24/12/02
【新NISA】株主優待と配当金「ダブルで嬉しい」12月銘柄3選
株式投資をするうえで、株主優待と配当金がともにもらえる銘柄は人気があります。12月権利確定の銘柄は約180銘柄と、1年を通して3番目に多い月となっています。それだけに、よく吟味して欲しいものがもらえる銘柄を狙いたいものですね。今回は、株主優待がある「ダブルで嬉しい」銘柄で12月権利確定の銘柄を3つ紹介します。
新NISAなら配当金も非課税でもらえる!
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠を利用して一生涯にわたって運用益非課税の投資ができます。このうち、成長投資枠では株式投資をすることができます。成長投資枠での投資は、株の値上がり益はもちろん、配当金にかかる税金もゼロにできますので、より効率よくお金を増やせます。
成長投資枠では、年間240万円までの投資で得られた利益が生涯にわたって非課税にできます(成長投資枠における生涯投資枠は1200万円まで)。新NISAの成長投資枠で株主優待と配当金がともにもらえる「ダブルで嬉しい」銘柄を購入しておけば、株主優待をもらいつつ、配当金も非課税で受け取れてお得です。
もっとも、100株買うには数万円から数十万円の投資が必要。いきなり100株投資するのはちょっと…という場合は、まずは1株、10株などからはじめて、少しずつ買い増して100株にするのもひとつの方法です。
「単元未満株」の取引に対応している証券会社を利用すれば、株を1株単位で購入できます。株主優待は多くの場合100株からですが、配当金は1株からでももらえます。ですから、配当金を少しずつもらいながら、株数を増やしていくことができます。
今回は、12月に権利確定を迎える「ダブルで嬉しい」銘柄の中から、新NISAで狙いたい銘柄を3つ紹介します。なお、データは2024年11月29日時点、断りのない限り100株あたりの金額・内容を示しています。
株主優待+配当金銘柄①:シークス(7613)
電子機器の製造受託で国内トップの企業です。車載関連機器、産業機器、家電機器、情報機器など、多岐にわたる製品を製造。調達・組み立てまで一貫して行い、商社機能もあります。海外に拠点もあり、抽選で株主に海外視察旅行をプレゼントするというユニークな優待があります。
・最低投資額 100株 11万2100円
・予想配当 4800円
・予想配当利回り 4.28%
・権利確定 12月
【株主優待】
100株以上 1000円相当のギフトカード
1年以上継続保有で抽選で10名に海外自社工場視察旅行プレゼント
【配当】
筆者作成
株主優待+配当金銘柄②:キリンホールディングス(2503)
ビール類のシェアは国内首位級です。午後の紅茶などソフトドリンクも安定した人気があります。海外はアジア、オーストラリアを主軸にしており、傘下に医薬の協和キリンもあります。優待は長期保有を条件とする改悪となりましたが、株価・配当ともに安定しています。
・最低投資額 100株 20万8950円
・予想配当 7100円
・予想配当利回り 3.40%
・権利確定 12月
【株主優待】
100株 500円相当の自社商品等
※1年以上継続保有の株主のみに贈呈。
3年以上継続保有の場合、2,000円相当にランクアップ。
※優待品に代えて寄付選択可
【配当】
筆者作成
株主優待+配当金銘柄③:ヒューリック(3003)
旧富士銀行の銀行店舗ビル管理から出発した不動産関係の企業です。都区内の駅近接ビルを中心に好物件を所有しています。首都圏郊外で数百億円規模の大型商業施設を2件単独で取得。配当も3%を超えています。株主優待は300株以上が条件です。
・最低投資額 300株 40万4700円
・予想配当 1万6200円
・予想配当利回り 4.00%
・権利確定 12月
【株主優待】
300株以上 3,000円相当の商品
※株主優待カタログより1点選択
※同一株主番号で3年以上継続保有の場合2点選択
※2025年以降は「300株以上を2年以上継続保有した株主のみ6,000円相当商品を贈呈」に変更
【配当】
筆者作成
企業自体の業績や業務内容も要チェック
12月権利確定の銘柄は3月、9月に次いで3番目の多さとなっており、魅力的な銘柄もたくさんあります。配当のよさとともに、優待のもらえる条件にも注目しながら優待銘柄を選ぶとよいでしょう。
最近の傾向としては、長期保有を株主優待取得の条件にしたり、長期保有で株式優待の品を優遇したりする銘柄が増えてきているようです。これは、信用取引を活用して株主優待をただ取りする「クロス取引」で、優待をもらって売却されるのを避ける目的もあると思われます。ですから、株主優待の内容だけでなく、企業自体の業績や業務内容を把握し投資したい企業を選んでいきましょう。
株主優待をもらうには、「権利確定日」という日にその企業の株を保有している必要があります。ただし、権利確定日に株を買うのでは間に合いません。株を買っても、株主としての権利が与えられるのは購入の2営業日後だからです。
したがって、権利確定日の2営業日前には株を買っておく必要があります(この2営業日前のことを権利つき最終日といいます)
2024年12月末が権利確定日の場合、12月26日(木)には株を買っておかなくてはならないので、購入の際にはご注意ください。
*本記事で紹介した個別の銘柄については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄の株式等の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願い致します。
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稲村 優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー
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