25/03/03
【新NISA】株主優待と配当金「2倍嬉しい」3月銘柄3選

株式投資をするうえで、高配当で株主優待がある銘柄は人気があります。株主優待を実施している約1500銘柄のうち、3月権利確定の銘柄は約800社と、1年でもっとも多い月になっています。ですから、じっくりと銘柄を選んでいきましょう。
今回は、高配当で自社商品や特産品など毎年内容が変わる「お楽しみ」がある銘柄を3つ、予算15万円以内で紹介します。
新NISAなら株主優待をもらいながら配当金も非課税で受け取れる!
2024年に制度が改正された「新NISA」では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠を利用して一生涯にわたって運用益非課税の投資ができます。このうち、成長投資枠では株式投資をすることができます。成長投資枠での投資は、株の値上がり益はもちろん、配当金にかかる税金もゼロにできますので、より効率よくお金を増やせます。
成長投資枠では、年間240万円までの投資で得られた利益が生涯にわたって非課税にできます(成長投資枠における生涯投資枠は1200万円まで)。新NISAの成長投資枠で株主優待と配当金がともにもらえる「2倍嬉しい」銘柄を購入しておけば、株主優待をもらいつつ、配当金も非課税で受け取れてお得です。
株価にもよりますが、100株買うには数万円から数十万円の投資が必要。「いきなり100株投資するのは大変」ならば、まずは1株、10株などからはじめて、少しずつ買い増して100株にするのもひとつの方法です。
「単元未満株」の取引に対応している証券会社を利用すれば、株を1株単位で購入できます。株主優待は多くの場合100株からですが、配当金は1株からでももらえます。ですから、配当金を少しずつもらいながら、株数を増やしていくことができます。
今回は、3月に権利確定を迎える「ダブルで嬉しい」銘柄の中から、新NISAで狙いたい銘柄を3つ紹介します。なお、データは2025年2月28日時点、断りのない限り100株あたりの金額・内容を示しています。
株主優待+配当金銘柄①:ヤマト (1967)
群馬をはじめ関東に営業の基盤をおく、空調・衛生等の管工事を行う企業です。水質保全技術、配管の工場生産化に独自性があります。 株主優待を廃止する企業もあるなか、同社は2025年から株主優待を新設。2025年3月から1年間継続保有した株主に優待が贈られます。3月、9月、翌年3月と3回同じ株主番号で継続保有が必要であるため、優待が受け取れるのは2026年6月以降になる見込みです。3000円相当の群馬特産品、どんなものが来るのでしょうか。ワクワクする銘柄です。
・最低投資額 100株 14万円(1年以上継続保有が条件)
・予想配当 3500円
・予想配当利回り 2.45%
・権利確定 3月20日
【株主優待】
100株以上 3000円相当の地元特産品
子会社(株式会社ロードステーション前橋上武)が運営する道の駅「まえばし赤城」が取り扱う特産品
または同道の駅温浴施設「赤城の湯」入浴券5枚
または自然保護団体への寄付のいずれか
【配当】

筆者作成
株主優待+配当金銘柄②:マンダム(4917)
「うーん、マンダム」というCM(1960年代後半から1970年代はじめに放送)で男性整髪料で一世を風靡したマンダムも株主優待を実施しています。男性化粧品だけではなく女性用の洗顔、ヘアケア製品等も取り扱っています。
以前は5000円相当の優待品がもらえると優待界で大人気でしたが、最近は5つほどの自社商品が贈られます。明記されていませんが1500円から2000円相当のようです。
・最低投資額 100株 12万7200円(1年以上継続保有が条件)
・予想配当 4000円
・配当利回り 3.14%
・権利確定 3月末
【株主優待】
100株 化粧落としシート、洗顔など自社商品5点
(筆者の体感予想1500円~2000円相当)
【配当】

筆者作成
株主優待+配当金銘柄③:日精樹脂工業(6293)
射出成形メーカーの最大手です。射出という仕組みでプラスチック製品を形成する機械を製造・販売しています。同社の株主優待は長期保有の条件がないため、3月に権利確定していれば優待がもらえます。優待が本社の長野県の坂城町の特産品であるため、長野のどんな商品が届くのか楽しみな銘柄です。
・最低投資額 100株 9万1100円
・予想配当 3500円
・予想配当利回り 3.84%
・権利確定 3月末
【株主優待】
100株以上 1500円相当長野県坂白蝶特産品
【配当】

筆者作成
自分が使える優待かを確認しよう
3月権利確定の銘柄は一年で一番選択肢が多い月となっています。生活に使えるQUOカードや商品券の銘柄もいいですが、株主優待ならではの自社商品や地元特産品は届く楽しみがあってよいですね。
もちろん、ただ単にもらえる優待で銘柄を選んでしまうと、興味のない自社商品や使えない地域の優待券が届く可能性もあります。単に利回りだけで選ぶのではなく、十分優待の内容を確認しましょう。
株主優待をもらうには、「権利確定日」という日にその企業の株を保有している必要があります。ただし、権利確定日に株を買うのでは間に合いません。株を買っても、株主としての権利が与えられるのは購入の2営業日後だからです。
したがって、権利確定日の2営業日前には株を買っておく必要があります(この2営業日前のことを権利つき最終日といいます)
2025年3月末が権利確定日の場合、3月27日(木)には株を買っておかなくてはならないので、購入の際にはご注意ください。
*本記事で紹介した個別の銘柄については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄の株式等の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願い致します。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー

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