18/07/10
2019年から出国税1000円徴収 知っておきたいことは?
2019年1月7日以後、日本から出国する人から1人あたり出国1回につき1000円を徴収するという法律が創設されました。
この税収は、主に海外からの観光客を増やすために使われます。出入国の際に時間がかかっている手続きが円滑になることも期待されています。
入国時には課税されず、出国のときだけに徴収されるもので、外国人に限らず日本人にも適用されます。
今回は、出国税の概要と知っておきたいことについて解説します。
出国税の概要
出国税は、正式名称を国際観光旅客税といいます。わかりやすく出国税といわれています。
出国税は、観光先進国の実現に向けて、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備を始め、観光基盤の拡充・強化の資金源とするために創設されました。
出国税の税収は、次の3分野に使われます。
①ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備
②日本の多様な魅力に関する情報の入手の容易化
③地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等
知っておきたいこと(1) どんな人が課税される?
日本から出国する人は、基本的にすべて課税される税金です。
出国の目的は旅行に限らず、ビジネスや留学、医療目的での出国も対象となります。
ただし、例外もあります。飛行機や船舶の客室常務員などが業務で出国する場合や遠洋漁業者、国賓などには出国税は課税されません。
また、2歳未満の乳児や乗り継ぎのためにたまたま日本に到着し24時間以内に出国する場合は非課税となります。
知っておきたいこと(2) 出国税の徴収方法
出国税は、航空券等を購入する際に代金に上乗せされ、船舶または航空会社が徴収します。船舶または航空会社は、出国税の徴収義務者となり、出国する人に代わって国に納付する仕組みとなっています。
航空券などを旅行会社に手配してもらう場合も、航空券等に上乗せされることになります。
知っておきたいこと(3) 2019年1月7日前までに航空券を購入し、同1月7日以後に出国する場合
2019年1月7日より前までに航空券を購入した場合、出国の時期が1月7日以後であっても出国税が課税されることはありません。
ただし、1月7日より前までに購入したものが回数券やオープンチケットなど事前に出国日を決めていないものについては、1月7日以後の出国であれば出国税が必要になるので注意してください。
知っておきたいこと(4) 出国税に関する手続き
出国の際に、特別に書類を作成する必要はあるのでしょうか?
その必要はありません。出国税を徴収する船舶または航空会社が出国税の申請に必要な情報を書類に記載することが義務付けられています。
出国する人は船舶または航空会社に自身の生年月日やパスポート番号など、主にパスポートに載っている情報を伝えれば足ります。個人で書類を作成することはありません。
まとめ
2019年に入るといよいよ始まる出国税の徴収。基本的には日本から出国する2歳以上の人から出国1回につき1,000円出国税が徴収されます。
新年の旅行などを計画している方は、当てはまるのかそうではないのかをしっかり確認するようにしましょう。
山田 香織
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、産業カウンセラー。
FP歴9年。会計事務所で11年間、経営・税務相談業務を経験した後、FP事務所を開業。
個人から中小企業者まで経営に関する相談実績がある。現在は、会計・税務の経験を活かして、家計・経営相談を受ける。執筆活動も積極的に行う。FP Cafe登録パートナー
記事提供:moneliy
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moneliy マネリー
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