25/05/01

資産運用・経済

この記事のライター

稲村優貴子

【新NISA】株主優待と配当金「2倍嬉しい」5月銘柄3選

大手銀行の普通預金金利が年0.2%前後まで上がったとはいえ、まだ利息が利益と感じられるほどではありません。一方、株に投資すると配当が年1％以上あるものがたくさんあります。それに加えて、株主優待ももらえる銘柄は人気があります。今回は、5月権利確定の銘柄のなかから、株主優待と配当金がダブルで嬉しい銘柄を3つ紹介します。

新NISAなら株主優待をもらいながら配当金も非課税で受け取れる！

2024年に制度が改正された「新NISA」では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠を利用して一生涯にわたって運用益非課税の投資ができます。このうち、成長投資枠では株式投資をすることができます。成長投資枠での投資は、株の値上がり益はもちろん、配当金にかかる税金もゼロにできますので、より効率よくお金を増やせます。

成長投資枠では、年間240万円までの投資で得られた利益が生涯にわたって非課税にできます（成長投資枠における生涯投資枠は1200万円まで）。新NISAの成長投資枠で株主優待と配当金がともにもらえる「2倍嬉しい」銘柄を購入しておけば、株主優待をもらいつつ、配当金も非課税で受け取れてお得です。

購入する銘柄の株価にもよりますが、通常、100株買うには数万円から数十万円の投資が必要です。「いきなり100株投資するのは大変」ならば、まずは1株、10株などからはじめて、少しずつ買い増して100株にするのもひとつの方法です。

「単元未満株」の取引に対応している証券会社を利用すれば、株を1株単位で購入できます。株主優待は多くの場合100株からですが、配当金は1株からでももらえます。ですから、配当金を少しずつもらいながら、株数を増やしていくことができます。

今回は、5月に権利確定を迎える「ダブルで嬉しい」銘柄の中から、新NISAで狙いたい銘柄を3つ紹介します。なお、データは2025年4月30日時点、断りのない限り100株あたりの金額・内容を示しています。

株主優待＋配当金銘柄①クリエイトSDホールディングス（3148）

神奈川地盤のドラッグストアチェーン。関東近県に店舗網を拡大しています。医薬品や化粧品、調剤薬局だけでなく、食品・日用雑貨なども充実しています。

株主優待は自社商品券またはお米券です。優待の金額だけで見れば自社商品券のほうがお米毛お得感はありません。しかし、お米券は近隣に店舗がなくても利用可能。神奈川以外の地域の方にも優待の魅力があります。

・最低投資額　100株　30万4500円
・予想配当　6800円
・想配当利回り　2.23％
・権利確定　5月末

【株主優待】

100株以上
①500円相当の自社商品券（1000円以上の買い物で1枚利用可）
②お米券　3枚（1枚440円相当として取り扱い店で利用可）

【配当】

筆者作成

株主優待＋配当金銘柄②ニイタカ（4465）

業務用洗剤、洗浄剤、固形燃料の製造、販売を行っています。あまり聞いたことのない企業かもしれませんが、旅館や外食で温かいお料理が出されるときに使われる固形燃料の会社といえばわかる人も多いのでは。固形燃料の国内シェアは６割以上となっています。配当も4％と魅力的な企業です。

・最低投資額　100株　21万6300円
・予想配当　8000円
・配当利回り　3.70％
・権利確定　5月、11月

【株主優待】

100株以上
500円ジェフグルメカード1枚（年2回）

【配当】

筆者作成

株主優待＋配当金銘柄③ブックオフグループホールディングス（9278）

中古本大手ブックオフ（BOOKOFF）の持株会社です。書籍だけでなく、ソフト、家電製品、服飾、スポーツ用品、貴金属などさまざまな商品の買取・販売を手掛けています。株主優待では買い物券2000円分に加え、書籍の買取金額20％アップのクーポンももらえるので、本好きの方には嬉しい銘柄となっています。物価高で本も値上がりしているため、古本を読んだり不要な本を売ったりして家計の節約に繋げられます。

・最低投資額　100株　15万300円
・予想配当　2500円
・予想配当利回り　1.66％
・権利確定　5月

【株主優待】

100株以上
①自社グループ買物券　2,000円相当
※3年以上継続保有の場合、2,500円相当にランクアップ
②自社グループクーポン券2枚（書籍買取金額20%アップ）

【配当】

筆者作成

株主優待の届く時期の分散に役立つ

5月権利確定の銘柄は40銘柄（SBI証券の株主優待検索・2025年4月22日時点）と少ない月になっていますが、それでも株主優待と配当金がともにもらえる「2倍嬉しい」銘柄はあります。3月や9月、12月などではなく、あえて5月の優待に保有することで、株主優待の届く時期を分散することができます。ぜひ検討してみてください。

株主優待をもらうには、「権利確定日」という日にその企業の株を保有している必要があります。ただし、権利確定日に株を買うのでは間に合いません。株を買っても、株主としての権利が与えられるのは購入の2営業日後だからです。
したがって、権利確定日の2営業日前には株を買っておく必要があります（この2営業日前のことを権利つき最終日といいます）
2025年5月末が権利確定日の場合、5月28日（水）には株を買っておかなくてはならないので、購入の際にはご注意ください。

＊本記事で紹介した個別の銘柄については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄の株式等の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願い致します。

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稲村優貴子ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ

大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー