20/04/09
住民税、自動車税、固定資産税…税金を滞納する人の末路
テレビで税金を滞納した人が差し押さえられる場面を見かけることも多いのではないでしょうか。たしかに税金は、この国で生きていくうえで避けられない出費ですよね。でも、人間ですからうっかり支払いを忘れてしまったり、お金がなくて支払えないと言う状況に陥ったりすることもあると思います。税金を滞納すると、すぐに差し押さえになってしまうのかと不安になる人もいるでしょう。そこで今回は、税金を滞納した場合にどうなるのかを解説していきます。
税金の「滞納」とは?
そもそも、税金を滞納するとはどういうことを指すのでしょうか。自宅に届いた納付書を見て、「あれ?納付してない?」とドキっとすることもあるかもしれませんね。お給料に関する所得税は基本的に源泉徴収で、お給料からあらかじめ差し引かれているので、会社で働いている人の場合、滞納することはほぼないでしょう。しかし、確定申告時に住民税を「自分で納付する」という選択をしていると、自宅に住民税の納付書が届きます。また、自動車税も5月初旬に納付書が自宅に届きます。
こうした納付書が届いたらすぐに支払うという習慣があればいいでしょう。しかし納付書を忘れたり、「いまはお金ないからお給料が入ったら払おう」などと後回しにしたりして、いつの間にか忘れてしまい滞納する…というケースが多いもの。納付書に記載されている期限を1日でも超えると、いわゆる「滞納」になります。
税金を滞納するとどうなる?
では、実際に税金を滞納するとどうなるのでしょうか。たとえば、住民税。住民税を滞納した場合には、延滞金がかかります。つまり、遅れた分余計にお金が必要になるということですね。また、納付書が何度か送られてきて、税務署や市役所などの納税担当者から連絡が入ります。電話に出ると、「納付書を送っているので、その期日までに支払ってくださいね」という旨の話をされることとなります。
それでも支払いをしていない場合には、何度か「差し押さえすることになりますよ」という旨のハガキや書類が送られてきて、さらに放置すると最終通告が行われます。手元に「最終通告」と言う旨が書かれた書類が送られてきて、それ以降はいよいよ差し押さえという形になります。何の通告もなく差し押さえという形には基本なりません。ただ、各地方自治体の対応によるため、一概には言えないのが現状です。
差し押さえられた財産はしかるべき手続きによって処分され、お金になったのちに滞納されていた税金の支払いに充てられることとなります。あまりに大きな額の場合は不動産が公売にかけられるケースもあります。
固定資産税の場合も、住民税と同様に督促状が送られてきて、放置すると延滞金がかかるうえに、差し押さえという形になります。
自動車税の納付期限は5月末ですが、7月末までであれば延滞金はかかりません。しかし、それを過ぎると延滞金がかかります。また、自動車税を納付していないと、車検が通らないという実害も生じます。車検が通らない車を運転すると無車検車運転として罰則を受けることになります。督促状が何度か来て、放置すると差し押さえとなるのはほかの税金と同様ですね。
滞納しないためにやっておくべきこと
では、税金の滞納をしないためにはどうしたらいいのでしょうか。まずは支払うべき税金をきちんと把握することですね。自分がどんな税金を支払う必要があるのか、調べてみましょう。また、支払い方法についても同時に把握しておくべきです。というのも、お給料のように源泉徴収されて、こちらから支払いのアクションを取る必要がないものもあるからです。
それでも支払いが漏れてしまうことがあるかもしれませんが、その場合は必ず書類が届きます。この書類を受け取ったらその場で支払いに行きましょう。すべての支払うべき税金が把握しきれていないとしても、ここで情報をキャッチできるはずです。
もし書かれた金額の支払いが難しければ、すぐに役所に相談しましょう。市役所や税務署に電話して尋ねれば、多少担当部署が違ってもどこに連絡すればいいか教えてもらえます。担当部署がわかれば担当部署に電話をして、支払えない旨の相談をしてください。その相談があるのとないのでは全く違います。分割での支払いを提案してくれる場合もあるので、支払いに困ったらまずは相談!というのを覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。差し押さえと聞くと、自分の生活にはあまり関係ないように感じるかもしれませんが、放置したり後回しにしたりすると大変なことになります。差し押さえになると、財産を失うだけでなく、信頼も失ってしまいます。早めの対処、もし難しければ役所に相談、というのを覚えておいてくださいね。
【関連記事もチェック】
・つみたてNISA、制度改正で2020年から始めれば累計920万円非課税投資ができる!
・NISA改正でどう変わる?「新NISA」の仕組み、非課税期間、投資額など変更点をプロが解説!【Money&You TV】
・年金が節税に。確定申告前に確認したい年金に関する「控除」
・2020年から年収850万円を超えると手取りが減る! サラリーマンの増税に要注意
・「2万5000円分」が2万円で買えるプレミアム付商品券! 対象となる「住民税非課税世帯」はどんな世帯?
大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種
新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう