20/04/16
巣ごもり消費で業績拡大が期待できる7銘柄
新型コロナウイルスの感染拡大懸念を背景に「巣ごもり消費」が注目され、株式市場でも同関連銘柄の人気が本格化しています。
そこで、今回は「巣ごもり消費」で業績拡大により株価上昇が期待できる銘柄をご紹介します。
外出自粛が追い風になる巣ごもり銘柄
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で株式市場は大混乱に陥っています。株価指標は軒並み大幅な下落をみせています。
個別銘柄に目を向けても、五輪期待でこれまで株価を牽引してきた娯楽・レジャーの文化関連や、宿泊・外食関連などの銘柄も直接大ダメージを受け、目も当てられない下落ぶりとなっています。
五輪をはじめ様々なイベントも中止、延期が相次いでいます。新型コロナウイルス禍による経済損失は3兆円ともいわれているのです。
しかしながら、株式市場はタダでは転びません。
投資家心理が冷える中でも、これを好機と捉えて、元気に盛り上がる銘柄も出てきています。
代表的なのが、ゲームや動画配信、飲食の宅配など家に籠もった消費者がサービスを利用する「巣ごもり消費」に関連する銘柄です。
例えば、巣ごもり銘柄の象徴である任天堂<7974>の株価は、コロナショックで3月13日に底をつけた後は、右肩上がりの上昇となり、現在は年初来高値(年初から現在まで一番高い値段)に迫る勢いとなっています。
(出所:ヤフーファイナンスHP)
巣ごもり銘柄にはどんな銘柄があるの?
巣ごもり銘柄としては、ゲーム関連、動画配信、通信、通販、宅配、テレワーク、電子書籍などが挙げられます。
特に代表格なのがゲーム関連銘柄です。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、政府による外出自粛や一斉休校を受けて、自宅で楽しめるエンタメとして、同関連銘柄に投資家の資金が向かっています。
同関連銘柄として、先の任天堂<7974>のほか、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、Aiming<3911>などが挙げられます。
カプコン<9697>はスマートフォン向けRPG「モンスターハンターライダーズ(MH-R)」が累計400万ダウンロードを突破したと発表。2020年3月期は前期比21.3%営業増益の見通しで、来期も連続2ケタ増益予想がコンセンサス。足元の株価も年初来高値を突破し4000円台を目指す展開となっています。
(出所:ヤフーファイナンスHP)
また宅配サービス関連銘柄も投資家の注目を集めています。
政府による外出自粛要請で日常の買い出しが手控えられるとの思惑や、一斉休校による平日の子供の昼食などの必要性の高まり、巣ごもりだからこそ美味しいものを食べたい、などのニーズの高まりによる利益拡大が期待されているのです。これを受けて、出前注文サイト「出前館」を運営する出前館<2484>や「銀のさら」を展開するライドオンエクスプレスホールディングス<6082>などの関連株が強い動きとなっています。
オイシックス ・ラ・大地<3182>は、そんな宅配サービス関連銘柄の代表格。
「Kit Oisix」や「おこもりごはん」など手軽に作れるミールキッドが大人気の同社は、2020年3月期こそ営業減益予想であるものの、需要の高まりによる利益拡大や東証一部上場変更によるTOPIX組み入れ期待から、足元の株価は年初来高値を更新するなど大きく飛躍しています。
(出所:ヤフーファイナンスHP)
いずれの銘柄も、窮屈な巣ごもり生活が、一転して楽しくなるようなサービスを提供する企業であるのが分かります。
巣ごもり消費銘柄の投資の視点
「巣ごもり消費」銘柄はいわゆる「テーマ株」となりますので、このようなトレンド株は株価が大きく上昇しても持続せずに終わることが多々あります。また、すでに株価が高値圏となっているものもあるため、日本株が乱高下しながら調整が続く中、業績の良い銘柄を安値になったところで拾うなど、細心の注意を払って取引することが失敗しないコツとなります。
2008年に起きたリーマンショックの後、米国ではコクーニング(巣ごもり現象)が流行し、ネット通販のアマゾン・ドット・コム
今回の新型コロナショックでも、巣ごもり消費の中から大化けするサービスが産まれるかもしれません。実際に使ってみて、これは良い! とピンと来たサービスがあったなら、その企業の株をじっくりと吟味して投資してみるなど、中長期の視点で銘柄を選ぶのも面白いかもしれません。
4月7日に政府による緊急事態宣言が発動され、ますます需要拡大が期待できる巣ごもり消費関連銘柄。今後の動向に引き続き目が離せません。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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