19/03/13
配当+優待利回りで10%超え! ピューロランドも大人気の「サンリオ」3つの魅力
歴女の投資ファイル 10の巻 サンリオ<8136>
小さなベンチャー企業が、これまでなかった独創的なサービスや商品を世に送り出し、大企業へと成長するー。投資で勝つには、まずは歴史から、このシリーズでは、様々な企業(銘柄)の歴史をご紹介致します。
サンリオの魅力その1:配当+優待利回りで10%超え
サンリオは「ハローキティ」など世界で愛されるキャラクター商品の企画・販売をする会社です。
株主優待でも人気ランキングで常連の同社。100株保有で、「ピューロランド」「ハーモニーランド」共通券3枚(年間6枚)に加えて、ショップなどで使える優待券1枚(千円相当、年間2枚)が貰えます。
配当と合わせた実質利回り(配当+優待)は10%を超えており、(2018年2月末)家族と楽しめる上に、高利回りなのは大変お得ですよね。そのピューロランドはただいま絶好調。「KAWAII KABUKI」など様々な企画も話題で、入園者数は増加の一途を辿っています。
サンリオの魅力その2:芸術を愛するカリスマ経営者
サンリオの創業者辻信太郎氏は1927年に山梨県に生まれました。
生家は500年続く旧家。その辻家が営む旅館や料亭を切り盛りしていた実母が信太郎氏13歳の時に急逝します。信太郎氏は多感な時期に愛する人を失った哀しみからギリシャ神話や詩、文学への憧れを強めていきます。
山梨県庁勤務を経て、昭和35年に山梨シルクセンター(現サンリオ)を起業。
山梨特産の絹製品を扱っていましたが、早々に失敗し、雑貨の販売に転じます。
ある時、ビーチサンダルに花柄をつけたところ大当たりし、「キャラクターをつけると、物は全く違う売れ方をする」と、あらゆる雑貨にいちごのキャラクターをつけたところ大ヒット。ここからキャラクター商品の開発に乗り出します。
初めはプロのイラストレーターに依頼していましたが、自前のキャラクターを持てば著作権ビジネスが展開できる、と閃いた信太郎氏は若いデザイナーの採用を始めます。
その結果、世界中に愛されるキャラクター「ハローキティ」が誕生します。
1987年には「家族の絆や友情を確かめあえるような『触れ合い』の場所にしたい」との思いから、全天候型のテーマパーク、ピューロランドを設立します。
長年赤字垂れ流しと言われた同ランドですが、仮想現実が進む社会にこそ、リアルに体験できる場が必要と、売却話にも頑として応じなかった信太郎氏。現在では、ハローキティの世界的な人気で外国人観光客の増加も追い風となり、増収増益事業となっています。
サンリオの魅力その3:3年後に営業利益100億円目指す中期事業計画
出所:ヤフーファイナンス
サンリオは2018年5月に、2021年3月期に連結営業利益100億円(2018年3月期は57億3400万円)とする中期事業計画を発表しました。
再成長に向けて、マーケティング機能の強化・再整備や、中国市場への注力、物販事業の再構築などを行う、としています。
19年3月期の会社予想は中計に基づく事業改革の先行費用が重く、営業利益は52億円(前年比 ▲9.3%)の減益予想です。
サンリオの企業理念はSmall Gift Big Smile
(ほんの小さな贈り物が大きな友情を育てます SOCIAL COMMUNICATIONのサンリオ)
「人間の幸せ。それは友達がいること」を信念にサンリオを導いてきた信太郎氏。中期事業計画はその孫にあたる辻朋邦専務が中心に取りまとめ、株式市場では高評価を得ました。今後は20年3月期より着実に収益化できるのか? 成長軌道に乗れるのか? これからのサンリオに注目が集まっています。
(参考図書:これがサンリオの秘密です 辻信太郎著)
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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