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24/02/04

資産運用・経済

【新NISA】マネーコンサルタント頼藤太希ならこう使う

【新NISA】マネーコンサルタント頼藤太希ならこう使う

※本記事ではアフィリエイト広告を利用しています。

新NISAは、売却益・配当金・分配金といった運用益にかかる税金20.315%が一生涯ゼロになる制度。旧NISAより投資できる金額も増え、つみたて投資枠と成長投資枠の2つを併用しながらより自由度の高い投資ができるようになりました。

今回は、経済評論家/マネーコンサルタントとして活動する筆者が実践している新NISA活用戦略をご紹介します。

マネーコンサルタント頼藤太希のコア・サテライト戦略

新NISA戦略を紹介する前に、筆者が実践しているコア・サテライト戦略を紹介します。

<頼藤太希のコア・サテライト戦略>

(株)Money&You作成

コア・サテライト戦略は、資産全体を「コア」と「サテライト」の2つに分けて運用する投資戦略です。
投資の運用成績は、資産配分で9割が決まります。プロの機関投資家は、お金を減らさずに増やすために、守りの資産をつくったうえで攻めの投資を行います。

個人で投資を行うときも、考え方は同じです。資産の7〜9割を占める守りの資産(コア資産)では預貯金や債券、インデックスファンド・バランスファンドといった比較的リスクの低い資産を活用し、お金を堅実・安定的に増やすことを目指します。

残りの1〜3割の攻めの資産(サテライト資産)では、個別株やアクティブファンドといった、リスクの高い資産で利益の積み増しを狙います。

図のように、投資については日本株、米国株、ETF、アクティブファンド、不動産投資、金投資、FX、暗号資産(仮想通貨)など、幅広く実践。小さな会社も経営しているので、小規模企業共済へ加入し、そこにも毎月上限いっぱい積み立てています。さらに、企業型確定拠出年金を自分の会社で導入し、そちらにも上限いっぱい積み立てているのです。

日頃、お金や投資のことをみなさんにお伝えする際に、自分自身が実践していないと説得力がないですから、いろいろな投資をしております。

マネーコンサルタント頼藤太希は新NISAをどう使う?

筆者の毎月の積立投資金額は40万円以上。そのような状況ですので、2024年以降は、新NISAで利用できる最大額、月30万円の投資を行っていきたいと考えています。

<マネーコンサルタント頼藤太希は新NISAをこう使う>

(株)Money&You作成

楽天証券にNISA口座を開設し、毎月積立で月30万円ずつ投資していきます。5年で生涯投資枠の1800万円を使いきる予定です。

楽天証券を選ぶ理由は、大きく次の3つです。
・楽天証券で元々「つみたてNISA」をやっている
・楽天カードユーザーで元々ポイント還元を受けている
・楽天銀行とのマネーブリッジによる金利アップは地味に大きい

筆者は元々楽天証券で旧NISAのつみたてNISAを利用していました。そのうえ、楽天カードを利用していてポイント還元も受けています。そして、楽天銀行とのマネーブリッジによる金利アップの恩恵も大きく受けています。マネーブリッジでは、楽天銀行の預金残高300万以下の部分には0.1%、300万円を超えた部分には 0.04%の金利がもらえます。

よく楽天証券とSBI証券のサービスの比較がされますが、主なサービスには大差ありません。SBI証券のクレカ投資では最大5%のポイント還元が受けられますが、これは年会費3万3000円の「プラチナプリファード」というクレカを利用した場合のもの。通常カードであればどちらも0.5%で変わりません。

また、投信保有ポイントについても以前はSBI証券に分があると言われてきましたが、楽天証券でも「楽天プラス」シリーズの6商品(2024年1月31日時点)に限り毎月の保有残高に応じて楽天ポイントを付与する「投信残高ポイントプログラム」ができましたので、両社のサービスはますます遜色がない状態になっています。したがって、筆者は楽天証券で投資を続けようと思っています。

また、毎月積立と毎日積立を検証すると、収益率はわずかに毎日積立のほうが有利なのですが、クレカ積立では毎月積立しかできません。ですから、その差は気にせずに毎月積立を選んでいます。

新NISA「つみたて投資枠」投資商品、選んだ理由は?

筆者は新NISAのつみたて投資枠で「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」に10万円投資することにしました。実は2023年6月に「BUSINESS INSIDER」で書いた記事では「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」に投資すると紹介していますが、後から変更しました。その理由は3つあります。

①連動する指標のリターンに大きな差がない
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは「FTSEグローバルオールキャップインデックス」(以下FTSE)、楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドは「MSCIオールカントリーワールドインデックス」(以下MSCI)という指標に連動します。

<FTSEとMSCIの違い>

(株)Money&You作成

両指数ともに、ポートフォリオを構成する国の比率や、ポートフォリオに占める日本・米国の組入割合は大差ありません。FTSEには小型株が含まれているので、銘柄数が多くなっており、世界株式市場カバー率も高くなっています。
しかし、FTSEとMSCIの年率リターンの差はわずか。2023年12月末時点ではMSCIのほうが若干高くなっています。もっとも、観測時期によってはFTSEのほうが高くなるときもあり、MSCIが優れているという話ではないことに注意が必要です。
どちらでも値動きに大差ないので、気軽に選んで問題ないです。

②信託報酬が安い
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドの信託報酬は年0.0561%と、同じMSCIに連動する投資信託の中でも最安水準です。「オルカン」の愛称で人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬も年0.05775%ですから、楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドのほうが安くなっています。厳密には、信託報酬以外のコスト(実質コスト)は運用から1年経たないとわかりませんが、そこまで大きな差にはならないでしょう。

③投信残高ポイントプログラムでポイントがもらえます。
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドは楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象。投資すると、年率0.017%のポイント還元が受けられます。投信残高ポイントプログラムの対象商品は6商品あります(2024年1月31日時点)。

<投信残高ポイントプログラムの対象商品>

(株)Money&You作成

楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドの信託報酬からポイント還元率を引いた実質の負担率は0.0391%とさらに安くできますので、つみたて投資枠では楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドに10万円投資することにしました。

新NISA「成長投資枠」投資商品、選んだ理由は?

上の図でも示しましたが、筆者は新NISAの成長投資枠で
「楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド」 月10万円
「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」 月5万円
「バンガード・米国増配株式ETF(VIG)」 月5万円
投資することにしました。

人気のある米国株価指数といえばS&P500ですが、このパフォーマンスを凌駕するのがNASDAQ100です。

NASDAQ100は、米国のNASDAQ上場企業から金融業を除いた、時価総額の上位100社の銘柄から算出される米国株価指数です。成長が著しい企業の場合、「積極的な投資をしたことで赤字」になっているケースがありますが、そうした赤字企業も指標に採用することがあります。つまり、成長力の高い、イノベーションの種を早期に取り入れることが期待できるというわけです。

<S&P500とNASDAQ100のリターン比較>

2007年末〜2022年末までの15年間の運用成績は、S&P500が年率8.8%、NASDAQ100は年率12.8%です。年率のボラティリティ(価格変動の度合い)はS&P500が21%、NASDAQ100が23%と大差はありません。グラフの推移で見ると一目瞭然ですね。あくまでも過去のデータなので、今後もS&P500を上回るとは限りませんが、期待を込めて投資します。

NASDAQ100はテクノロジーセクターの銘柄が57%と半数以上を占めている一方で、金融セクターのポジションはゼロ。石油ガスセクターのポジションも少なくなっています。金融市場の下落リスクの影響・エネルギー市場の混乱の影響も低くなっています。
NASDAQ100で積極的にリターンを狙いつつ、分散投資の効果も生かすことを考えています。

NASDAQ100に投資できる信託報酬の安い投資信託としては、これまで「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」(信託報酬年0.2035%)を挙げてきましたが、2024年1月30日に「楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド」(信託報酬年0.198%)が登場しました。しかも、楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンドは先に触れた投信残高ポイントプログラムの対象でもありますので、ポイント還元も受けられます。したがって、楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンドに投資することに決めました。

また、高配当株ETFの「VYM」と連続増配株ETFの「VIG」にも5万円ずつ投資します。

<高配当株ETF「VYM」と増配株ETF「VIG」>

(株)Money&You作成

両ETFの配当利回りを見るとVYMのほうが高いので、VYMに10万円投資すればいいのでは?と思われる方もいるでしょう。しかし、VIGには暴落相場に強いという特徴があります。暴落中でも増配を続けるため、値下がりしにくいのです。もちろんVIGも、ときには市場に連れて下がるかもしれません。しかし、VIGには下がりづらくていち早く回復しやすいという特徴もあるので、VYMとVIGをブレンドしています。トータルリターンは、VIGのほうが高くなっていますね。
楽天証券の設定画面では、それぞれ金額指定5万円、円貨決済としています。

筆者が老後の生活を送るまでは、定期的な配当収入は不要で、FIRE(経済的自立・早期リタイア)をする予定もなく、もらっても再投資するだけではあります。しかし、それでもこの2つのETFに投資する理由は、高配当株や増配株に投資しておいて資産が増えた場合、その配当にかかる税金も非課税になるからです。

たとえば、2つのETFへの投資金額600万円が、老後まで時間をかけて仮に3000万円になった場合、その3000万円から得られる配当への20.315%の税金はかかりません。
仮に配当利回りが3%だとしたら、毎年90万円が非課税でもらえる計算です。ただし新NISAを利用しても、配当金には米国の税金10%がかかる(二重課税にならないので、外国税額控除は使えない)点には注意が必要です。

以上、頼藤太希の新NISAの使い方を紹介しました。今回紹介した使い方は、あくまで筆者のものですので、実際の投資に当たってはご自身の資産状況やリスク許容度などを考慮して各自ご判断ください。

今回の内容は、動画でも紹介しております。ぜひご覧ください。


頼藤 太希 マネーコンサルタント

(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki

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