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20/01/21

相続・税金・年金

副業の確定申告時の3つの注意点

最近は副業を認める会社も増えてきて、「自分も副業をやってみようかな」と思っている人も多いと思います。このご時世ですから、会社の収入以外に収入源を確保しておくのは大事なことですよね。しかし、副業を始めるにあたって気になるのが「確定申告をしないといけないの?」ということ。そこで今回は、サラリーマンが副業をして確定申告をする場合の注意点についてお伝えしたいと思います。

確定申告をしなければならない人とは?

そもそも、サラリーマンとしてお給料をもらっている人の中でも確定申告が必要な人というのはどういう人なのでしょうか。たとえば、以下のような人です。

・給与の年間収入額が2000万円以上の人
・1か所から給与をもらっていて、給与所得・退職所得以外の所得合計が20万円を超える人
・2か所以上から給与をもらっていて、副業(給与所得としてもらっている場合)の収入金額と給与所得・退職所得以外の所得合計が20万円を超える人

上記以外にも、源泉徴収義務のない相手から給与等を支払われている人や災害減免法により猶予を受けている人などが確定申告をしなければならない人ということになります。

では、副業で確定申告をする場合に注意すべきなのはどんなことでしょうか。3つの注意点を紹介します。

副業の確定申告時の3つの注意点1:「20万円ルール」は所得税のみ

副業の収入は税制面で大きく2つに分けられます。1つは、たとえば仕事終わりに飲食店などでアルバイトやパートとして働き、給与所得を受け取る場合です。もう1つは、アフィリエイトサイトブログ、YouTube動画への投稿、フリマアプリなどの売買によって得た収入など、お金を雑所得として受け取る場合です。お金をどのように受け取るかによって、確定申告の扱いが異なります

●1.副業として給与所得を受け取っている場合

本業でサラリーマンをしながら、副業でアルバイトやパートをしている人は年間20万円以下の収入であれば確定申告が不要となります。副業の給与所得が20万円以上ある場合には確定申告をおこなうので、それをもとに地方自治体が住民税を計算、徴収します。

●2.副業として雑所得を受け取っている場合

サラリーマンをしながら、副業としてアフィリエイトサイトやブログの運営などで雑所得を受け取っている人も、年間の所得が20万円以下の場合には確定申告不要となります。ただし、ここで注意したいのは「所得が20万円以下」という点です。所得は売上から経費を差し引いたものなので、たとえ売上が100万円あったとしても経費で95万円かかっていれば所得は5万円となるので確定申告は不要となります。

●3.給与所得と雑所得のどちらも受け取っている場合

副業としてアルバイトやパートなどで給与所得を受け取りつつ、アフィリエイトサイトやブログの運営などで雑所得を受け取っている人の場合、どちらもの所得を合計して20万円以下となれば確定申告は不要となります。

ただし、確定申告が不要になるのは所得税に関してのみです。住民税の場合は、申告不要という制度がそもそもありません。副業による所得が20万円以下の場合、所得税については確定申告不要ですが、住民税については別途申告が必要です。また、医療費控除や寄付金控除を受けようと考えている人も確定申告が必要です。

副業の確定申告時の3つの注意点2:確定申告書類の書き方に注意

よく住民税の金額で会社に副業がバレる、と言う話を聞くことがあると思います。これは、副業の分と会社の分の住民税を会社の給与から天引きにしてほしいという確定申告書類を作って提出してしまうという点に問題があります。具体的に言うと、確定申告書類には「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という欄があります。この選択肢は2つ。「給与から差引き」か「自分で納付」のいずれかです。「自分で納付」にすれば、給与所得以外の所得に係る住民税は自宅に納付書が届いて納税することができます。

一方「給与から差引き」を選択すると、会社には会社のお給料と副業による所得の合計金額にかかる住民税の納付依頼が届くことになるので、これで副業をしていることが会社にバレてしまう、ということでしょう。基本的には「自分で納付」にすればいいのですが、心配であれば税務署に問い合わせて間違いなく自宅に納付書を送ってもらうよう伝えるといいですね。

副業の確定申告時の3つの注意点3:確定申告期間に注意

ご存知の通り、確定申告には申告期限があります。基本的には毎年1月1日から12月31日までの1年間で生じた所得については、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行う必要があります。この期間を過ぎてしまうと、本来の納税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分については20%の無申告加算税が課されてしまいます。ただし、税務署の調査前に自主的に期限後申告をした場合には無申告加算税は5%になります。

まとめ

いかがでしたか。確定申告は複雑で難しいように思えますが、やってみると意外と難しくないという人もいます。気が重いかもしれませんが、無申告加算税のペナルティも大きいので早めに確定申告は済ませておきましょう。

大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種

新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。

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