26/05/03
食料品の消費税がゼロになったら、毎月の生活費はいくら減る?

2026年、高市早苗首相を中心とした自民党は、物価上昇対策として食料品の消費税を期間限定でゼロにする案を出しました。今後の動向が気になるところですが、実際に消費税が0%になった場合、私たちの食費はどれくらい減るのでしょうか?
二人以上世帯・単身世帯の場合
2026年2月に発表された総務省統計局「家計調査報告」(2025年平均)によると、二人以上世帯の食費の1か月あたりの平均は8万9754円となっています。
現在の消費税は10%ですが、酒類や外食費を除く食品の消費税は8%です。8万9754円の内訳を見ると、酒類が3626円、外食費が1万4446円、残りは6万9882円です。これらの消費税がなかったとすると、
(3626円+1万4446円)÷1.10=1万6429円
6万9882円÷1.08=6万4705円
1万6429円+6万4705円=8万1134円
ですので、消費税の差額は8万9754円−8万1134円=8620円となります。12か月で考えると10万3440円ですから、大きな金額となります。
単身世帯の平均は同じ調査報告結果によると、1か月4万4659円(酒類1947円、外食費9761円、残り3万2951円)です。同様に計算すると消費税の差額は3506円となります。1年では4万2072円で、1か月分近くの食費が浮く計算になります。
学生一人暮らしの場合
では、同じ一人暮らしでも学生の場合はどうでしょうか?
全国大学生協連「第61回学生生活実態調査 概要報告」によると、下宿している大学生の1か月の食費平均は2万9853円です。こちらは酒類や外食費がわからないので、すべて消費税8%だとして計算すると、2万9853円÷1.08=2万7641円となり、1か月あたり2212円食費が軽減されることになります。1年では2万6544円で、大人を含めた単身世帯平均と同様、1か月分近くの食費相当が安くなることになります。
食品の消費税が0%になる影響
生活するうえで欠かせない食費の消費税8%がゼロになることで、1年で考えるとおおよそ食費1か月相当支出が軽減される計算になるため、家計は楽になるはずです。しかし、月々の額にするとさほど大きな金額ではないため安くなった実感は少ないかもしれません。また、時限的措置のため消費税率がもとに戻ると負担が大きく感じてしまうかもしれません。
食費自体を見直すことを考えよう
学生と大人を含めた単身世帯の食費平均を比べると、4万4659円(単身世帯)-2万9853円(学生一人暮らし世帯)=1万4806円となり、学生一人暮らしのほうが食費が安くなっています。食べ盛りであるはずの大学生ですが、収入が限られた仕送りやアルバイト、奨学金となっており節約せざるを得ません。言い換えると、やりくりすれば、一人暮らしでも約3万円で食費がまかなえるということになります。
消費税が時限的でも軽減されることはありがたいことですが、根本的に食費を抑える工夫をすることも大切な物価上昇対策になります。農林水産省によると、2023年度の食品ロス量は 464 万トンで、一般家庭から発生する家庭系の食品ロス量は231万トン。経済的損失は4兆円で、国民一人あたりに換算すると3万2125円になります。食品を無駄なくつかい、廃棄を減らすことで食費はかなり減らすことができるはずです。
他にも、次のような節約も考えられます。
●食材を買いすぎたり「二重買い」をしたりしない
冷蔵庫の中身を確認せずに買い物をすると、同じ食材が重なり、使いきれずに捨ててしまうことになりがちです。買い物前に冷蔵庫をチェックし、必要なものをメモしてから出かける習慣をつけましょう。
●献立を決めてから買い物をする
「何となく買う」から「必要なものだけ買う」に切り替えるだけで、食費は大きく変わります。1週間分の献立を大まかに決めてから買い物リストを作ると、無駄な出費を減らすことができます。
●ベランダでプランター栽培をする
ミニトマト、小ねぎ、バジルなど、日当たりの良いベランダで育てられる野菜やハーブは意外と多くあります。初期費用はかかりますが、繰り返し収穫できるものを選べば長期的なコスト削減になります。料理の彩りや風味も加わり、一石二鳥です。
消費税に負けない家計づくり
食料品の消費税がゼロになると1年で考えると食費1か月相当分支出が減ることになりとても助かります。しかし、税率はあくまでも国が決めることであるため家計の自己防衛も大切です。消費税に負けない家計づくりをしていきましょう。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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