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23/08/12

相続・税金・年金

年収300万円から毎年10万円ずつ年収が増えた場合、年金はいくらもらえる?

年収300万円から毎年10万円ずつ年収が増えた場合、年金はいくらもらえる?

「年収が増えれば年金も増える」と聞いたことはありませんか?確かにそのとおりなのですが、実際のところ年収が増えると、もらえる年金額はどのくらい増えるのでしょうか。今回は、年収300万円から毎年10万円ずつ年収が増えた場合の年金額をシミュレーション。年収が増えることで年金額はどう増えて、最終的にいくらもらえるのか、紹介します。

年金額はどう決まる?

日本の公的年金には、20歳から60歳までのすべての人が加入する国民年金と、会社員や公務員が勤務先を通じて加入する厚生年金の2つがあります。どちらも、所定の保険料を納めることで、原則65歳から老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)がもらえます。

国民年金は、20歳から60歳までの40年間(480か月)国民年金保険料を納めることで、誰でも満額もらえます。2023年度の満額は年79万5000円(67歳以下)、年79万2600円(68歳以上)です。

一方、厚生年金の金額は、おおまかにいうと「平均年収÷12×0.005481×加入月数」という式で計算します。ですから、平均年収が多くて加入月数が長いほどたくさんもらえます。なお、この計算には、厳密には「平均年収÷12」ではなく「標準報酬月額」という数字を利用します(後述します)。
会社員や公務員は、厚生年金に加入することで国民年金にも加入しているので、老後には国民年金と厚生年金の両方から年金がもらえます。

年収300万円から毎年10万円ずつ年収が増えた場合の年金額は?

【試算の条件】
・20歳から国民年金に加入。国民年金保険料の未納はなし
・22歳で就職。以後、60歳まで38年間厚生年金に加入
・年収が300万円から毎年10万円ずつ増える(60歳時点で年収670万円)
・各種手当や賞与は考慮しない
・65歳から年金を受給した場合の金額(額面)

●年金額シミュレーション結果(国民年金+厚生年金)

(株)Money&You作成

この方が65歳からもらえる年金額の合計(年額)は、上のグラフの金額をすべて足し合わせたもので、
・国民年金:79万5000円
・厚生年金:101万2000円
合計:180万7000円
となります。月額に換算すると、およそ15万円です。

国民年金は、40年間納めることで79万5000円もらえます。したがって、1年間加入することでもらえる年金額は79万5000円÷40年=1万9875円となります。

厚生年金の増加額は、グラフ内に記載しました。たとえば、社会人1年目の23歳のときは年収300万円で働くことで1.7万円増えています。
しかし、年収が10万円・20万円上がった24歳・25歳でも同じく1.7万円しか増えていません。これは、厚生年金額が厳密には「平均年収」ではなく「標準報酬月額」で計算されているからです。

標準報酬月額とは、社会保険料を計算するための金額です。

この調査では、「各種世帯の生活意識」も調査しています。生活意識とは、生活にゆとりがあるか苦しいかを調べるものです。高齢者世帯の場合「大変苦しい」「やや苦しい」は48.3%に上りました。全世帯が51.3%ですので、

●標準報酬月額表

(株)日本年金機構のウェブサイトより

標準報酬月額は、毎年4月から6月の給与の平均額をこの表の「報酬月額」に当てはめることでわかります。たとえば、年収300万円ならば毎月の給与は25万円です。この25万円を報酬月額に当てはめると、17等級の「25万円以上27万円未満」に該当します。すると、この給与の人の標準報酬月額は「26万円」だとわかります。

厚生年金の金額は、厳密には「標準報酬月額×0.005481×加入月数」で求めます(2003年4月以降)。今回の例では、年収300万円〜320万円までは同じ標準報酬月額(17等級・26万円)なので、1年間で増える年金額も同じになる、というわけです。

年収が徐々に上がっていくと、標準報酬月額が段階的に上がり、標準報酬月額が上がることで増える年金額も上昇します。ただ、年収が数十万円増えて、標準報酬月額が1等級上がっても、増える厚生年金額は1000円〜2000円程度と、さほど多くないことがわかります。年収の差ほど、年金の差は開かない、というわけです。

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年金額を増やすにはどうすればいい?

今回紹介したように、年収を増やすことができれば年金額は増えます。しかし、その増え方はそれほど多くありませんし、なにより年収を増やすのも簡単ではありません。しかし、年金を増やすためにできることはいろいろあります。
たとえば、

・国民年金保険料の「未納」「免除」「猶予」をなくす
→所定の保険料を納めることで年金額が増やせる
・国民年金に任意加入する
→60歳から65歳までの間、自分で国民年金保険料を支払うことで、国民年金の加入期間を増やせる
・付加年金に加入する
→国民年金保険料に加えて月額400円の付加保険料を支払うと「200円×付加保険料納付月数」の分年金額が増える
・長く働く
→厚生年金には70歳まで加入できる。加入して働くことで厚生年金の金額を増やせる
・年金の繰り下げ受給をする
→年金の受給開始時期を65歳より1か月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増やせる(最大で75歳まで繰り下げることで84%増)
・iDeCoやNISAを活用する
→自分でお金を出して積み立てることで、堅実に老後資金を用意できる

といったことが考えられます。
できることから取り入れて、老後資金作りに役立てていきましょう。

畠山 憲一 Mocha編集長

1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。

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