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21/09/30

相続・税金・年金

年収750万円と1500万円、年収に2倍の差はあっても将来の年金額が同じなのはなぜか

日本の公的年金には、国民年金と厚生年金があります。このうち厚生年金は、年収が高くなると納める保険料が高くなり、将来受け取れる年金額がアップするしくみ……なのですが、実は年収750万円の人と1500万円の人が受け取る年金額は、ほぼ同じです。年収が2倍違うのに、なぜ年金額はほぼ同じなのでしょうか。その理由を解説します。

年収750万円と1500万円、年収は2倍違っても年金はほぼ同じ

会社員・公務員の場合、国民年金と厚生年金の保険料を毎月の給与から天引きで支払っています。そうすることで老後、年金を受け取る際に、国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)の両方を受け取ることができます。

国民年金は原則20歳〜60歳までの40年間にわたって所定の国民年金保険料を支払えば、年収がいくらであろうと、誰もが満額が受け取れるしくみです。2021年度の満額は78万900円となっています。

一方、厚生年金の金額は、おおまかにいうと「平均年収÷12×0.005481×加入月数」という式で計算できます。この計算式から、平均年収が高く、加入月数が多いほどもらえる金額が増えることがわかります。

それを踏まえた上で、年収750万円の人と1500万円の人が将来もらえる年金額を紹介します。仮に国民年金の保険料を40年納め、23歳〜60歳までの38年間ずっと厚生年金に加入していた場合、年収750万円の人と1500万円の人が受け取る年金額は次のようになります。

●年収750万円の人

年233.0万円(老齢基礎年金78.1万円+老齢厚生年金154.9万円)月額約19.4万円

●年収1500万円の人

年240.5万円(老齢基礎年金78.1万円+老齢厚生年金162.4万円)月額約20.0万円

なんと、年収750万円の人と1500万円の人の年金額には、年7.5万円、月額約6000円しか差がありません。「年収が2倍だから年金も2倍」どころか、ほとんど同じといってもいいほどの差しかないのです。

理由は「納める厚生年金保険料」にあり

年収750万円の人と1500万円の人の年金額がほとんど同じになる理由は、納める厚生年金保険料の金額にあります。実は、厚生年金保険料の金額には、上限があるのです。

会社員・公務員が負担する厚生年金保険料の金額は、「標準報酬月額」に9.15%を掛けた金額です。標準報酬月額とは、社会保険料を計算しやすくするための金額のことです。

●標準報酬月額と保険料の一覧表

日本年金機構「保険料額表(令和2年9月分~)」より

この表の左列、「88,000」から「650,000」までの金額が標準報酬月額です。全部で32等級に分かれています。標準報酬月額を調べるときは、毎年4月から6月の給与平均額を、表内の「報酬月額」に当てはめます。該当する報酬月額がわかったら、その行の標準報酬月額がその人の標準報酬月額、というわけです。

たとえば、4月から6月までの給与平均額が30万円のAさんの場合、報酬月額は「290,000〜310,000」に該当します。これによって、標準報酬月額は30万円(19等級)だとわかる、というわけです。
会社員・公務員の人が負担する厚生年金保険料の金額は、標準報酬月額に9.15%を掛けた金額ですから、Aさんの厚生年金保険料は30万円×9.15%=2万7450円となるのです。表の一番右の列、「折半額」の金額とも合っていることがわかります。

ちなみに、実際に納めている厚生年金保険料は標準報酬月額の18.3%。会社員・公務員の厚生年金保険料は「労使折半」といって、勤務先も同じ金額(標準報酬月額の9.15%)を負担してくれています。そう考えると、会社はありがたい存在ですね。

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年収750万円の人と1500万円の人の標準報酬月額はいくら?

では、年収750万円の人と1500万円の人の標準報酬月額はいくらなのでしょうか。

●標準報酬月額には上限がある

筆者作成

上で紹介したとおり、標準報酬月額は32等級までとなっています。4月から6月までの給与平均額が63万5000円以上の方は、すべて32等級となります。
平均年収750万円だと、毎月の給与平均額は62万5000円なので、32等級にはわずかに届きません。しかし31等級で、標準報酬月額は62万円となります。それに対して、平均年収1500万円の場合、毎月の給与平均額は125万円。63.5万円を大きく超えていますが、標準報酬月額は上限の32等級となります。

●年収1500万円でも標準報酬月額は上限以上に増えない

筆者作成

たとえ年収1500万円でも、厚生年金保険料は標準報酬月額65万円(年収762万円以上)の人と同じ。支払う保険料が同じということは、将来の年金額も年収750万円の人とほぼ同じになってしまう、というわけです。

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公的年金の不足を補う4つの方法

日本の年金の平均受給額(国民年金+厚生年金)は14.6万円ほど。そこから見れば、月20万円も年金がもらえるなんてうらやましいと思われるかもしれません。しかし、お金持ちは概して生活レベルも高くなりがちです。極端にいえば、今年収1000万円でも2000万円でも3000万円でも、将来の年金額は同じなのですから、今年収が高いほど、年金生活との収入のギャップが大きくなってしまいます。年金生活開始後に一気に生活レベルを下げるのは、簡単なことではないでしょう。

高年収の方であっても、公的年金でまかなえない部分については、前もって準備をしておく必要があります。そこで、公的年金の不足を補う方法を4つ、紹介します。

●公的年金の不足を補う方法1:長く働いて勤労収入を得る

まずは働くこと。働いて勤労収入を得ていれば、その分お金を貯めたり使ったりできます。すでに日本人の平均寿命は男性81.64歳、女性87.74歳(厚生労働省「令和2年簡易生命表」)。90歳、100歳と長生きする方も毎年増えています。働くと、お金を得られるだけでなく、健康促進にも役立ちますし、社会との関わりを保っていきいきと生活できるでしょう。

●公的年金の不足を補う方法2:70歳まで厚生年金に加入する

原則20歳〜60歳までしか加入できない国民年金に対し、厚生年金は70歳まで加入できます。再雇用や定年延長などで働き、厚生年金に加入すると、厚生年金の加入期間が増えますので、受け取れる年金も増えます。
たとえば、年収300万円で60歳〜70歳までの間、10年間厚生年金に加入して働くと、公的年金が年16.4万円増える計算です。仮に70歳まで働いて年16.4万円年金が増えた場合、70歳から90歳までの20年間に受け取れる金額は328万円も多くなります。年金は、生涯にわたって受け取れるお金。長生きするほど、増額のメリットが大きくなります。

●公的年金の不足を補う方法3:年金の繰下げ受給をする

年金の受け取りは原則65歳からですが、66歳以降に遅らせることができます。これを年金の繰下げ受給といいます。1か月受け取りを遅らせることで年金額は0.7%増額。75歳まで繰り下げることで最大で84%年金額が増えます。
仮に、65歳から月20万円受給できるという人が70歳まで繰下げ受給を行なった場合、受け取れる金額は28.4万円に。さらに75歳まで繰下げ受給をすると、月36.8万円に増える計算です。84%増加のインパクトは大きいですね。もちろん、働くなどして他の収入を得たり、貯蓄や投資などで年金と別のお金を用意したりして、繰下げ期間中の生活費を確保する必要はありますが、老後の年金を大きく増やせます。

●公的年金の不足を補う方法4:iDeCoやつみたてNISAなどで自分年金を準備する

国民年金や厚生年金を増やすだけでなく、自助努力で老後資金を準備するのもいいでしょう。その際、優先的に活用したいのは、非課税のメリットが生かせるiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)やつみたてNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)です。

iDeCoは自分で掛金を出して老後資金を積み立てる制度。積み立てたお金は、原則60歳以降に受け取ることができます。iDeCoでは、自分で出した掛金が全額所得控除できるため、毎年所得税や住民税を安くできます。そのうえ、投資信託などの運用益が非課税にできます。さらに、資産を受け取るときにも、税金を安くするしくみを活用できます。

また、つみたてNISAは毎年40万円までの投資の運用益を最長20年間にわたって非課税にできる制度。金融庁の基準を満たしたおよそ200本の投資信託に長期・積立・分散投資することで、お金を堅実に増やすことを目指します。iDeCoと違い、所得控除のメリットはないのですが、資産はいつでも引き出せるので、自由度が比較的高いといえます。

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まとめ

冒頭で「厚生年金は、年収が高くなると納める保険料が高くなり、将来受け取れる年金額がアップするしくみ」とお話ししました。しかし、これは年収750万円程度までの話。それ以上になり、標準報酬月額が65万円に達すると、それ以上保険料も上がらなくなり、受け取れる年金も増えなくなります。老後のお金が心許ないのというのであれば、今回ご紹介した方法を活用して、公的年金を補い、老後資金を増やす取り組みをスタートさせてください。

今回の内容は動画でも紹介しています。よろしければご視聴ください。

頼藤 太希 (株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント

中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、アメリカンファミリー生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営。資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『はじめての資産運用』(宝島社)、『1日5分で、お金持ち』(クロスメディア・パブリッシング)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂)など著書多数。日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員。twitter→@yorifujitaiki

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住居:賃貸マンション
職業:夫(彼) 正社員、私 アルバイト
貯金:夫(彼) 約4000万円、私 約2500万円
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年齢:私 53歳、妻 37歳 娘 小学校6年生
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