことをオススメします。
株価というのは、企業の成長とともに上昇していきます。企業の成長には、企業が販売しているサービス・商品の売り上げが伸びていくのは必須です。その売り上げは企業のサービス・商品を実際に使い継続して購入してくれるファンが支えています。
「好きなサービス・商品を販売している企業の中から選ぶ」とは、あなたもそのファンの一人として、よく知っているサービス・商品を販売している企業を投資先として選ぶということです。
企業実体を調べ、成長性・将来性がある企業を選ぶ
恋愛において、じっくりとつきあう相手を選ぶには、慎重な情報収集が必要ですよね。外見、会社名、肩書き、フィーリングが合う、だけではないはず。
「考え方・将来ビジョンはどうなのか」「行動力・実現力はある人なのか」「お金にだらしなくはないのか」「他の女性と付き合ってはいないのか」「周りの友達の人柄」など、周囲の人から得られる情報も重要になってきます。
慎重に選んだ相手だからこそ、腰を落ちつけたお付き合いができるのです。そんな相手とお互いに成長し合える関係でいられたら素敵ですよね。
株式投資の銘柄選びも同じです。「企業理念・将来ビジョン・行動計画はどうなのか」「実績は着実に積み上げてきて、売り上げや利益は右肩あがりか」「財務の健全性はしっかりしているのか」「提携先・取引先はどんな企業か」など、その企業のお客様の声から得られる情報も重要になってきます。
株式投資は、成長していくと信じることができ、じっくりと付き合える企業にお金を投じて応援するのが基本。定期的に発表される決算情報に目を光らせたり、実際に株主総会に参加したり、クチコミのネットワークを活かしたり、店頭でリサーチの目を光らせたりと、企業が成長に向けて努力を続けているか、企業の成長が株主のリターンにつながっているかをチェックしながら、お付き合いを深めていきましょう。
株価がお買い得なのかどうかを判断するために、指標も銘柄選びの参考に
ここまでで選んできた銘柄の株価が、お買い得なのかどうかを判断するのに役立つのが「PER」と「PBR」です。通常、株価は株式の数量や企業の規模によって変わってくるため、株価自体を他社と単純に比較することはできませんが、この「PER」と「PBR」を活用すれば、他社と比較して、株価が割高なのか割安なのかを判断することができます。
「PER」はPrice Earnings Ratioの略で、株価を1株あたりの利益で割った比率を指します。利益よりも高い水準で株価がついていることが一般的。例えば、利益が大きく出ている企業ならば、株主に多くの配当を出すことができますし、将来のために新たな設備投資をして、さらに利益を伸ばすこともできるでしょう。なので、利益が多い企業ほど価値が高いと考えられ、株価も高くなりやすいわけです。「PER」の適正水準は14〜16とされており、数値が低いほど割安と判断できます。
「PBR」はPrice Book-value Ratioの略で、株価を1株当たりの純資産で割った比率を指します。純資産に対して株価が過大となりすぎていないかを見る指標ですが、これは企業が倒産または解散した場合に、株主に返ってくるお金の比率を示すものです。
「PBR」=1の場合、株価と同額のお金が株主に戻ってくると考えることができ、数字が1より大きくなると、企業が倒産または解散した場合に、株主は不利益を被ると判断できるわけです。「PBR」が1より低ければ割安と判断できます。
● PER = 株価 / 1株あたり利益 低いほど割安 (14〜16が適正水準)
● PBR = 株価 / 1株あたり純資産 「1」より低いと割安
経験を活かして、次の銘柄選びに活かす
恋愛と株式投資の一番大きな共通項、それは、過去の経験を次へ活かすことができるということです。恋愛を経験することで、相手選びのポイントがわかってきます。素敵な恋愛、幸せな結婚生活を続けるためには、人柄や価値観といった内面やお互いに成長しあえる関係かどうかを重視することが大切だということに気が付くはずです。
相手選びのポイントが磨かれてくると、株式投資をする際の銘柄選びも磨かれてきます。「どんなビジネスをやっているのか」「どんな将来を実現したいのか」「利益は継続的に出ているのか」といった企業の内面や成長性・将来性を自然と見るようになるからです。
その反対も同様です。株式投資の経験を積むことで銘柄選びのポイントが磨かれてくると、恋愛における相手選びにも活きていきます。
恋愛も株式投資も経験が一番。たくさん経験を積み、恋愛でも株式投資でもハッピーになりましょう。
銘柄選びのポイントまとめ
①好きなサービス・商品を販売している企業の中から選ぶ
②企業実体を調べ、成長性・将来性がある企業を選ぶ
③株価がお買い得なのかどうかを判断するために、「PER」「PBR」の指標を参考にする
● PER = 株価 / 1株あたり利益 低いほど割安 (14〜16が適正水準)
● PBR = 株価 / 1株あたり純資産 「1」より低いと割安
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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