2024年新設・拡充で注目の株主優待銘柄5選

企業が株主に自社の商品や割引券などをプレゼントする株主優待。個人投資家には人気ですが、近年は「配当金を増やすかわりに株主優待は廃止する」など、減少傾向にあるといわれてきました。
しかし2024年、新NISAのスタートや株高などの影響もあり、株主優待を新設・拡充する企業が出てきています。新NISAをきっかけに投資を始めた方を対象に、個別株も投資の選択肢に入れてもらうことを目的とする企業が多いようです。
今回は、2024年に株主優待が新設・拡充された会社を5つ紹介します。なお、以下のデータは2024年4月19日時点のものです。

株主優待注目銘柄①：セブン＆アイ・ホールディングス（3382）

株価:1999.5円
100株価格：19万9950円
市場：東証プライム
権利確定日：初回は2024年8月末、それ以降は毎年2月末

コンビニエンスストア「セブンイレブン」をはじめ、スーパーや専門店、金融サービス、ITなど、さまざまな事業を行っているセブン＆アイ・ホールディングス。
2024年4月10日、100株以上を保有する株主にグループ店舗で利用可能な共通商品券を贈る株主優待を実施することが発表されました。

商品券の金額は、
・保有株式が100株〜399株
3年未満の保有…2000円、3年以上の保有…2500円
・保有株式が400株〜699株
3年未満の保有…2500円、3年以上の保有…3000円
・保有株式が700株以上
3年未満の保有…3000円、3年以上の保有…3500円
になります。

株主優待注目銘柄②：デュアルタップ（3469）

株価：928円
100株価格：9万2800円
市場：東証スタンダード
権利確定日：6月末

2006年に設立されたデュアルタップは、不動産の開発や管理、販売を行う会社です。メイン事業である都市型マンション販売「XEBEC」は、企画から施工、管理まですべて自社で行っています。

2024年4月8日、デュアルタップは、100株以上の株主に向けた株主優待を新設すると発表。6月末時点で100株以上を保有していれば、クオカード4000円分がもらえます。保有期間が1年以上であれば、もらえる金額が5000円分にアップします。

デュアルタップの2024年4月19日時点での終値は928円。100株購入して4000円分のクオカードを受け取った場合の優待利回りは4.31%。5000円分を受け取ると5.38％の優待利回りとなります。

株主優待注目銘柄③：丸千代山岡家（3399）

株価：7990円
100株価格：79万9000円
市場：東証スタンダード
権利確定日：1月末・7月末

丸千代山岡家は、濃厚豚骨スープが魅力のラーメン屋「ラーメン山岡家」を全国に150店舗以上展開している会社です。丸千代山岡家では以前から株主優待を実施しており、保有株式数に応じてラーメン無料券やお米などを受け取ることができました。

丸千代山岡家は2024年4月末を基準に、1株から2株の株式分割を行うことを発表しました。しかし、株式分割後も優待に必要な株数は変わらないため、実質半分の投資額で同じ優待を受けることができるようになります。

分割後の株式数が100株〜499株の場合、ラーメン無料券2枚、米2キロ、乾麺セット1個のうちいずれかを選んで受け取ることができます。500株〜999株の場合、ラーメン無料券4枚、お米4キロ、乾麺セット2個となり、さらに保有株数が多いともらえる優待の量が増えていきます。

例えば、分割前400株を所有していた方がもらえる優待は、ラーメン無料券2枚、米2キロ、乾麺セット1個のうちいずれかでした。分割後は400株が800株になるため、ラーメン無料券4枚、お米4キロ、乾麺セット2個のうちいずれかを受け取れるようになります。つまり、同じ金額で2倍の優待を受けられるようになったということです。

株主優待注目銘柄④：楽天銀行（5838）

株価：3270円
100株価格：32万7000円
市場：東証プライム
権利確定日：3月末

楽天銀行は楽天グループの子会社で、日本最大級の売上を持つネット銀行です。取引ごとに楽天ポイントが貯まり、それを振り込み手数料などに使用することができます。

楽天銀行は、2024年2月22日に株主優待を新設すると発表。2024年3月末時点で100株以上保有しており、さらに楽天銀行に口座を持っている方を対象に行われる優待です。

優待によって、6ヶ月円定期預金では、金利が0.25％上乗せされます。楽天銀行口座を給与受け取りに設定している場合はさらに0.25％、合わせて0.5％上乗せされます。
満期日を選べない楽天エクステ預金の場合、200万円以上預け入れると1万円のキャッシュバックが受けられます。楽天銀行口座を給与受け取りに設定している場合は、さらに1万円が追加でキャッシュバックされます。

株主優待の期間中に楽天銀行住宅ローン（変動金利型）の融資を実行する場合は、事務手数料が3万円キャッシュバックされます。これも、楽天銀行口座を給与受け取りに設定している方はさらに3万円上乗せしてキャッシュバックされます。

ほかにも、外貨定期預金キャッシュバックや楽天銀行フラット35キャッシュバックなど、楽天銀行口座を持っている方が利用できるさまざまな優待が新設されました。