26/03/27
50代から誰でもできる、定年までに退職金を増やす方法

50代のうちに退職給付制度を調べておこう
会社員ならば、老後資金として退職金をあてにしている人も多いことでしょう。しかし、退職金は、どの会社でも必ずもらえるわけではありません。
厚生労働省の「就労条件総合調査」(2023年)によれば、退職給付制度がある会社は74.9%で、残りの約25%の会社には退職給付制度がありません。定年直前になって慌てないためにも、定年が近い50代になったら自分の会社の制度を確認してください。
退職給付制度には、退職金を一括でもらう「退職一時金」と、受け取り方を選択できる「企業年金」の2つがあります。前出の調査では、退職給付制度がある会社のうち、69%が退職一時金制度のみを採用しています。ただし最近は、退職給付制度の見直しを行う企業も増えています。
会社によっては退職一時金制度に加えて、企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)などをあとから導入するなど、複数の制度を併用している場合もあります。
自分の退職金は、以下のいずれかの方法で確認できます。
(1)会社の就業規則を確認する
(2)会社の退職金規程を確認する
(3)人事や総務などの担当部署に問い合わせる
会社に退職給付制度があるかないか、ある場合はどんな種類の制度を導入しているか、会社の就業規則や退職金規程に必ず記載されています。わからないことがあるときや書類が見当たらない場合は、人事や総務などの担当部署に問い合わせて聞いてみましょう。
50代からでもOK、定年までに退職金を増やす方法
ここからは、退職一時金や企業年金の額面を増やす方法を考えていきます。
(1)「退職一時金」や「確定給付企業年金」を増やす
「退職一時金」や「確定給付企業年金(以下、企業型DB)」の場合、それぞれの役職・職務に何年就いているか、各職務での成果加算などのポイント制で決まることが多いです。
役職を上げられるかどうかは、自分の評価を上げるだけでなく、ポストが空いているかどうかにも左右され、運の要素も大きく、自力で増やそうとしても現実には難しいかもしれません。
できることといえば、定年までしっかりと評価を積み上げること。退職金規程に「各職務の成果加算」などが記載されている場合は、評価の積み上げが退職金を増やすことにつながります。
(2)「企業型DC」を増やす
続いて、「企業型DC」の場合、会社からの掛け金額は、役職・職務によって異なることでしょう。「退職一時金」や「企業型DB」の場合と同じく、役職を上げるのは、現実的には難しいかもしれません。
ただその一方で、企業型DCでは最終的にもらえる金額は、ご自身の運用次第です。企業型DCで投資できる商品は、元本確保型商品の「定期預金」または「保険」、そして元本変動型商品の「投資信託」です。商品ラインアップでは、圧倒的に投資信託が多くなっています。
企業型DCでは、運用益にかかる税金がゼロになりますので、お金を増やしたいなら投資信託一択です。
お金を増やしていくには「複利効果」の活用が欠かせません。複利効果とは、利息や運用益が次の利息や運用益を生み出していく効果のことです。この複利効果をより強く味方につけるには、「運用期間を長くすること」と「運用利回りを高くすること」が重要です。
企業型DCは、原則60~75歳の間に受け取りを開始します。運用期間を長くするために、受け取り開始を遅らせることもひとつの手です。
運用利回りを高くすることについてですが、運用利回りが高い、つまりリターンが高いということは、その分リスク(リターンの変動幅)も当然高くなります。
目標運用利回り別「投資信託の選び方」
どの投資信託を選ぶかは、自身のリスク許容度(損失に耐えられる度合い)を考慮して決めましょう。
目標運用利回りが3%ならば、国内外の株と債券に投資する「4資産バランス型」、同3~5%ならば、国内・先進国・新興国の株と債券、国内外の不動産(REIT)に投資する「8資産バランス型」、同5%超ならば、全世界株インデックス型や米国株インデックス型などが候補になるでしょう。
仮に50歳時点で企業型DCの資産が400万円、毎月の拠出金が3万円だったとしましょう。60歳までの10年間を、運用利回り3%で運用できると約957万円、運用利回り5%で運用できると約1117万円になる計算です。
『会社も銀行も役所も教えてくれない 定年前後の人生戦略』 頼藤太希 著
「60歳資産ゼロ」でも間に合う人生後半の資産運用戦略、忘れると大損する!定年前後の手続き、年金を有利に受け取る方法、定年後の得する暮らし方などを2択式で解説。定年前・定年後に後悔しない「賢い選択」を徹底教示する一冊
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頼藤 太希 経済評論家・マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。ファイナンシャルプランナー三田会代表。3月から日経CNBCコメンテーター。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保のアフラックにて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年に現会社を創業し現職へ。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」、フジテレビ「サン!シャイン」、BSテレ東「NIKKEI NEWS NEXT」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「定年後ずっと困らないお金の話」(大和書房)など書籍110冊超、累計200万部。日本年金学会会員。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。宅地建物取引士。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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