26/02/05
親の国民健康保険料・介護保険料を払った場合、自分の社会保険料控除にできるって本当か

2月になると、確定申告のことが気になり始めます。年末調整は済んだものの、確定申告で税金が少しでも取り戻せないかと考える方も多いでしょう。
親孝行として、本人に代わって国民健康保険料や介護保険料を支払っている分が控除になるなら、いくらか節税できるかもしれません。
今回は、両親の国民健康保険料や介護保険料を家族が支払っているケースについて、社会保険料控除の対象にできるかどうかを確認していきます。
社会保険料控除とは
所得税において、所得金額の計算では考慮できない個人的な事情や社会的な配慮を反映させるために、課税標準(税金を計算する際に税率を掛ける基礎となる金額)から差し引く金額が設けられています。これを所得控除といいます。
所得控除のうち社会保険料控除は、納税者本人、または納税者と生活を一にする親族の負担すべき社会保険料を納税者本人が支払った場合、その年に支払った社会保険料の全額を控除することができる控除です。社会保険料控除は、支払った人の社会保険料控除として適用されます。また、過去何年分かをまとめて支払った場合でも、その年中の支払額を控除の対象とすることができます。
社会保険料控除の控除対象となる社会保険料には、健康保険料、国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料、厚生年金保険料、国民年金保険料、国民年金基金の掛金、共済組合の掛金などがあります。
所得税は、所得が高くなるにつれて税率が上がっていく超過累進課税の制度を取っているため、同じ世帯であれば所得が大きい人が国民健康保険料や介護保険料を負担すると、それぞれが支払うよりも節税になる可能性があります。節税の効果は、所得税ばかりではなく、住民税にも影響します。
どのような場合に納税者の社会保険料控除にできるのか?
結論からいうと、両親の国民健康保険料や介護保険料を支払った場合に、両親と生活を一にしており、保険料が普通徴収の場合には納税者自身の社会保険料控除にできます。
保険料を納める方法には、口座振替または納付書で支払う「普通徴収」と年金から天引きされる「特別徴収」があります。親の年金から天引きされて支払った特別徴収の社会保険料は、本人のみの控除であり、子どもである納税者の控除に加えることはできません。
以前は国民健康保険料を特別徴収で納めていませんでしたが、平成20年4月から世帯主の年金から天引きする仕組みを取り入れました。導入の主な理由は、高齢化社会が進むに伴い、納税者の手間を省き、納め忘れを防止して保険料の支払いの確実性を高めるというものでした。
普通徴収になる場合はどんなとき?
国民健康保険料や介護保険料の納付方法は、場合によっては年金から天引きされず、口座振替や納付書で納める普通徴収になる場合があります。
次の事由に該当するときには普通徴収になります。
・支給年金額が年間18万円未満の場合
・4月1日以降に65歳になった場合
・年度の途中で引っ越してきた場合
・年度途中で保険料の変更があった場合
・世帯主が後期高齢者医療制度に移行した場合
・同一の月に介護保険料と国民健康保険料の合計額がその月に支払われる年金受給額の2分の1を超えている場合 など
このうち、年度の途中で65歳になった場合や引っ越しで転入した場合は、初めは普通徴収ですが、6か月から1年後には、特別徴収に変更されます。
社会保険料を負担しているなら確定申告を
両親の社会保険料を負担していても、納税者本人の名義でない社会保険料だから、控除はできないと思っていた方は、確定申告をするようにしましょう。実際に誰が社会保険料を負担しているかが重要になります。家族の分だからといって、あきらめないでくださいね。
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池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®
証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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