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26/03/31

相続・税金・年金

初年度の「年金特別徴収」6月・8月の手取りは大きく減る可能性

“初年度の「年金特別徴収」6月・8月の手取りは大きく減る可能性

年金受給者は、住民税や社会保険料を「年金特別徴収」により年金からの天引きで納めます。ただし、年金特別徴収が開始する初年度は納付方法が少し複雑です。6月と8月に普通徴収で納めることになり、負担に感じることもあるので注意しておきましょう。今回は、年金特別徴収の仕組みについてわかりやすく解説します。

年金特別徴収とは?

年金特別徴収とは、公的年金から住民税や社会保険料が天引きされる仕組みです。住民税等を本人が直接納める場合には普通徴収、給与や年金から天引きで徴収される場合には特別徴収と呼ばれます。

年金も所得となり、一定額を超えると住民税が課税されます。また、年金受給者であっても、国民健康保険料や後期高齢者医療保険料、介護保険料などの社会保険料を負担しなければなりません。そのため、役所が年金を振り込むときに、住民税や社会保険料を差し引いて振り込む仕組みになっています。

年金特別徴収は、前年度に年金所得がある場合に行われるものです。年金受給を開始した年度には特別徴収はされず、原則として普通徴収により住民税等を納めることになります。

年金特別徴収は、年金徴収事務の効率化と高齢者の負担軽減のために実施されています。なお、所得税についても同様に年金から天引きされていますが、所得税の場合には源泉徴収と呼ばれます。年金支給日に振り込まれる金額は税金や社会保険料を差し引いた金額であるため、本来の支給額よりも少なくなります。

年度の前半は仮徴収、後半は本徴収

ここからは、住民税の年金特別徴収について説明します。年金は2ヶ月に1回支給されるため、年金特別徴収は年6回行われます。ただし、毎回同じ額が徴収されるわけではありません。その年の住民税の金額が決まるのは毎年6月頃なので、年度開始の4月の時点では年税額がわからないからです。

こうした事情から、前半の4月、6月、8月は仮徴収として前年度の2月と同じ金額が徴収されます。そして、後半の10月、12月、2月で残りの税額を3等分して納めることになります。

たとえば、住民税の年税額が6万6000円、前年度2月の特別徴収税額が1万円だった場合には、次のようになります。

<年金特別徴収の徴収額のイメージ(年税額6万6000円の場合)>

筆者作成

年金特別徴収の具体的な方法は、自治体によって多少異なります。ホームページ等で確認しておくのがおすすめです。

初年度は6月と8月の徴収額が多くなる

実は、上で説明した方法で年金特別徴収が行われるのは、特別徴収が開始して2年目以降になります。また、特別徴収初年度は10月から天引き開始となっており、前半は普通徴収で納める必要があります。ただし、4月の徴収はなく、6月と8月で年税額の2分の1を2分割して納め、10月、12月、2月で残りの2分の1を3分割して納めます。

たとえば、初年度の年税額を6万円と仮定すると、次のようになります。

<初年度の住民税徴収額のイメージ(年税額6万円の場合)>

筆者作成

表からわかるとおり、6月と8月は徴収額が多くなる上に、納付書または口座振替で納めなければならないため、負担に感じることがあります。

介護保険料や国民健康保険料、公的医療保険料についても、住民税と同様の年金特別徴収が行われます。支払回数などは自治体によって異なりますが、年度の前半は普通徴収となり自分で納めなければなりません。住民税と合わせると、負担が大きくなることがあります。

年金生活を始める前に知っておきたい徴収のタイミング

年金特別徴収とは、年金から税金や保険料が天引きされる仕組みですが、開始初年度は納付方法が通常と異なります。6月と8月は自分で納めなければならず、納付金額も多めになります。
年金生活を始めたばかりの時期は、収入と支出のバランスがまだ見えにくいものです。住民税や社会保険料の納付のタイミングをあらかじめ把握しておき、計画的に準備しておくことが大切です。

森本 由紀 ファイナンシャルプランナー(AFP)・行政書士・離婚カウンセラー

Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。法律事務所でパラリーガルとして経験を積んだ後、2012年に独立。メイン業務の離婚カウンセリングでは、自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、離婚してもお金に困らないマインド作りや生活設計のアドバイスに力を入れている。

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