26/06/17
国民健康保険料をクレジットカード払いにする方法とメリット・デメリット・注意点

社会保険料の負担が年々重く感じる現在、毎年まとまった金額を支払うことになる「国民健康保険料」を、少しでも有利に支払える方法があるなら利用したい人は多いことでしょう。
近年は、「税金」や「社会保険料」の支払いもキャッシュレス決済が普及しています。「国民健康保険料はクレジットカードで支払える?」「それでポイントも貯まるの?」と気になるところです。
実際、お住まいの自治体によりますが、国民健康保険料をクレジットカードで納付できる場合がほとんどです。ただし、ポイントが貯まる一方で手数料が発生するケースも多く、必ずしもお得になると言えないのも事実です。
今回は、国民健康保険料をクレジットカードで支払う方法や、クレジットカードで支払うメリット・デメリット、利用する際の注意点を解説します。
国民健康保険料はクレジットカード払いできる
国民健康保険料はクレジットカードで支払うことができる自治体が増えています。
以前は自治体ごとに納付方法が異なりましたが、現在は地方税統一QRコード(eL-QR)が印字された納付書が一般的になっており、自宅にいながらスマートフォンやパソコンを利用して納付が可能になっています。
国民健康保険料のクレジットカード払いに対応している主な国際ブランドは以下のとおりです。
・Visa
・Mastercard
・JCB
・American Express
・Diners Club
ただし、すべての自治体が対応しているわけではありません。利用前に自治体のホームページなどで確認しておきましょう。
国民健康保険料をクレジットカードで支払う方法
国民健康保険料をクレジットカードで支払う場合は「地方税お支払サイト」や「モバイルレジ」「ネットdeモバイルレジ」を利用すると良いでしょう。
手順は次のとおりです。
1. 納付書にeL-QRがあるかを確認する
2. サイトへアクセスする
3. スマートフォンでeL-QRを読み取る
4. 支払い方法でクレジットカードを選択する
5. カード情報を入力して決済する
地方税お支払サイトやモバイルレジ・ネットdeモバイルレジでは、利用者登録をせずに支払いをすることができます。アプリのインストールも不要で、自宅や外出先でも24時間手続きが可能です。
支払いのためにわざわざ金融機関やコンビニに行く必要がないので、忙しい人にとっては便利な支払い方法といえます。
国民健康保険料をクレジットカード払いにするメリット
国民健康保険料をクレジットカードで支払う場合、以下のメリットがあります。
●ポイントが貯まる
クレジットカードで支払う大きなメリットのひとつは、カード利用に応じたポイントが貯まることです。例えば、年間の国民健康保険料が40万円で、ポイント還元率が1%のカードを利用した場合、4000円相当のポイントがもらえます。
国民年金保険料は一括で前払いした場合(前納)割引がありますが、国民健康保険料にはまとめて支払っても割引がありません。そのため、国民健康保険料をクレジットカードで納付しポイントを得られることは大きなメリットと言えるでしょう。
普段の買い物の利用だけではポイントはなかなか貯まりませんが、国民健康保険料などの社会保険料や光熱費など、きまって発生する支払いをクレジットカードにまとめることで効率よくポイントを貯めることができるようになります。
●手元に現金がなくても支払える
国民健康保険料は個人差がありますが納付額が大きくなる場合もあり、保険料の支払いが家計への負担となることも有り得ます。クレジットカードを利用し支払うことで、実際の引き落とし日まで支払いを延ばすことができます。
納付期限内に手続き済ませておけば延滞金が発生することもないため、今手元に現金がない、次の収入が入るまでに一定期間ある場合などには役立つ方法の1つと言えます。
●カード利用特典の対象になる場合もある
クレジットカードによっては、年間利用額に応じてランクが決まるといった特典が設けられている場合があります。一定額以上利用することで年会費が無料になったり、ランクに応じてポイント還元率が上がったりするカードもあります。
国民健康保険料は支払う額が大きいため、クレジットカードを活用することで利用額が増え、特典が得られるようになる点もメリットといえるでしょう。
国民健康保険料をクレジットカード払いにするデメリット
国民健康保険料をクレジットカードで支払うことにはデメリットもあります。
●システム利用料(決済手数料)がかかる
クレジットカードで国民健康保険料を支払う場合、カード利用分のポイントが貯まる代わりにシステム利用料(決済手数料)が発生します。
お住まいの市区町村により異なりますが、筆者の住む自治体では、以下のような手数料がかかります。
<システム利用料(決済手数料)目安>

筆者作成
国民健康保険料が高額な場合、システム利用料(決済手数料)が大きくなることがあります。
ポイント還元率が0.5%程度の一般的なカードでは、もらえるポイントと手数料を比較すると必ずしもお得にはならない場合もあるため注意が必要です。
例えば、筆者の住む自治体で年間40万円の国民健康保険料を還元率0.5%のカードで支払った場合、獲得できるポイントは約2000円相当ですが、手数料は4345円になってしまいます。
40万円(健康保険料)-50000円=35万円
35万円÷10000円×110円=3850円
495円(5万円までの手数料)+3850円=4345円(手数料総額)
手数料は4345円、ポイントは約2000円相当では、実質的なメリットは小さくなります。
●領収書が発行されない
クレジットカード納付では、窓口納付のように領収書は発行されません。
支払いの確認はクレジットカード利用明細などで行うことになります。
支払った事実をすぐに確認したい場合や、紙の領収書を保管したい方には不便に感じるかもしれません。
●納付証明書の発行まで時間がかかる場合がある
クレジットカードで支払いをした状況が自治体へ反映されるまでに時間がかかる場合があります。そのため、すぐに納付証明書が必要な場合には不便かもしれません。
自治体によって異なるため、事前にお住まいの自治体に確認しておくと安心です。
クレジットカード以外のキャッシュレス納付方法もある
eL-QR対応の納付書であれば、クレジットカード以外の方法でも納付できます。
●スマホ決済も可能
スマホ決済アプリでeL-QRを読み取り、アプリ残高から支払うこともできます。スマホだけで手続きができ、クレジットカードのように、システム利用料がかからないケースがほとんどです。ただし、税金や社会保険料の支払いをポイントの対象外としているサービスも増えています。
●インターネットバンキングを利用する
地方税お支払サイトからPay-easy(ペイジー)を利用して支払う方法です。システム利用料はかかりません。一方で、ポイント還元もありません。普段からネットバンキングを利用している方にとっては利用しやすい方法と言えるでしょう。
国民健康保険料のクレジットカード払いは「便利さ・ポイント」と「手数料」を比較して考える
国民健康保険料をクレジットカードで支払うことで、ポイントがもらえる、自宅にいながら手続きできるというメリットはあります。
一方で、システム利用料(決済手数料)がかかるため、ポイントがいくら還元されるかだけで考えると期待したほどお得にならない場合もあります。
特に還元率0.5%程度の一般的なクレジットカードでは、手数料のほうが高くなるケースも少なくありません。
そのため、国民健康保険料をクレジットカードで支払う際は、「ポイントがどれくらいもらえるか」だけでなく、「システム利用料(決済手数料)はいくらかかるのか」を合わせて確認することが重要です。
ポイントがもらえるお得さだけでなく、自宅にいながら手続きできるメリットを含めて、自分に合った支払い方法を選びたいですね。
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藤田寛子 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員二種資格保有。投資歴23年
「金融はより良い暮らしのためのもの」をモットーに、難しい金融テーマを生活者目線でわかりやすく伝えることを心がけている。
自身でも長年にわたり資産運用を継続しており、シニア世代の出口戦略を見据えた資産形成や、生活防衛資金を含めた現実的な資産設計を得意とする。
現在は、暮らしに影響を与える社会保障制度・投資・資産形成に関する制度(NISA・iDeCo)・老後資産形成など、金融分野を中心に執筆活動を行っている。
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