18/11/22
FXの特徴、レバレッジ、スワップポイント、スプレッドをお金のプロが解説
『マネラジ。』は株式会社Money＆Youの頼藤太希と高山一恵がお金や働き方についてゆる〜く語るPodcast番組です。
今回のテーマは、「FXの仕組みと魅力、初心者が気をつけたいポイント」です。FXにはどんなメリットがあるのか、FXを始めるときにどんなことに気をつければいいのか、お金のプロが、わかりやすく・ゆる～く語ります。
FXは円安でも円高でも儲けられる
頼藤太希（以下、頼藤） こんにちは。
高山一恵（以下、高山） こんにちは。
頼藤 ゆるーくマネーについて語るラジオ。
頼藤・高山 マネラジ。
（両者拍手）
頼藤 21回目ということで。
高山 はい。
頼藤 今回は、前回の「為替」での円高・円安に続いて、「FX」の話をしていければと思います。
高山 はい。
頼藤 では高山さん。FXって一体なんですか？
高山 いやいや、私に聞いちゃいますか？（笑）。
頼藤 聞いちゃいますよ。
高山 そのまま読む感じになってしまうんですが、FXは「外国為替証拠金取引」の略ですね。取引業者に一定の保証金を預けて外貨を売買し、そこに生じる為替差損益を得るいう金融商品です。
頼藤 なるほど。
高山 ちょっと硬い説明ですよね。ピンとこないですか？
頼藤 ピンとこないですね。もう少しわかりやすく教えてください。
高山 いや、（頼藤さんが）わかりやすく教えてくださいよ（笑）。
頼藤 FXは為替で、簡単に言えば円安になっても円高になっても儲けることができる取引のことですね。
高山 はい。そして大きな特徴は、元手が少なくても大きな取引ができるという所ですよね。
頼藤 そうですね。そのあたりは順々にお話していきましょう。
高山 はい。
頼藤 ではまず、円高でも儲けることができるというのはどういうことでしょうか？
高山 はい。例えば外貨預金などの外貨投資は、1ドル100円だったのが120円や130円と円安にならないと儲けが出ないんですね。
頼藤 ドルとかユーロ建ての外貨預金は。
高山 でもFXの場合は、1ドル100円が80円の円高になった場合でも儲けることができるんです。
頼藤 なるほど。それがFXの最大の強みと。
高山 そうですね。もちろん円安でも儲けることができるんですが、円高でも儲けられるというのが大きいですよね。
FXはレバレッジがあるので、少額でも投資可能
頼藤 ではFXには他にどんな魅力があるのでしょうか？教えてください。
高山 まずはレバレッジ効果。
頼藤 レバレッジ！なんだレバレッジって！（笑）。
高山 例えば外貨預金だと10万円しかなかったら10万円分の取引しかできないじゃないですか。
頼藤 そうですよね。
高山 でもFXでは、極端な話10万円しかなくても100万円分の取引ができちゃう。これすごくない？（笑）。
頼藤 すごいですね。自分が持っているお金以上の取引ができると。それがレバレッジなんですね。
高山 そうです。
頼藤 レバレッジって、日本語では「テコ」なんですよね。
高山 そうそう。昔、理科とかで「テコの原理」って習いましたよね。
頼藤 シーソーの端に座れば、向こう側に座っている人が重くても浮かせることができるっていうやつですよね。少ない力で大きな動きを作れる。それがFXではレバレッジというんですね。他にはどんな魅力があるんですか？
高山 あとは、少額から始められることですね。
頼藤 そのレバレッジがあるからということですよね。
高山 実際いくらくらいから始められるんでしょう？。
頼藤 解説書では5万円から10万円と書かれていることが多いですね。レバレッジを掛けない場合は、南アフリカのランド（という通貨）なら今だと8万7000円くらいから始められます。
高山 安いですね。
頼藤 安いですよね。そして、レバレッジを掛ければもっと安くなっていくんですよ。5000円で始められるくらいです。
高山 おおー。お小遣い程度でもできちゃうってことですね。
頼藤 そうですね。あとは（どんな特徴が）？
FXは24時間取引できる
高山 あとは、私もFXやっていて思うんですけど、24時間取引ができるっていうのは大きいですね。
頼藤 おおー。
高山 好きなときにちょろっと携帯を見て取引できるからいいですよね。
頼藤 じゃあ仕事中もやっているんですね？
高山 まぁ若干ね？（笑）。
頼藤 あちゃー（笑）。
高山 時々携帯を見ているのはそれなんですけど（笑）。
頼藤 会社員のみなさんは仕事中にやっちゃだめですよ？（笑）。
高山 会社員の方はね、なかなかできないですよね（笑）。 でもトイレにいっているときとかにピッと…。
頼藤 まぁそんな感じでやっている方は多そうですよね。前職でも周りに結構居たと思います。他には？
FXは「低コスト」でコツコツ収入の「スワップポイント」がある
高山 言葉が難しいかもしれないんですけど、スワップポイントというのがあります。
頼藤 新しい言葉が出てきましたね。スワップポイント。
高山 これは、とりあえず普通の預金でいう利息のようなものとイメージしてください。
頼藤 利息のことをスワップポイントと呼ぶと。詳しいことはのちのち解説していきましょう。
高山 あとは手数料が安いこと。為替の交換する手数料が安いですよね。
頼藤 外貨預金と比べてどれくらい違うんですか？
高山 10分の1とか…今は100分の1とかになっているところもあるのかな。私が今使っているところも多分それくらいです。
頼藤 外貨預金と違って、換金もすぐできますよね。
高山 はい。
頼藤 これだけ聞くと、「FX、すごい良いじゃん」となるんですけど。
高山 なんでみんなやらないんでしょうね？
頼藤 ねぇ。有識者は「やらないほうがいい」って言いますよね。
高山 あー、また。毒やめてね（笑）。
頼藤 やったことないからだと思うんだよな。
高山 はい（笑）。
なぜFXは怖いと思われるのか？レバレッジのリスクとリターン
頼藤 次は、さきほどのレバレッジについて詳しく学んでいきたいと思うんですけど。
高山 リスクのところも含めて教えてもらえますか？なんでFXに怖いというイメージがあるのか。
頼藤 例えば1ドル100円で資金が10万円あった場合、100円×1000で1000ドルに交換できます。
高山 はい。
頼藤 これが、レバレッジを10倍掛けたら資金10万円の10倍、1万ドル交換できることになりますよね。
高山 そうですよね。100万円分ですもんね。
頼藤 はい。ここで、例えば1ドル100円が110円になったら、それぞれどれくらい利益が出るか考えてみましょう。レバレッジを掛けないで1000ドル分交換した場合は、1万円の利益です。
高山 1000ドル×10円と。
頼藤 そうです。そしてレバレッジを10倍掛けた場合は1万ドル×10円だから10万円の利益と。結構デカくないですか？
高山 おおー。これ、元手が10万ですもんね。
頼藤 そう、10万円の元手で10万円稼げてしまう。そういうことができるのがFXなんですよ。でも逆に言うと、1万円損することもあるし10万円損することもあります。
高山 そうですよね。為替が自分の予測と反対方向に動いてしまったらね。
頼藤 そこがリスクというか、怖いところですよね。少額の資金で大きな取引ができるということは、大きく得をすれば大きく損もすると。だからこのレバレッジを何倍にするかっていうのが…
高山 かなりの重要ポイントですよね。
頼藤 かなり重要です。FXはこれ（レバレッジの掛け方）で損をするのか勝ち続けられるのか決まると思います。
高山 大きく（レバレッジを掛けて）やったみた時があるんですけど、スッたんですよね（笑）。
頼藤 いつのタイミングで？（笑）。
高山 トランプ（米大統領）の時（笑）。
頼藤 あー、トランプの時やっちゃったんだ（笑）。
高山 やっちゃったんですよ（笑）。
頼藤 損失をすぐ出すことを損切りって言うんですけど、その損切りをすればよかったのにしなかったってことですか？
高山 そう。しなかったら、（強制）ロスカットっていうのになっちゃって。どんなものか説明してもらえますか？
頼藤 （強制）ロスカットっていうのは、FX会社が、個人の資産がゼロにならないように、途中である程度損がでた時点で強制的に取引を終わらせるということです。
高山 はい。
頼藤 例えば100万分の証拠金を入れていた場合、すごい損をしてマイナス50万円になっちゃったと。そうなった時にFX会社が強制的にマイナス50万円の損出を出す決済をしてしまって、手元には50万円しか残らないということがある。これがロスカットです。
高山 まぁ、100万円まるまる損するよりはいいかーっていうね…。
頼藤 そうですね。それで、高山さんはそれを受けてしまったと。
高山 受けましたよ（笑）。
頼藤 自分がね（笑）。 こういう風にならないように皆さん気をつけてほしいんですけど。
高山 皆さん、ならないでください。はい（笑）
頼藤 ははは（笑）。
FXの「スワップポイント」を詳しく教えて
頼藤 じゃあ次は、先ほど言っていたスワップポイントについて詳しく説明してください。
高山 はい。さっき「スワップポイントは利息みたいなもの」って言ったんですけど、二種類の通貨の金利差調整分なんです。
頼藤 金利差。
高山 そう、金利差の調整分。例えば米ドルと日本円だと米ドルのほうが金利が高いじゃないですか。その差の分を、スワップポイントとしてあげるよっていうのが仕組みなんですね。
頼藤 なるほど。つまり、金利が高い通貨を持っていて金利が低い通貨を売っている。米ドル買い円売りっていうことをすると、アメリカの金利と円の金利の差額分を受け取れますよー、と。
高山 そうですね。ポイントは低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うっていうところですよね。
頼藤 そうしないと、スワップポイントは得られないですね。
高山 これ、反対にしてしまったらだめなんですもんね。
頼藤 だめですね。自分が毎月スワップポイントを支払う側になってしまいます。今の日本はマイナス金利なので低金利ですよね。だから、円で外貨を買っている場合は必ずスワップポイントをもらえるイメージでいいと思います。
高山 そうですね。
頼藤 ただ、ユーロなどの場合は少し金利が低いので日によって変わる場合はあります。スワップポイントは毎日もらえるので、長期でFXをやる人の中にはスワップポイントが目的で投資する方もいらっしゃるのかなと思いますね。
高山 そうですね。豪ドルの金利って結構高いじゃないですか。（2017年3月放送時）
頼藤 高いですね。
高山 だから日本円と豪ドルでやってらっしゃる方もいらっしゃいますよね。スワップポイント狙いで。
頼藤 はい。 あと、先ほどちらっといいましたけど、南アフリカランドっていうのも高金利通貨なので、円と組み合わせれば金利をもらい続けられるんですよね。
高山 そうですね。
FXの実質手数料「スプレッド」を詳しく教えて
頼藤 FXで覚えてほしいのがスワップポイント、あともう一つが手数料です。この手数料が前回も触れたスプレッドになります。それではスプレッドのご説明をお願いします。
高山 スプレッド…ん？難しくない？（笑）。 買値と投資家が外貨を売る値段、売値と投資家が外貨を買う値段、それぞれの差額がスプレッドです。
頼藤 そうです。銀行で円からドルに替えてもらう時とドルから円に替えてもらう時にも、差がありますよね。それのことをスプレッドと言うんですよね。例えばドルを売って円を買うという時には、買値と表示されている値段でドルを売って、売値と表示されている値段で買い戻すことになります。この差がスプレッドです。
高山 なるほど。
頼藤 FXではこのスプレッドがかなり小さいんですよね。そしてFX会社によっても若干変わってきます。
高山 うん。
頼藤 株の取引手数料が証券会社によって違うのと同じで、FX会社によってスプレッドは異なりますし、あとは取引する通貨の組み合わせによっても変わります。どこの会社がいいのかは比較サイトを見ていただくのが一番いいかなと思います。
高山 そうですね。一覧で出ていますもんね。
頼藤 はい。もちろんこのスプレッドは低いほうが良いですね。取引するのに必ず取られるお金だから。
高山 そうですよね。利益をどれだけ手にできるかによって変わってきますもんね。
頼藤 そうですね。FXで覚えてほしい用語はレバレッジ、スワップポイントと、このスプレッドの3つです。
高山 なるほど。
後編に続く
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Mocha編集部 モカ編集部
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