19/04/08
【歴女の投資術】「株を買うならトヨタ」は本当? トヨタ自動車3つの魅力
歴女の投資ファイル 11の巻 トヨタ自動車<7203>
小さなベンチャー企業が、これまでなかった独創的なサービスや商品を世に送り出し、大企業へと成長するー。
投資で勝つにはまずは歴史から。このシリーズでは、様々な企業(銘柄)の歴史をご紹介致します。
その1:安定的な高配当銘柄
トヨタ自動車は世界シェアトップ級の大手自動車メーカーで、日本を代表するグローバルカンパニーです。安定的な高配当銘柄としても知られ、現在の予想配当利回りは3%を超えています。この低金利時代、銀行預金金利(0.01%程度)と比較するとお得なのがわかりますね。(2019年3月末)
その2:日本最強のカリスマ創業者
トヨタ自動車の創業者、豊田喜一郎氏は1894年、豊田紡績創業者で発明家の豊田佐吉の長男として静岡県湖西市に生まれます。
東京帝国大学工学部機械工学科を卒業し、1921年に豊田紡績に入社。
視察旅行で訪れた米国で、街中にクルマが溢れているのを目の当たりにして「日本も必ず自動車の時代が来る!」と確信します。
本業の傍ら自動車の研究を始めた喜一郎氏は「大衆のための自動車を自らの手で作りたい」と1933年に豊田紡績の片隅に「自動車部」を立ち上げます。
当時日本には自動車を作る基盤も技術力もなく、国産自動車にチャレンジするなんて無謀だ、と誰もが思っていました。しかし「日本が一流国になるには自動車産業がどうしても必要だ」と説く喜一郎氏の情熱に心を動かされ、多くの人々が彼の周りに集まってきます。
数多くの試作と失敗を重ねて1935年に「GI型トラック」を発売。しかし故障が頻繁に起こります。喜一郎氏は自ら現場に駆けつけ、謝罪し修理を行うと同時に故障の原因を徹底的に調ベ、改良を重ね、品質向上に努めます。
トヨタの「お客様第一」「品質第一」はここに原点があります。
1936年には「トヨタAA型自動車」が完成、1937年にはトヨタ自動車株式会社を設立しました。
戦後、経営危機や労働争議により喜一郎氏は社長を辞任。その後業績が回復したことで、社長復帰が決まった直後に脳溢血で倒れ逝去、享年57歳でした。
1955年に同社は喜一郎氏の悲願であった本格的国内乗用車「トヨペットクラウンRS型」を投入し、世界中の人々に受け入れられました。
その3:堅調な業績&イノベーション力の高い企業
出所:ヤフーファイナンス
トヨタは2019年2月に2019年3月期の業績予想の見直しを発表。純利益の見通しを、従来予想から25%減とする下方修正を発表しました。しかしこれは会計処理の影響であり、本業の儲けである営業利益は前期比横ばいの2兆4千億円のまま変更していません。市場のコンセンサスは4.7%の増益を予想しており、会社側の数字は保守的と株式市場は見ていることになります。
ただ現在トヨタ自動車の株は貿易戦争や世界景気減速リスクなどから、業績堅調でも積極的な買い手不在の状況が続いています。投資する際は、これらの動向に注意する必要があります。
技術革新により、自動車業界における競争は激化しています。同社は、コネクティッドカー(インターネットに接続する機能を備えた車)、EV、自動運転などの開発に本腰を入れて、積極的に投資しています。
車を作る会社からモビリティカンパニー(人々の様々な移動を助ける会社)目指して、同社はコネクティッド&MaaS戦略(全ての車をコネクティッド化&AIが搭載された高度な車を安全な移動サービスとして社会に普及する戦略)を掲げ推し進めています。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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