19/08/13
40代・50代の株式投資! 投資のプロオススメの攻略法とは?
アラフォー・アラフィフ世代のお金の貯め方・増やし方【第3話】
人生100年時代と言われる今、貯金だけではどんなに頑張ってもお金は増えません。
そこで注目したいのが“投資”です。
このシリーズでは、アラフォー、アラフィフ世代の様々なお金の増やし方を、OLのるり(40)、公務員のさゆみ(45)、ファイナンシャルプランナー(FP)のエミ(50)の3人でお伝えします。
今回のテーマは株式投資です。
株式投資には2種類ある
3人は、カードのババ抜きゲームをしています。
さゆみ「また、るりの負けね! 3連敗」
るり「私、昔っからババ抜きゲームって弱くて…。何か必勝法ってない?」
さゆみ「ババ抜きは運と心理戦のゲーム。必勝法なんて無いわよ。ねえ、エミさん」
エミ「そうね。でも必勝法はなくても、コツや攻略法を知っていれば、勝てる可能性はぐんと広がると思う」
るり「そういえば、エミさん。前回、お金を増やすには、基本は積立投資信託でコツコツ、プラスアルファで株式投資と言ってましたけど、株式投資のコツや攻略法ってあるんですか? このままじゃ私、株を始めたとしてもババを引いちゃいそうです」
エミ「とっておきの方法を教えてあげるわね。でも、まずは基本を押さえることが先。ではここで質問。株式投資で得られる利益には2種類あるって知ってる?」
るり「2種類?」
エミ「株を買って値上がりしたところで売って得る値上がり益と、年に数回払われる配当金の2つがあるのよ」
40代、50代は配当金狙いの株式投資がオススメ
さゆみ「私たちみたいな40代、50代はどちらを狙えば良いのですか?」
エミ「株式投資というと値上がり益をイメージしがちだけれども、私たち世代の攻略法としては配当金狙いがオススメ。配当とは、会社が稼いだ利益の一部を株主に配分すること。つまり配当金は株を持っているだけで得られる利益なの。上場企業の配当総額は過去最高を更新中で、配当利回りが4%以上の会社もゴロゴロしているわ」
さゆみ「4%! まったくつかない銀行の金利に比べると圧倒的な数字ですね」
エミ「それに仕事やプライベートで忙しい私たち世代には、日中PCに張り付く訳にもいかないでしょ。配当狙いなら無理しなくてもお金が増えるし、それに実際に現金が入ってくるとテンション上がるわよ~」
るり「配当狙いだと、どういう株に投資すれば良いのですか?」
エミ「株価に対して、配当額が大きい『高配当株』や、長期間に渡って連続で増配(前回より配当金が増える)している『連続増配株』を探すと良いわ」
さゆみ「なるほど」
エミ「特に連続増配企業の場合、持っているだけで年々受け取る金額が増えて、利回りもアップしていくの。基本的に業績好調でなければ連続で配当を増やすことは難しいし、長年続けて増配できる企業というのは、好業績で企業体力もあるってことだから、長期投資するには安心感があるわね。株式市場の評価も高くて、例えば29期連続増配の花王<4452>の株価は、この10年で4倍近くも上昇しているの」
●花王<4452>の例
10年前と比べて配当金は2.67倍、株価は4倍近くとなっている。
株価は各年の最終日の終値、2019年の配当金は予想
(出所:筆者作成)
るり「配当をもらいつつ、株価上昇も期待できる……」
エミ「ただ、過去に配当が安定して出していたからといって、将来もそうだとは限らないのは世の常。業績悪化で減配(配当を減らす)や無配になる場合や、買った時より株価が下がって含み損を抱えたりするリスクもあるの。配当狙いの投資とはいえ、業績や経営環境の変化を見守っていく必要があるわね」
値上がり益を狙うなら業績重視で
るり「でも、株はどーんと値上がり益を狙ってみたい気も」
エミ「値上がり益を狙う場合、これから業績が伸びそうと思う会社をピックアップして調べて、良いと思ったら買うことね。その会社が順調に業績を伸ばして人気化すれば株価は上がるはず」
さゆみ「でもどうやって投資する会社を見つければいいの? 」
エミ「例えば、最近よくみる飲食店、よく買う化粧品会社など、投資のヒントは身近なところに落ちているわ。タピオカの大流行で、神戸物産<3038>が買われたことも」
さゆみ「タピオカが株価の材料に?!」
エミ「ただ株式投資は、価格変動も大きく、元本も保証されてないことを忘れずに。やはりある程度の知識と経験は必要だわ」
るり「ルールも知らずにゲームのテーブルにつくとカモになる、ってことですね」
エミ「私たち40代、50代が強いのは、失敗してもまだ取り返しが効く、リスクが取れる世代だってこと。実際に売買してみることで、腕磨きできるわ。それを繰り返すことで、将来大きな利益を手にする可能性だって広がるはずよ」
るり「まさに将来の自分のための投資ですね」
エミ「次回は、株式より低リスクで注目の債券投資についてお話ししますね」
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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